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公開番号
2024158143
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2023073098
出願日
2023-04-27
発明の名称
操作桿付き作業機及び肩掛けベルト用の吊り具
出願人
株式会社やまびこ
代理人
弁理士法人エビス国際特許事務所
主分類
A01D
34/90 20060101AFI20241031BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】速やか且つ簡易に吊り具の位置を変更することができ、吊り具の固定が意図しない操作で解除されてしまう事態を避けることができる操作桿付き作業機の肩掛けベルト用の吊り具を提供する。
【解決手段】肩掛けベルトとの接続孔を有し操作桿を囲んで操作桿の長手方向に摺動自在な吊り具本体と、吊り具本体に連結され、操作桿の周囲を挟持した状態で一対の締め付け操作片を近接又は離間可能に対面させたストッパ部を有し、締め付け操作片に操作桿の長手方向に直交した貫通孔を設け、貫通孔に挿通した操作軸の一端側を抜け止め状にして他端側に操作レバーを連結し、操作レバーは、操作軸の他端側にて、操作桿と平行な回転軸に基端側が軸支され、操作レバーの先端側を操作桿の側面に近接させるように回転させることでストッパ部の締め付け操作を行い、先端側を操作桿の側面から離間させるように回転させることでストッパ部の締め付け解除操作を行う。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
操作桿の先端側に作業部が装備され、前記操作桿の基端側に動力部が装備されて、前記操作桿に設けたハンドル部を手で持って作業を行う操作桿付き作業機において、
前記操作桿には、肩掛けベルト用の吊り具が設けられ、
前記吊り具は、
肩掛けベルトとの接続孔を有し前記操作桿を囲んで前記操作桿の長手方向に摺動自在な吊り具本体と、
前記吊り具本体に連結され、前記操作桿の周囲を挟持した状態で一対の締め付け操作片を近接又は離間可能に対面させたストッパ部を有し、
前記締め付け操作片に前記操作桿の長手方向に直交した貫通孔を設け、前記貫通孔に挿通した操作軸の一端側を抜け止め状にして他端側に操作レバーを連結し、
前記操作レバーは、前記操作軸の他端側にて、前記操作桿と平行な回転軸に基端側が軸支され、前記操作レバーの先端側を前記操作桿の側面に近接させるように回転させることで前記ストッパ部の締め付け操作を行い、前記先端側を前記操作桿の側面から離間させるように回転させることで前記ストッパ部の締め付け解除操作を行う、ことを特徴とする操作桿付き作業機。
続きを表示(約 920 文字)
【請求項2】
前記操作レバーは、前記基端側に前記回転軸周りに軸支された偏心カムを備え、前記操作レバーの回転に伴う前記偏心カムの回転で、前記一対の締め付け操作片を互いに近接又は離間させることを特徴とする請求項1に記載された操作桿付き作業機。
【請求項3】
前記操作レバーは、自身の先端側が前記操作桿の側面に近接した状態をロックするロック部材を備えることを特徴とする請求項1に記載された操作桿付き作業機。
【請求項4】
前記ロック部材は、前記操作レバーの締め付け操作完了位置でロック状態になり、前記操作レバーの締め付け操作側の回転に沿った解除操作でロック解除状態になることを特徴とする請求項3に記載された操作桿付き作業機。
【請求項5】
前記ストッパ部には、前記操作桿の側面に近接した前記操作レバーを収容する収容部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載された操作桿付き作業機。
【請求項6】
操作桿の先端側に作業部が装備され、前記操作桿の基端側に動力部が装備されて、前記操作桿に設けたハンドル部を手で持って作業を行う操作桿付き作業機において、前記操作桿に取り付けられる肩掛けベルト用の吊り具であって、
肩掛けベルトとの接続孔を有し前記操作桿を囲んで前記操作桿の長手方向に摺動自在な吊り具本体と、
前記吊り具本体に連結され、前記操作桿の周囲を挟持した状態で一対の締め付け操作片を近接又は離間可能に対面させたストッパ部を有し、
前記締め付け操作片に前記操作桿の長手方向に直交した貫通孔を設け、前記貫通孔に挿通した操作軸の一端側を抜け止め状にして他端側に操作レバーを連結し、
前記操作レバーは、前記操作軸の他端側にて、前記操作桿と平行な回転軸に基端側が軸支され、前記操作レバーの先端側を前記操作桿の側面に近接させるように回転させることで前記ストッパ部の締め付け操作を行い、前記先端側を前記操作桿の側面から離間させるように回転させることで前記ストッパ部の締め付け解除操作を行う、ことを特徴とする操作桿付き作業機の肩掛けベルト用の吊り具。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作桿付き作業機及びその肩掛けベルト用の吊り具に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
