TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024154890
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2023069100
出願日2023-04-20
発明の名称研磨方法および研磨装置
出願人株式会社荏原製作所
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B24B 37/30 20120101AFI20241024BHJP(研削;研磨)
要約【課題】流体がワークピースの上面に残存することを抑制することができ、適切な力をワークピースに加えてワークピースを研磨することができる研磨方法および研磨装置を提供する。
【解決手段】本研磨方法は、第1圧力室25Aを加圧して、ワークピースWの上面と圧力室25Aとの間に存在する流体Qを外側に移動させ、圧力室25A内に目標圧力TP1以上の圧力を形成した状態で、圧力室25Bを加圧して目標圧力TP1よりも低い圧力IP2を圧力室25B内に形成することで、ワークピースWの上面と圧力室25Bとの間に存在する流体Qを外側に移動させ、流体QをワークピースWから排出した後に、ワークピースWを研磨する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
弾性膜によって形成された複数の圧力室を有する研磨ヘッドを用いたワークピースの研磨方法であって、
前記複数の圧力室は、第1圧力室と、前記第1圧力室の外側に隣接する第2圧力室を含み、
前記第1圧力室を加圧して、前記ワークピースの上面と前記第1圧力室との間に存在する流体を外側に移動させ、
前記第1圧力室内に第1の目標圧力以上の圧力を形成した状態で、前記第2圧力室を加圧して前記第1の目標圧力よりも低い圧力を前記第2圧力室内に形成することで、前記ワークピースの上面と前記第2圧力室との間に存在する流体を外側に移動させ、
前記流体を前記ワークピースの上面から流出させた後に、前記弾性膜で前記ワークピースの下面を研磨面に押し付けて、前記ワークピースの前記下面を研磨する、研磨方法。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
前記第1圧力室を加圧する工程は、前記第1圧力室を加圧して前記第1の目標圧力よりも低い第1の初期圧力を前記第1圧力室内に形成する工程であり、
前記第1の初期圧力を前記第1圧力室内に形成した後に、前記第1圧力室内の圧力を、前記第1の初期圧力から前記第1の目標圧力まで増加させる、請求項1に記載の研磨方法。
【請求項3】
前記第1圧力室内の圧力を前記第1の初期圧力から前記第1の目標圧力まで増加させる動作は、前記第2圧力室の加圧を開始すると同時またはその前に開始される、請求項2に記載の研磨方法。
【請求項4】
前記第1圧力室を加圧する工程は、前記第1圧力室を加圧して前記第1の目標圧力を前記第1圧力室内に形成する工程であり、
前記第1の目標圧力よりも低い前記圧力を前記第2圧力室内に形成する工程は、前記第1圧力室内に第1の目標圧力以上の圧力を形成した状態で、前記第2圧力室を加圧して前記第1の目標圧力よりも低い第2の目標圧力を前記第2圧力室内に形成する工程である、請求項1に記載の研磨方法。
【請求項5】
前記複数の圧力室は、前記第2圧力室の外側に隣接する第3圧力室をさらに含み、
前記第1の目標圧力よりも低い前記第2圧力室内の前記圧力は、前記第1の目標圧力よりも低い第2の初期圧力であり、
前記研磨方法は、
前記第2圧力室内の圧力を、前記第2の初期圧力から第2の目標圧力まで増加させながら、前記第1圧力室内の圧力を、前記第1の目標圧力から低下させ、
前記第2圧力室内に前記第2の目標圧力を形成した状態で、前記第3圧力室を加圧して前記第2の目標圧力よりも低い圧力を前記第3圧力室内に形成することで、前記ワークピースの上面と前記第3圧力室との間に存在する流体を外側に移動させることをさらに含む、請求項2に記載の研磨方法。
【請求項6】
ワークピースの研磨装置であって、
研磨面を有する研磨パッドを支持する研磨テーブルと、
弾性膜によって形成された複数の圧力室を有し、前記弾性膜で前記ワークピースを前記研磨面に押し付ける研磨ヘッドと、
前記複数の圧力室内の圧力を制御するように構成された圧力制御システムを備え、
前記複数の圧力室は、第1圧力室と、前記第1圧力室の外側に隣接する第2圧力室を含み、
前記圧力制御システムは、
前記第1圧力室を加圧して、前記ワークピースの上面と前記第1圧力室との間に存在する流体を外側に移動させ、
