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公開番号2024143384
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023056031
出願日2023-03-30
発明の名称組成物
出願人ユシロ化学工業株式会社
代理人個人
主分類A01N 37/02 20060101AFI20241003BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】機能性成分の徐放性を備える組成物を提供すること。
【解決手段】光増感剤(A)と、アミン化合物(B)と、カルボン酸化合物(C)とを含有し、前記アミン化合物(B)と前記カルボン酸化合物(C)の少なくとも一部が塩を形成している、組成物。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
光増感剤(A)と、アミン化合物(B)と、カルボン酸化合物(C)とを含有し、
前記アミン化合物(B)と前記カルボン酸化合物(C)の少なくとも一部が塩を形成している、組成物。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記光増感剤(A)が、イソアロキサジン、アロキサジン、フェノチアジン、フルオレセイン、アントラキノン及びアクリジンより選択される骨格を有する化合物を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記アミン化合物(B)が、アミノ基のα水素を有する化合物を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記アミン化合物(B)が、アミノ基と、親水性基とを有する化合物を含む、請求項1又は3に記載の組成物。
【請求項5】
前記親水性基が、アミノ基、グアニジノ基、カルボキシ基、及びヒドロキシ基より選択される1種以上を含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記アミン化合物(B)が、アルカノールアミン、アミノ酸、及びアミノ糖より選択される1種以上を含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記カルボン酸化合物(C)が、脂肪酸及びケイ皮酸類より選択される1種以上を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記アミン化合物(B)が有するアミノ基と前記カルボン酸化合物(C)が有するカルボキシ基とのモル比(アミノ基/カルボキシ基)が1.0以上である、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
更に、ゲル化剤を含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記カルボン酸化合物(C)を徐放する、請求項1に記載の組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、組成物、詳しくは特定物質を徐放する徐放性組成物に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
医薬品、香料、農薬、肥料等の機能性成分の効果を持続させるために、これらの機能性成分を徐々に放出する徐放性材料が検討されている。
当該徐放性材料としては、マイクロカプセルや、多孔質基材を有するもの等が挙げられる。
例えば特許文献1には、ポリマーと機能性成分を含むコア粒子と、当該コア粒子を覆う微細化セルロースを有する特定の徐放性複合粒子が記載されている。
特許文献2には、油相と、特定の感光性ポリマーと、光触媒とを含むコアと、界面重合により形成される特定のシェルを含むマイクロカプセルが記載されており、光照射により油相を放出することが記載されている。
また特許文献3には、特定の金属酸化物多孔質粒子と、特定の徐放性物質と、を含む徐放性材料が開示されている。
【0003】
また、特定の化合物を放出する化合物として、ケージド化合物が知られている。ケージド化合物は、生理活性物質等を光で脱保護可能な保護基で修飾し、不活性化状態にした化合物である。ケージド化合物は、通常、分子内に光吸収性部位を有し、光を照射することで前記化合物を放出する。
特許文献4には、短時間の光照射で化合物を放出する方法として、特定のケージド化合物に対し、光増感剤の存在下に光照射する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2019/208801号
特表2017-538815号公報
特開2019-089976号公報
国際公開第2021/177343号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1~3の徐放性材料は、ポリマー及びマイクロカプセルの合成や、多孔質粒子の製造が必須であり、より生産性に優れた徐放性材料が求められている。また、マイクロカプセルのポリマー(マイクロプラスチック)や多孔質粒子は使用後に残留し環境に影響し得る問題があった。
【0006】
本発明は、機能性成分の徐放性を備える組成物の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、下記[1]~[14]の構成を有する組成物を提供する。
[1] 光増感剤(A)と、アミン化合物(B)と、カルボン酸化合物(C)とを含有し、
前記アミン化合物(B)と前記カルボン酸化合物(C)の少なくとも一部が塩を形成している、組成物。
[2] 前記光増感剤(A)が、イソアロキサジン、アロキサジン、フェノチアジン、フルオレセイン、アントラキノン及びアクリジンより選択される骨格を有する化合物を含む、上記[1]に記載の組成物。
[3] 前記アミン化合物(B)が、アミノ基のα水素を有する化合物を含む、上記[1]又は[2]に記載の組成物。
[4] 前記アミン化合物(B)が、アミノ基と、親水性基とを有する化合物を含む、上記[1]~[3]のいずれかに記載の組成物。
[5] 前記親水性基が、アミノ基、グアニジノ基、カルボキシ基、及びヒドロキシ基より選択される1種以上を含む、上記[4]に記載の組成物。
[6] 前記アミン化合物(B)が、アルカノールアミン、アミノ酸、及びアミノ糖より選択される1種以上を含む、上記[1]~[5]のいずれかに記載の組成物。
[7] 前記カルボン酸化合物(C)が、脂肪酸及びケイ皮酸類より選択される1種以上を含む、上記[1]~[6]のいずれかに記載の組成物。
[8] 前記アミン化合物(B)が有するアミノ基と前記カルボン酸化合物(C)が有するカルボキシ基とのモル比(アミノ基/カルボキシ基)が1.0以上である、上記[1]~[7]のいずれかに記載の組成物。
[9] 更に、ゲル化剤を含有する、上記[1]~[8]のいずれかに記載の組成物。
[10] 前記カルボン酸化合物(C)を徐放する、上記[1]~[9]のいずれかに記載の組成物。
[11] 光照射により、前記カルボン酸化合物(C)を徐放する、上記[1]~[10]のいずれかに記載の組成物。
[12] 前記カルボン酸化合物(C)が、炭素数3~15の脂肪酸、又はケイ皮酸類を含み、コケ除去性を有する、上記[1]~[11]のいずれかに記載の組成物。
[13] 前記カルボン酸化合物(C)が、炭素数3~15の脂肪酸を含み、防カビ性を有する、上記[1]~[12]のいずれかに記載の組成物。
[14] 光増感剤(A)と、アミン化合物(B)と、カルボン酸化合物(C)とを含有し、
前記光増感剤(A)が、イソアロキサジン及びアロキサジンより選択される骨格を有する化合物を含み、
前記アミン化合物(B)が、アミノ基のα水素を有する化合物を含み、
前記カルボン酸化合物(C)が、脂肪酸を含み、
前記アミン化合物(B)と前記カルボン酸化合物(C)の少なくとも一部が塩を形成しており、
光照射により、前記カルボン酸化合物(C)を徐放する、徐放性組成物。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、機能性成分の徐放性を備える組成物が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
気相防カビ性試験を説明するための模式図である。
ゲル状組成物の気相防カビ性試験を説明するための模式図である。
光照射によるアミン化合物の分解の様子を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る組成物について説明する。
なお本発明において「機能性成分」とは、放出されることにより有用な効果を発揮し得る成分をいう。
数値範囲を示す「~」は、特に断りのない限りその下限値及び上限値を含むものとする。
(【0011】以降は省略されています)

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