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公開番号2024144082
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023213786
出願日2023-12-19
発明の名称歯科用研磨材
出願人株式会社松風
代理人個人,個人,個人
主分類B24D 3/00 20060101AFI20241003BHJP(研削;研磨)
要約【課題】歯科用修復物の研磨において、中仕上げ研磨から仕上げ研磨までを一つの歯科用研磨材で行え、作業効率の良い歯科用研磨材を提供する。
【解決手段】歯科用研磨材は、積層された複数の砥石層から構成され、各砥石層は、研磨砥粒(A)と、結合材(B)と、を含み、各砥石層は、互いに分離可能である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
積層された複数の砥石層から構成され、前記各砥石層は、研磨砥粒(A)と、結合材(B)とを含み、前記各砥石層は、互いに分離可能である、歯科用研磨材。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
前記複数の砥石層のうち、少なくとも1つの砥石層における前記結合材(B)は、エラストマー材料を含む、請求項1に記載の歯科用研磨材。
【請求項3】
前記歯科用研磨材は、回転軸を有し、
前記複数の砥石層は、前記回転軸の中心から外周方向にわたって前記各砥石層が積層されている、請求項1に記載の歯科用研磨材。
【請求項4】
前記各砥石層のうち、外周側の砥石層における研磨砥粒(A)の平均粒子径は、内周側の砥石層における研磨砥粒(A)の平均粒子径より大きい、請求項3に記載の歯科用研磨材。
【請求項5】
前記複数の砥石層のうち、隣接する2つの砥石層は、物理的な嵌合によって保持されている、請求項1に記載の歯科用研磨材。
【請求項6】
前記複数の砥石層のうち、隣接する2つの砥石層は、接着剤層を介して保持されている、請求項1に記載の歯科用研磨材。
【請求項7】
前記複数の砥石層のうち、隣接する2つの砥石層は、分離剤層を介して保持されている、請求項1に記載の歯科用研磨材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、セラミックス、金属、コンポジットレジン及び樹脂等の歯科用修復物を研磨するための歯科用研磨材に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
歯科治療の際、一般に歯にう蝕などの疾患がある場合は、う蝕部位の歯質を取り除き、セラミックスや金属及びコンポジットレジンなど、様々な材料で製作された歯科用修復物(歯科用補綴装置、歯科用充填物等)を用いて修復治療が行われている。
【0003】
歯科用修復物は、製作の過程もしくは口腔内にセットした際に生体機能に調和した形状を整えるために形態修整及び咬合調整を行う必要があるが、これらの処置の後は表面粗さが粗くなる。
【0004】
歯科用修復物の表面粗さが粗い場合は、口腔内装着後に天然歯と同様な自然感が得られず、また、高い審美性を得ることができない。さらに、表面粗さが粗い箇所は、着色や歯垢付着の原因となる等の悪影響の原因となる可能性がある。以上のことから、歯科用修復物を滑沢に研磨することは非常に重要である。
【0005】
形態修整や咬合調整後、歯科用修復物を術者(歯科医師及び歯科技工士)が研磨する際にはマイクロモーターに研磨材を装着し、回転させながら手研磨を行うケースが多い。適切な表面粗さまで整えるためには、段階的に粗い砥粒を有している研磨材から細かい砥粒を有している研磨材に変えながら研磨を行っていくのが一般的である。例えば、まず、中仕上げ用研磨材で表面粗さをある程度の細かさまで抑える。次に、中仕上げ用研磨材をマイクロモーターから取外し、仕上げ用研磨材をマイクロモーターに装着し、更に研磨を行い最終的な表面性状に仕上げる。このように研磨時には複数の研磨材をマイクロモーターに着脱することが必要であり、術者としては煩雑な作業を行う必要があり、作業時間もかかっていた。
【0006】
歯科医院での研磨材の使用においては、口腔内で使用した後、研磨材が汚染される。研磨材によっては、再生処理によって細菌等を取り除くことで繰り返し使用できるものもあるが、近年では交差感染リスク等、衛生面の意識の高まりからディスポーザブル製品も販売されている。しかしながら、複数本の研磨材を単回使用で廃棄するのは経済的な負担も大きい。したがって、なるべく少ない本数で研磨できるディスポーザブル研磨材に対する需要は衛生面及び経済面の観点から益々高まるものと想定される。
【0007】
特許文献1に二層一体のカップ型砥石が記載されている。特許文献1に記載のカップ型砥石は、粒度の異なる砥粒を二層一体に焼結してシャンク部に取付けされた構造をとっている。このカップ型砥石では、砥石の進行側(粗粒側)では粗研削、加工進行後ろ側(細粒側)では細かい砥粒により微細な研削が進行することで、平滑な加工仕上げ面が得られることを特徴としている。しかし、特許文献1に記載のカップ型砥石では、粗研削用砥石と微細研削用砥石とが二層一体で粗研削用砥石の脱離ができない構造となっており、かつ砥石の進行方向によって粗研削と微細研削とを制御している。このため、歯の臼歯咬合面のような小さくて複雑な凹凸を研磨する際には、微細研削後に誤って粗研削砥石が接触すると再度粗造化するリスクがあり、精密な研磨は困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
実開平6-42064号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、歯科用修復物の研磨において、中仕上げから仕上げ研磨までを一つの歯科用研磨材で行え、作業効率の良い歯科用研磨材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を克服するために鋭意検討を重ねた結果、本発明に到ることができた。
即ち、本発明に係る歯科用研磨材は、積層された複数の砥石層から構成され、各砥石層は、研磨砥粒(A)と、結合材(B)と、を含み、各砥石層は、互いに分離可能である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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