前記第1圧力室内に第1の目標圧力以上の圧力を形成した状態で、前記第2圧力室を加圧して前記第1の目標圧力よりも低い圧力を前記第2圧力室内に形成することで、前記ワークピースの上面と前記第2圧力室との間に存在する流体を外側に移動させ、
前記流体を前記ワークピースの上面から流出させた後に、前記複数の圧力室を加圧して前記弾性膜で前記ワークピースの下面を前記研磨面に押し付けて、前記ワークピースの前記下面を研磨するように構成されている、研磨装置。
【請求項7】
前記圧力制御システムは、
前記第1圧力室を加圧して前記第1の目標圧力よりも低い第1の初期圧力を前記第1圧力室内に形成し、
前記第1圧力室内の圧力を、前記第1の初期圧力から前記第1の目標圧力まで増加させるように構成されている、請求項6に記載の研磨装置。
【請求項8】
前記圧力制御システムは、前記第1圧力室内の圧力を前記第1の初期圧力から前記第1の目標圧力まで増加させる動作を、前記第2圧力室の加圧を開始すると同時またはその前に開始するように構成されている、請求項7に記載の研磨装置。
【請求項9】
前記圧力制御システムは、
前記第1圧力室を加圧して前記第1の目標圧力を前記第1圧力室内に形成し、
前記第1圧力室内に第1の目標圧力以上の圧力を形成した状態で、前記第2圧力室を加圧して前記第1の目標圧力よりも低い第2の目標圧力を前記第2圧力室内に形成するように構成されている、請求項6に記載の研磨装置。
【請求項10】
前記複数の圧力室は、前記第2圧力室の外側に隣接する第3圧力室をさらに含み、
前記第1の目標圧力よりも低い前記第2圧力室内の前記圧力は、前記第1の目標圧力よりも低い第2の初期圧力であり、
前記圧力制御システムは、
前記第2圧力室内の圧力を、前記第2の初期圧力から第2の目標圧力まで増加させながら、前記第1圧力室内の圧力を、前記第1の目標圧力から低下させ、
前記第2圧力室内に前記第2の目標圧力を形成した状態で、前記第3圧力室を加圧して前記第2の目標圧力よりも低い圧力を前記第3圧力室内に形成することで、前記ワークピースの上面と前記第3圧力室との間に存在する流体を外側に移動させるように構成されている、請求項7に記載の研磨装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェーハなどのワークピースの上面から流体を流出させて、ワークピースを研磨する技術に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
化学機械研磨(CMP)は、研磨面上に研磨液を供給しながら、ワークピースを研磨面に押し付け、研磨液の存在下でワークピースを研磨面に摺接させることで、ワークピースの表面を研磨する技術である。ワークピースの研磨中、ワークピースは研磨ヘッドによって研磨面に押し付けられる。ワークピースの表面は、研磨液の化学的作用と、研磨液に含まれる砥粒および/または研磨パッドの機械的作用により平坦化される。
【0003】
図22は、研磨ヘッド100を模式的に示す断面図である。研磨ヘッド100は、ワークピースの一例であるウェーハW1の上面に接触する弾性膜110を有する。この弾性膜110は、複数の圧力室101~104を形成する形状を有しており、それぞれの圧力室101~104内の圧力は独立に調節することが可能である。したがって、研磨ヘッド100は、これら圧力室101~104に対応するウェーハW1の複数の領域を異なる力で押し付けることができ、ウェーハW1の所望の膜厚プロファイルを達成することができる。
【0004】
ウェーハW1の研磨が終了すると、研磨されたウェーハW1は搬送装置によって次工程に搬送される。図23に示すように、次のウェーハW2は、搬送装置によって研磨ヘッド100の下方の受け渡し位置に運ばれる。同時に、研磨ヘッド100は、洗浄ノズル115から供給される液体(例えば純水)で洗浄され、研磨ヘッド100から研磨液や研磨屑が除去される。そして、次のウェーハW2は、研磨ヘッド100に保持され、研磨ヘッド100により研磨面の上方位置に搬送される。ウェーハW2は、研磨ヘッド100により研磨面に押し付けられ、研磨液の存在下で研磨される。
【0005】
しかしながら、図24に示すように、ウェーハW2の上面と研磨ヘッド100の弾性膜110との間には、研磨ヘッド100の洗浄に使用された液体、あるいは空気などの流体Qが存在していることがある。ウェーハW2の上面と研磨ヘッド100との間に流体Qが存在していると、研磨ヘッド100は、圧力室101~104に対応するウェーハW2の複数の領域に対して、力を適切に加えることができない。例えば、流体Qが複数の圧力室にまたがって広がっていると、隣の圧力室内の圧力が流体Qに伝わり、意図しない力がウェーハW2に加わってしまう。
