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公開番号
2024159126
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2023074914
出願日
2023-04-28
発明の名称
作業機械に対して所定の作業中の人の動作を推定するためのシステム及び方法
出願人
株式会社小松製作所
,
国立研究開発法人産業技術総合研究所
代理人
弁理士法人新樹グローバル・アイピー
主分類
E02F
9/24 20060101AFI20241031BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約
【課題】作業機械に対して所定の作業中の人の動作を容易、且つ、精度よく推定する。
【解決手段】システムは、データベースとプロセッサとを備える。データベースは、基準モーションデータを含む。基準モーションデータは、第1作業機械に対して所定の作業中の第1の人の動作を示す。基準モーションデータには、第1作業機械の拘束条件を示す第1機械データと、第1の人の拘束条件を示す第1人データとが割り当てられている。プロセッサは、第1作業機械と異なる第2作業機械の拘束条件を示す第2機械データを取得する。プロセッサは、第1の人と異なる第2の人の拘束条件を示す第2人データを取得する。プロセッサは、第2機械データと第2人データとに基づいて、基準モーションデータを参照して、第2作業機械に対して所定の作業中の第2の人の動作を推定する。プロセッサは、第2作業機械に対して所定の作業中の第2の人の動作を示す推定モーションデータを生成する。
【選択図】図6
特許請求の範囲
【請求項1】
作業機械に対して所定の作業中の人の動作を推定するためのシステムであって、前記作業機械と前記人とのそれぞれは、前記動作を規定する拘束条件を有し、
第1作業機械に対して所定の作業中の第1の人の動作を示す基準モーションデータを含み、前記基準モーションデータには、前記第1作業機械の前記拘束条件を示す第1機械データと、前記第1の人の前記拘束条件を示す第1人データとが割り当てられているデータベースと、
プロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、
前記第1作業機械と異なる第2作業機械の前記拘束条件を示す第2機械データを取得し、
前記第1の人と異なる第2の人の前記拘束条件を示す第2人データを取得し、
前記第2機械データと前記第2人データとに基づいて、前記基準モーションデータを参照して、前記第2作業機械に対して前記所定の作業中の前記第2の人の動作を推定し、
前記第2作業機械に対して前記所定の作業中の前記第2の人の動作を示す推定モーションデータを生成する、
システム。
続きを表示(約 920 文字)
【請求項2】
前記所定の作業は、前記作業機械への乗り込みであり、
前記作業機械は、手すり、及び/又は、ステップを含み、
前記拘束条件は、前記手すり、及び/又は、前記ステップの位置を示す、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記所定の作業は、前記作業機械の整備であり、
前記作業機械は、所定の整備箇所を含み、
前記拘束条件は、前記所定の整備箇所の位置を示す、
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記所定の作業は、前記作業機械の運転操作であり、
前記拘束条件は、前記作業機械のオペレータ用のシートの位置、及び/又は、前記オペレータによって操作される操作部材の位置を示す、
請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記拘束条件は、前記人の身長、及び/又は、体重を含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
ディスプレイをさらに備え、
前記プロセッサは、前記推定モーションデータに基づいて、前記第2の人の動作をアニメーションで前記ディスプレイに表示する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記推定モーションデータに基づいて、前記第2の人の動作を評価する、
請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記推定モーションデータに従ってデジタルヒューマンを動作させることによって前記第2の人の動作を評価する、
請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記デジタルヒューマンの手、又は、足が、前記第2作業機械の所定部分に接触しているかによって、前記第2の人の動作を評価する、
請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記プロセッサは、前記デジタルヒューマンが、前記第2作業機械に衝突していないかによって、前記第2の人の動作を評価する、
請求項8に記載のシステム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、作業機械に対して所定の作業中の人の動作を推定するためのシステム及び方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
作業機械では、オペレータが、昇降、或いは整備などの様々な作業を行う。作業機械は、一般的な乗用車と比べて、大型であるため、或いは複雑な構造を有するため、これらの作業を行うことは、オペレータにとって容易ではない。例えば、作業機械では、キャブが高い位置に配置されている。そのため、例えば特許文献1に示されるように、作業機械には、オペレータが昇降するための手すりとステップとが設けられている。オペレータは、手すりを握り、ステップに足をかけることで、キャブまで、よじ登る。
