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公開番号2024158052
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023072892
出願日2023-04-27
発明の名称燃料電池システム
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人
主分類H01M 8/04 20160101AFI20241031BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】燃料電池システムの断熱状態を維持する。
【解決手段】燃料電池システム100Aは、固体酸化物形燃料電池のスタック1a,1bと、スタック1a,1bに供給される燃料を改質する改質器2と、スタック1a,1bから排出されるオフガスが燃焼する燃焼空間を形成する燃焼器3と、オフガスから二酸化炭素を分離する、あるいは空気から純酸素を分離する膜分離装置5と、スタック1a,1bと改質器2と燃焼器3とを内包する断熱空間70を形成する筐体7と、流路を介して膜分離装置5と断熱空間70とにそれぞれ接続されるポンプ6と、流路を介した膜分離装置5からポンプ6および断熱空間70からポンプ6へのガスの流れを制御する流れ制御部とを備える。
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項1】
固体酸化物形燃料電池のスタックと、
前記スタックに供給される燃料を改質する改質器と、
前記スタックから排出されるオフガスが燃焼する燃焼空間を形成する燃焼器と、
前記オフガスから二酸化炭素を分離する、あるいは空気から純酸素を分離する膜分離装置と、
前記スタックと前記改質器と前記燃焼器とを内包する断熱空間を形成する筐体と、
流路を介して前記膜分離装置と前記断熱空間とにそれぞれ接続されるポンプと、
前記流路を介した前記膜分離装置から前記ポンプおよび前記断熱空間から前記ポンプへのガスの流れを制御する流れ制御部と、を備えることを特徴とする燃料電池システム。
続きを表示(約 390 文字)【請求項2】
請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
前記断熱空間の圧力を検出する圧力検出部をさらに備え、
前記流路は、前記膜分離装置と前記ポンプとを接続する第1流路と、前記断熱空間と前記ポンプとを接続する第2流路と、を含み、
前記流れ制御部は、前記第1流路に設けられた第1開閉弁と、前記第2流路に設けられた第2開閉弁と、前記第1開閉弁および前記第2開閉弁を制御する制御部と、を含み、
前記制御部は、前記圧力検出部により検出された圧力が所定圧力に達すると、前記改質器から前記スタックに燃料が供給されているか否かを判定し、燃料が供給されていると判定すると、前記第1開閉弁を開放し、前記第2開閉弁を閉鎖する一方、燃料が供給されていないと判定すると、前記第1開閉弁を閉鎖し、前記第2開閉弁を開放することを特徴とする燃料電池システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固体酸化物形燃料電池を用いて発電を行う燃料電池システムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、より多くの人が手ごろで信頼でき、持続可能かつ先進的なエネルギへのアクセスを確保できるようにするため、エネルギの効率化に貢献する燃料電池に関する技術開発が行われている。この種の燃料電池に関する技術として、従来、発電を行う固体酸化物形燃料電池の放射熱を利用して高温を維持するようにした装置が知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1記載の装置では、平板積層型の固体酸化物形燃料電池のスタックがSUS製の函体に収容され、函体の内部に設けられた真空断熱層により、内側から外側への熱伝導を抑制する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2004-139960号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の装置では、真空断熱層を金属部材で形成するため、高温環境下では外部から金属部材を透過したガスや金属部材から放出されたガスが真空断熱層に浸入することで真空度が低下し、断熱状態を維持できなくなるおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様である燃料電池システムは、固体酸化物形燃料電池のスタックと、スタックに供給される燃料を改質する改質器と、スタックから排出されるオフガスが燃焼する燃焼空間を形成する燃焼器と、オフガスから二酸化炭素を分離する、あるいは空気から純酸素を分離する膜分離装置と、スタックと改質器と燃焼器とを内包する断熱空間を形成する筐体と、流路を介して膜分離装置と断熱空間とにそれぞれ接続されるポンプと、流路を介した膜分離装置からポンプおよび断熱空間からポンプへのガスの流れを制御する流れ制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、燃料電池システムの断熱状態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の実施形態に係る燃料電池システムのSOFCスタック周辺の構成の一例を示すブロック図。
本発明の実施形態に係る燃料電池システムのSOFCスタック周辺の構成の別の例を示すブロック図。
本発明の実施形態に係る燃料電池システムのSOFCスタック周辺の構成の別の例を示すブロック図。
本発明の実施形態に係る燃料電池システムのSOFCスタック周辺の構成の別の例を示すブロック図。
本発明の実施形態に係る燃料電池システムの制御構成の一例を示すブロック図。
図1A~図1Dの断熱空間の圧力と熱伝導率との関係について説明するための図。
図1A~図1Dの燃料電池システムの運転サイクルについて説明するための図。
図2のコントローラにより実行される処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図1A~図5を参照して本発明の実施形態について説明する。本発明の実施形態に係る燃料電池システムは、固体酸化物形燃料電池(SOFC(Solid Oxide Fuel Cell))を用いて、電気化学反応により発電を行う。SOFCの発電セルは、固体電解質膜と電極の接合体(MEA(Membrane Electrode Assembly))とMEAを挟持するセパレータとを有し、セパレータと電極との間の流路を介して供給された燃料のエネルギを電気化学反応により直接電気エネルギに変換する。
【0009】
より具体的には、SOFCのカソード側には、カソード流路を介して酸素(O

)を含有する酸化剤ガスが供給され、カソード電極では、外部回路からの電子を受け取って酸素分子がイオン化され、電解質膜を通ってアノード電極側へと移動する。カソード電極で消費されなかった未反応の酸化剤ガスは、オフガス(カソードオフガス)としてカソード流路から排出される。
【0010】
SOFCのアノード側には、アノード流路を介して水素(H

)と一酸化炭素(CO)とを含有する燃料ガスが供給される。アノード電極では、H

およびCOとカソード電極からの酸化物イオン(O
2-
)とが反応して水蒸気(H

O)および二酸化炭素(CO

)が生成され、電子が外部回路に放出される。アノード電極で消費されなかった未反応の燃料ガスおよびアノード電極で生成された生成ガスは、オフガス(アノードオフガス)としてアノード流路から排出される。
(【0011】以降は省略されています)

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