【0006】
そこで、ウェーハW2を研磨する前に、圧力室101~104を中央側から外側に向かって順次加圧することで、流体Qを外側に流し、ウェーハW2から排出する技術がある。この技術によれば、研磨ヘッド100は、ウェーハW2に対して力を適切に加えること可能になると期待される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2020-131414号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、図25および図26に示すように、内側にある圧力室101を加圧した後に、外側にある圧力室102を加圧すると、圧力室101と圧力室102との間で弾性膜110の膨らみが不均衡な状態となり、弾性膜110の底部が圧力室102に向かって引っ張られる。これに伴い、圧力室101を形成する弾性膜110の底部に加わる圧力が低下し、流体Qが圧力室101に向かって逆流してしまうことがある。
【0009】
そこで、本発明は、流体がワークピースの上面に残存することを抑制することができ、適切な力をワークピースに加えてワークピースを研磨することができる研磨方法および研磨装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一態様では、弾性膜によって形成された複数の圧力室を有する研磨ヘッドを用いたワークピースの研磨方法であって、前記複数の圧力室は、第1圧力室と、前記第1圧力室の外側に隣接する第2圧力室を含み、前記第1圧力室を加圧して、前記ワークピースの上面と前記第1圧力室との間に存在する流体を外側に移動させ、前記第1圧力室内に第1の目標圧力以上の圧力を形成した状態で、前記第2圧力室を加圧して前記第1の目標圧力よりも低い圧力を前記第2圧力室内に形成することで、前記ワークピースの上面と前記第2圧力室との間に存在する流体を外側に移動させ、前記流体を前記ワークピースの上面から流出させた後に、前記弾性膜で前記ワークピースの下面を研磨面に押し付けて、前記ワークピースの前記下面を研磨する、研磨方法が提供される。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

個人
研削盤のワーク支持装置
今日
日清工業株式会社
両頭平面研削盤
13日前
三重電子株式会社
タイヤ研磨装置
1か月前
株式会社東京精密
研削装置及び研削方法
1か月前
株式会社松風
歯科用研磨材
1か月前
株式会社ナノテム
砥石
21日前
株式会社ナノテム
砥石
1か月前
株式会社土橋製作所
研磨装置
今日
株式会社東京精密
リテーナリングの組立方法
1か月前
富士紡ホールディングス株式会社
研磨パッド
1か月前
富士紡ホールディングス株式会社
研磨パッド
1か月前
トヨタ自動車株式会社
ラッピング加工装置
20日前
富士紡ホールディングス株式会社
研磨パッド
1か月前
住友重機械工業株式会社
研削制御装置及び研削方法
20日前
ファクトリーファイブ株式会社
破損検出機構
21日前
信越半導体株式会社
研磨布の洗浄方法
1か月前
株式会社太陽
両面研磨装置
1か月前
株式会社ディスコ
加工工具
今日
株式会社ディスコ
研磨装置
20日前
富士紡ホールディングス株式会社
研磨パッドの製造方法
1か月前
富士紡ホールディングス株式会社
研磨パッドの製造方法
1か月前
富士紡ホールディングス株式会社
研磨パッドの製造方法
1か月前
株式会社ディスコ
研削装置
1か月前
信越半導体株式会社
研磨装置および研磨方法
今日
ノリタケ株式会社
平面研磨装置の定盤平坦度測定器
1か月前
株式会社ディスコ
加工装置
1か月前
株式会社ハクブン
美理容用鋏の刃研ぎ装置および刃研ぎ方法
1か月前
ノリタケ株式会社
両面研磨装置の上定盤平坦度測定器
1か月前
株式会社ディスコ
加工装置
今日
株式会社ディスコ
加工装置
今日
ノリタケ株式会社
研磨パッド及びその製造方法
1か月前
富士紡ホールディングス株式会社
保持パッド及びその製造方法
1か月前
富士紡ホールディングス株式会社
保持パッド及びその製造方法
1か月前
トーヨーエイテック株式会社
立形研削盤
7日前
株式会社荏原製作所
研磨方法および研磨装置
28日前
ノリタケ株式会社
単粒研磨評価方法及び単粒研磨評価装置
1か月前
続きを見る