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公開番号
2024157984
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2023072715
出願日
2023-04-26
発明の名称
エアディスパーサ及びこれを備えるスプレードライヤ設備
出願人
アイエス ジャパン株式会社
代理人
弁理士法人 津国
主分類
F26B
21/00 20060101AFI20241031BHJP(乾燥)
要約
【課題】乾燥室内に供給される熱風の速度を制御することが可能なエアディスパーサを提供する。
【解決手段】スプレードライヤ設備を構成する乾燥室の上部に設置され、乾燥室内に供給される熱風の旋回流を制御するためのエアディスパーサ11であって、中央に円形の第1開口111bが設けられたドーナツ状の外形を有し、前記ドーナツ状の外形の内部に環状の風道111aが形成されるハウジング111と、第1開口111bに挿入される逆円錐台形状の壁部を有し、第1開口111bと前記壁部との間に環状の熱風吹出口を形成するロアパーツ112と、前記熱風吹出口の幅W1を全周にわたって均一に変化させることが可能であり、前記熱風吹出口を通過する熱風の速度を変化させるための風速調整手段114、115と、を備える。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
スプレードライヤ設備を構成する乾燥室の上部に設置され、前記乾燥室内に供給される熱風の旋回流を制御するためのエアディスパーサであって、
中央に円形の第1開口が設けられたドーナツ状の外形を有し、前記ドーナツ状の外形の内部に環状の風道が形成されるハウジングと、
前記第1開口に挿入される逆円錐台形状の壁部を有し、前記第1開口と前記壁部との間に環状の熱風吹出口を形成するロアパーツと、
前記熱風吹出口の幅を全周にわたって均一に変化させることが可能であり、前記熱風吹出口を通過する熱風の速度を変化させるための風速調整手段と、
を備えるエアディスパーサ。
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【請求項2】
前記風速調整手段として、前記ハウジングの前記第1開口の直径よりも小さく、且つ前記ロアパーツの前記壁部のうち、前記第1開口に挿入された部分の外径よりも大きい直径を有する円形の第2開口が設けられた少なくとも1つのアタッチメントを備え、
前記ハウジングと前記ロアパーツとの間に前記アタッチメントを介在させることによって、前記熱風吹出口の幅を全周にわたって均一に変化させることが可能な請求項1に記載のエアディスパーサ。
【請求項3】
前記風速調整手段として、前記ハウジングの前記第1開口に挿入された前記ロアパーツを昇降させることが可能な駆動機構と、前記ハウジングと前記ロアパーツとの間を密閉し、前記ハウジングの前記風道から前記熱風吹出口に供給される熱風の漏出を防止するためのシール機構と、を備え、
前記ハウジングの前記第1開口に挿入された前記ロアパーツを昇降させることによって、前記熱風吹出口の幅を全周にわたって均一に変化させることが可能な請求項1に記載のエアディスパーサ。
【請求項4】
前記駆動機構として、前記ハウジングと前記ロアパーツとの間に結合される複数の油圧シリンダを備え、前記ハウジングが、各油圧シリンダによって前記ハウジングの中央に支持される請求項3に記載のエアディスパーサ。
【請求項5】
前記シール機構として、伸縮自在な筒状のベローズを備え、前記ベローズは、前記ハウジングの中央に設けられ、且つ前記ロアパーツの上部外周を覆い、前記ハウジングと前記ロアパーツとの間を密閉する請求項3に記載のエアディスパーサ。
【請求項6】
前記シール機構として、摺動用のパッキンを備え、前記パッキンは、前記ハウジング及び前記ロアパーツの少なくとも一方の側に設けられ、前記ハウジングと前記ロアパーツとの間を密閉する請求項3に記載のエアディスパーサ。
【請求項7】
乾燥室内に噴霧される原液を熱風によって瞬時に乾燥させて粉体を生成するスプレードライヤ設備であって、
請求項1~6のいずれか1項に記載のエアディスパーサと、
前記乾燥室内に供給される熱風の温度分布を均一に近づけるための第1手段と、
前記乾燥室内に噴霧される原液の液滴径を一定に近づけるための第2手段と、
前記乾燥室内の温度分布を一定に保つための第3手段と、
