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公開番号2024141513
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023053211
出願日2023-03-29
発明の名称研磨パッド
出願人富士紡ホールディングス株式会社
代理人個人
主分類B24B 37/24 20120101AFI20241003BHJP(研削;研磨)
要約【課題】 スライス時における終点検出窓の変形や破損によるスライス不良の発生が抑制され、研磨の際の終点検出窓によるスクラッチの発生が抑制される研磨パッド及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 研磨層と、研磨層の一部に一体に形成された終点検出窓とを有する研磨パッドであって、終点検出窓がポリイソシアネート化合物及び硬化剤を含む硬化性樹脂組成物の硬化物であり、硬化剤が低分子量ポリオール及び3官能以上のポリエステルポリオール及びを含み、下記式(1)から得られる数値が0.65以上である、研磨パッド。
(終点検出窓の80℃におけるD硬度)/(終点検出窓の20℃におけるD硬度)・・・式(1)
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
研磨層と、前記研磨層の一部に一体に形成された終点検出窓とを有する研磨パッドであって、
前記終点検出窓がポリイソシアネート化合物及び硬化剤を含む硬化性樹脂組成物の硬化物であり、
前記硬化剤が低分子量ポリオール及び3官能基以上のポリエステルポリオールを含み、
下記式(1)から得られる数値が0.65以上である、研磨パッド。
(終点検出窓の80℃におけるD硬度)/(終点検出窓の20℃におけるD硬度)・・・式(1)
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
前記ポリエステルポリオールの数平均分子量が1000~2000である、請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項3】
前記ポリエステルポリオールの官能基数が3である、請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項4】
前記ポリエステルポリオールと前記低分子量ポリオールの重量比(ポリエステルポリオール:低分子量ポリオール)が80:20~98:2である、請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項5】
前記低分子量ポリオールの分子量が80~150である、請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項6】
前記硬化剤がポリエーテルポリオールを含む、請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項7】
前記ポリエーテルポリオールの数平均分子量が500~2000である、請求項6に記載の研磨パッド。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は研磨パッドに関する。詳細には、本発明は、光学材料、半導体ウエハ、半導体デバイス、ハードディスク用基板等の研磨に好適に用いることができる研磨パッドに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
光学材料、半導体ウエハ、半導体デバイス、ハードディスク用基板の表面を平坦化するための研磨法として、化学機械研磨(chemical mechanical polishing,CMP)法が一般的に用いられている。
【0003】
CMP法について、図1を用いて説明する。図1のように、CMP法を実施する研磨装置1には、研磨パッド3が備えられ、当該研磨パッド3は、保持定盤16に保持された被研磨物8に当接し、研磨を行う層である研磨層4と研磨層4を支持するクッション層6を含む。研磨パッド3は、被研磨物8が押圧された状態で回転駆動され、被研磨物8を研磨する。その際、研磨パッド3と被研磨物8との間には、スラリー9が供給される。スラリー9は、水と各種化学成分や硬質の微細な砥粒の混合物(分散液)であり、その中の化学成分や砥粒が流されながら、被研磨物8との相対運動により、研磨効果を増大させるものである。スラリー9は溝又は孔を介して研磨面に供給され、排出される。
【0004】
CMP法では、被研磨物8が所望の位置まで研磨されたかについて、光学的手法により確認することができる。例えば、図1で示す研磨装置1は、終点を確認するための光学式センサ14等を備える。具体的には、研磨層4の一部に透光性を有する終点検出窓5、さらに、研磨定盤10の下に光源13及び光学式センサ14が設けられている。
【0005】
光学的手法により終点検出を行う原理について図2を用いて説明する。光源13により照射された光2は、被研磨物8である基板11上に形成された薄膜(例えば絶縁膜)12に入射したとき、一部の光2aは薄膜12の表面に反射し、一方、別の光2bは薄膜12を通過して被研磨物8の表面で反射する。反射光2a及び2bは終点検出窓5を通して、光学式センサ14に検出され、薄膜12の厚さに応じて反射光の位相差及び強度の強弱が生じ、その位相差及び反射強度変化が検知されることにより、薄膜12の研磨状況を確認することができる。
【0006】
このような光学式終点検出を利用した化学機械研磨法に用いる研磨パッドとしては、例えば、特許文献1が挙げられる。特許文献1には、パッド本体の開口に窓用部材をはめ込んだ場合に窓用部材とパッド本体を継ぎ合わせてできた溝内にスラリーが溜まるのを抑えて、研磨レートの検出精度を上げることができる研磨パッドを提供することを目的として、パッド本体と該パッド本体の一部に一体に形成された透明な窓用部材とを有する研磨パッドにおいて、窓用部材がパッド本体の表面から突出しないように、窓用部材の材質がパッド本体の材質に比べて研削性が高く、窓用部材の表面をパッド本体の表面から凹んだ状態とすることが開示されている。
しかしながら、この窓用部材はパッド本体の材質と異なっているため、パッド本体と窓用部材を温めてスライスする場合に、パッド本体と窓用部材の物性(特に硬度)が異なってしまい、窓用部材の変形や破損が発生し、スライス不良が発生するおそれがある。また、研磨時はパッド本体と窓用部材が接するが、パッド本体と窓用部材の材質と異なっているため、窓用部材の研磨特性によりスクラッチが発生し結果的に悪影響を及ぼす可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2002-001647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、スライス時における終点検出窓の変形や破損によるスライス不良の発生が抑制され、研磨の際の終点検出窓によるスクラッチの発生が抑制される研磨パッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、終点検出窓を構成する硬化性樹脂組成物に含まれる硬化剤として、少なくとも低分子量ポリオール及び3官能以上のポリエステルポリオールを含む硬化剤を用いることにより上記問題点を解決しうることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下を包含する。
[1] 研磨層と、前記研磨層の一部に一体に形成された終点検出窓とを有する研磨パッドであって、
前記終点検出窓がポリイソシアネート化合物及び硬化剤を含む硬化性樹脂組成物の硬化物であり、
前記硬化剤が低分子量ポリオール及び3官能基以上のポリエステルポリオールを含み、
下記式(1)から得られる数値が0.65以上である、研磨パッド。
(終点検出窓の80℃におけるD硬度)/(終点検出窓の20℃におけるD硬度)・・・式(1)
[2] 前記ポリエステルポリオールの数平均分子量が1000~2000である、[1]に記載の研磨パッド。
[3] 前記ポリエステルポリオールの官能基数が3である、[1]に記載の研磨パッド。
[4] 前記ポリエステルポリオールと前記低分子量ポリオールの重量比(ポリエステルポリオール:低分子量ポリオール)が80:20~98:2である、[1]に記載の研磨パッド。
[5] 前記低分子量ポリオールの分子量が80~150である、[1]に記載の研磨パッド。
[6] 前記硬化剤がポリエーテルポリオールを含む、[1]に記載の研磨パッド。
[7] 前記ポリエーテルポリオールの数平均分子量が500~2000である、[6]に記載の研磨パッド。
【発明の効果】
【0010】
研磨パッドは、スライス時における終点検出窓の変形や破損によるスライス不良の発生を抑制することができ、研磨の際の終点検出窓によるスクラッチの発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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