【0003】
或いは、作業機械において、給油、フィルダー交換などの整備を行う場合、オペレータは、作業機械の側面カバー、或いは天面カバーを開くことで、作業機械の内部の整備箇所にアクセスする。この場合も、オペレータは、ステップに足をかけるなどして、整備箇所まで、よじ登る。或いは、整備箇所が地面からアクセス可能であっても、手が届きにくい位置にあることで、作業が容易ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2000-204596号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
作業機械は、上記のような作業中のオペレータの疲労低減、或いは作業性を向上させるように、設計されることが望ましい。そのため、作業機械におけるオペレータの作業中の動作を、精度よく推定することが望まれる。しかし、作業機械には様々な形状、或いは大きさのものがあり、同じ作業であっても、それらのそれぞれに対して、オペレータの作業中の動作を精度よく推定することは容易ではない。また、同じ作業機械であっても、設計者が、複数の設計候補を比較することで、最適な設計を選択することがある。このような場合、互いに異なる複数の設計候補のそれぞれに対して、オペレータの作業中の動作を推定することは煩雑であり、容易ではない。本開示の目的は、作業機械に対して所定の作業中の人の動作を容易、且つ、精度よく推定することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係るシステムは、作業機械に対して所定の作業中の人の動作を推定するためのシステムである。作業機械と人とのそれぞれは、動作を規定する拘束条件を有する。当該システムは、データベースとプロセッサとを備える。データベースは、基準モーションデータを含む。基準モーションデータは、第1作業機械に対して所定の作業中の第1の人の動作を示す。基準モーションデータには、第1作業機械の拘束条件を示す第1機械データと、第1の人の拘束条件を示す第1人データとが割り当てられている。プロセッサは、第1作業機械と異なる第2作業機械の拘束条件を示す第2機械データを取得する。プロセッサは、第1の人と異なる第2の人の拘束条件を示す第2人データを取得する。プロセッサは、第2機械データと第2人データとに基づいて、基準モーションデータを参照して、第2作業機械に対して所定の作業中の第2の人の動作を推定する。プロセッサは、第2作業機械に対して所定の作業中の第2の人の動作を示す推定モーションデータを生成する。
【0007】
本開示の他の態様に係る方法は、作業機械に対して所定の作業中の人の動作を推定するためにコンピュータによって実行される方法である。作業機械と人とのそれぞれは、動作を規定する拘束条件を有する。当該方法は、第1作業機械に対して所定の作業中の第1の人の動作を示す基準モーションデータを取得することを備える。基準モーションデータには、第1作業機械の拘束条件を示す第1機械データと、第1の人の拘束条件を示す第1人データとが割り当てられている。当該方法は、第1作業機械と異なる第2作業機械の拘束条件を示す第2機械データと、第1の人と異なる第2の人の拘束条件を示す第2人データとの少なくとも一方を取得し、第2機械データ、及び/又は、第2人データに基づいて、基準モーションデータを参照して、第2作業機械に対して所定の作業中の第2の人の動作を推定し、第2作業機械に対して所定の作業中の第2の人の動作を示す推定モーションデータを生成すること、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、第1作業機械に対して所定の作業中の第1の人の動作を示す基準モーションデータが予め取得されて、データベースに格納されている。そして、基準モーションデータを参照することで、第2作業機械に対して所定の作業中の第2の人の動作を示す推定モーションデータが生成される。そのため、第1作業機械、及び、第1の人と拘束条件の異なる第2作業機械、及び、第2の人に対して、所定の作業中の動作を容易、且つ、精度よく推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態に係る第1作業機械の一例を示す斜視図である。
第1作業機械のキャブ内を示す上面図である。
実施形態に係る動作推定・負担評価システムの構成を示すブロック図である。
コンピュータによって実行される動作推定処理、及び、負担評価処理を示すブロック図である。
動作推定処理を示すフローチャートである。
基準モーションデータの一例を示す図である。
基準モーションデータの一例を示す図である。
基準モーションデータの第1の人の各部の定義の一例を示す図である。
推定モーションデータの一例を示す図である。
基準モーションデータと推定モーションデータとの人の姿勢の違いを示す図である。
推定モーションデータの一例を示す図である。
負担評価処理を示すフローチャートである。
負担の評価結果の一例を示す図である。
負担の評価結果の一例を示す図である。
所定の作業の他の例を示す図である。
所定の作業のさらに他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態に係る動作推定・負担評価システムについて、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る動作推定・負担評価システムは、作業機械に対して所定の作業中の人の動作を推定する。図1は、実施形態に係る作業機械の一例として、第1作業機械1Aを示す斜視図である。第1作業機械1Aは、例えば、油圧ショベルである。
(【0011】以降は省略されています)
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