地面の草刈り作業を行う刈払機や高枝などの剪定作業を行うヘッジトリマーなどの作業機は、長尺な操作桿を備えており、操作桿の先端側に作業部が装備され、操作桿の基端側にエンジンや電動モータなどの動力部が装備されている。このような作業機において、操作桿は、動力部と作業部を繋ぐ連結棒の役割を担い、操作桿の内部には伝動機構や配線が配置される。また、操作桿にはハンドル部が設けられ、作業者は立ち姿勢でハンドル部を手で持ちながら操作桿を揺動操作し、操作桿先端側の作業部を作業対象に当てて作業を行う。
【0003】
このような操作桿付き作業機は、肩掛けベルト用の吊り具を操作桿に設けたものが知られている。肩掛けベルトは、操作桿付き作業機の重量を作業者の肩で担ぐことで、ハンドル部を持つ作業者の手腕の負担を軽減するために用いられる。肩掛けベルト用の吊り具は、例えば、操作桿の周方向で一部が分割され、その分割位置に挿通されたネジによる締結で操作桿を挟持するストッパを備えたものなどが知られている(下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2000-316349号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
肩掛けベルト用の吊り具は、操作桿先端側の作業部と操作桿基端側の動力部の重量バランスを考慮して、操作桿への取り付け位置が設定されている。しかしながら、操作桿先端側の作業部は、円盤状の刈刃や樹脂コードなど重量の異なる形態に取り換えることがしばしば行われ、また、操作桿基端側の動力部も、燃料の貯留状態やバッテリの装着状況などで重量が変化することが起こりうる。
【0006】
この際、肩掛けベルト用の吊り具の取り付け位置は、操作桿の先端側と基端側の重量バランスの変化に応じて、適宜変更することが求められる。また、作業機を使用する作業者の背丈に応じても、肩掛けベルト用の吊り具の取り付け位置は、変更が必要になる場合がある。これに対して、前述した従来技術のように、ネジの締結によるストッパを備えるものでは、ストッパの位置を変更するためにネジを緩める煩雑な操作が必要になり、速やか且つ簡易に肩掛けベルト用の吊り具の位置を変更することができない問題があった。
【0007】
これに対しては、ストッパの固定解除を一操作で行う機構などが考えられる。しかしながら、作業者にとって意図しない固定解除が一操作で行われてしまうと、操作桿が不安定な状態で肩掛けベルトに吊り下げられることになり、作業中に手腕への負担が急に増して、円滑な作業を行うことができなくなる。
【0008】
また、従来技術として、操作桿の長手方向に沿って複数の引っ掛け孔を設けて、操作桿の先端側と基端側の重量バランスなどに応じて、異なる位置の引っ掛け孔に肩掛けベルトのフックを引っ掛けるようにしたものが一般に知られている。しかしながら、このような従来技術では、孔と孔との間で緻密に重量バランスを調整することができないため、より適正な位置で肩掛けベルトに操作桿を吊り下げることができない問題があった。
【0009】
本発明は、このような問題に対処するために提案されたものである。すなわち、操作桿の先端側と基端側の重量バランスに応じて速やか且つ簡易に肩掛けベルト用の吊り具の位置を変更することができ、また、肩掛けベルト用の吊り具の固定が、作業者の意図しない操作で解除されてしまう事態を避けることができ、また、より適正な位置で肩掛けベルトに操作桿を吊り下げることができるようにすること、などが本発明の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このような課題を解決するために、本発明は、以下の構成を具備するものである。
操作桿の先端側に作業部が装備され、前記操作桿の基端側に動力部が装備されて、前記操作桿に設けたハンドル部を手で持って作業を行う操作桿付き作業機において、前記操作桿には、肩掛けベルト用の吊り具が設けられ、前記吊り具は、肩掛けベルトとの接続孔を有し前記操作桿を囲んで前記操作桿の長手方向に摺動自在な吊り具本体と、前記吊り具本体に連結され、前記操作桿の周囲を挟持した状態で一対の締め付け操作片を近接又は離間可能に対面させたストッパ部を有し、前記締め付け操作片に前記操作桿の長手方向に直交した貫通孔を設け、前記貫通孔に挿通した操作軸の一端側を抜け止め状にして他端側に操作レバーを連結し、前記操作レバーは、前記操作軸の他端側にて、前記操作桿と平行な回転軸に基端側が軸支され、前記操作レバーの先端側を前記操作桿の側面に近接させるように回転させることで前記ストッパ部の締め付け操作を行い、前記先端側を前記操作桿の側面から離間させるように回転させることで前記ストッパ部の締め付け解除操作を行う、ことを特徴とする操作桿付き作業機。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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