少なくとも前記乾燥室内において、乾燥に必要な粉体の滞留時間を確保するための第4手段と、
前記乾燥室内の圧力を一定に保つための第5手段と、を備え、
60℃~30℃の範囲内の一定温度の熱風によって粉体の生成を可能としたスプレードライヤ設備。
【請求項8】
空気を送り込むための送風機と、
前記送風機から送り込まれた空気を加熱して熱風を生成するためのエアヒータと、
熱風を前記乾燥室内に供給するためのエアディスパーサと、
前記第1手段としての少なくとも1つのミキサー、温度センサ及び第1制御部と、を備え、
前記ミキサーは、少なくとも前記エアディスパーサの熱風の入口に設けられ、熱風の流路に配置された複数の撹拌羽を有し、前記撹拌羽によって撹拌された熱風の温度分布を均一に近づけ、
前記温度センサは、前記ミキサーよりも下流に設けられ、前記ミキサーによって温度分布を均一化された熱風の温度を検出し、
前記第1制御部は、前記温度センサの検出結果に基づいて、前記エアヒータの発熱量を制御することにより、前記乾燥室内に供給される熱風の温度を60℃~30℃の範囲内の一定温度に保つ、請求項7に記載のスプレードライヤ設備。
【請求項9】
原液を貯蔵する原液タンクと、
前記原液タンクに貯蔵された原液を移送するための原液ポンプと、
前記原液ポンプから供給された原液を前記乾燥室内に噴霧させるためのロータリアトマイザと、
前記第2手段としての脈動低減機構と、を備え、
前記脈動低減機構は、前記原液ポンプに組み込まれ、又は/及び、前記原液ポンプと前記ロータリアトマイザとの間の配管に設けられ、前記原液ポンプによって移送される原液の脈動を低減させることにより、前記ロータリアトマイザに供給される原液の瞬間流量を一定に近づけ、前記ロータリアトマイザから噴霧される原液の液滴径を10μm~100μmの範囲内の一定値に近づける、請求項7に記載のスプレードライヤ設備。
【請求項10】
前記第3手段としての保温空気層を備え、
前記保温空気層は、前記乾燥室の外壁を覆う空気層を形成し、前記乾燥室内の温度分布に生じた温度差を前記空気層に放熱又は吸熱させることによって、前記乾燥室内の温度分布を一定に保つ、請求項7に記載のスプレードライヤ設備。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、乾燥室内に供給される熱風の速度を制御することが可能なエアディスパーサ、及び従来よりも低温の熱風によって粉体を生成することが可能なスプレードライヤ設備に関する。
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【背景技術】
【0002】
スプレードライヤは、原液を乾燥室内に噴霧し、連続的に熱風に接触させることで、瞬時に粉体を生成する乾燥設備である。噴霧の方式には、一般に、ノズル方式又はロータリアトマイザ方式が採用される。以下、スプレードライヤの構成について説明する。図11は、本出願人の既存技術に係るスプレードライヤ設備を示す概略図である。
【0003】
図11に示すスプレードライヤ設備100は、乾燥室101及びサイクロン102を備える。このスプレードライヤ設備100は、二点捕集方式を採用しており、乾燥室101の下部と、サイクロン102の下部との二点において、生成された粉体が捕集される。乾燥室101では、流動性に優れた粉体が生成される。この粉体は、乾燥室101内を落下して、その下部に捕集される。一方、比較的に軽い粉体や微小な粉体は、ブロワーによって乾燥室101外へ吸引され、サイクロン102において捕集される。
【0004】
次に、乾燥室101の構成について、図12及び図13を参照しつつ説明する。図12(a)において、乾燥室101は、上方が円筒形、下方が逆円錐形の壁部を有する。乾燥室101の天井には、エアディスパーサ110が設置されている。エアディスパーサ110の中央には、ロータリアトマイザ120が取り付けられている。一方、乾燥室101の壁面には、この壁面の形状に沿って曲折されたパイプ状のエアブルーム130が対向配置されている。
【0005】
図12(b)に示すように、エアディスパーサ110は、ハウジング111及びロアパーツ112を備える。ハウジング111は、中心が円形に開口したドーナツ状の外形を有する。ハウジング111内部には、環状の風道が形成されている。この風道は、ハウジング111中心の前記開口を包囲する。ハウジング111内部の風道に供給された熱風は、風道の形状に沿って旋回し、ロアパーツ112の外周面に向かって排出される。
【0006】
図13(a)に示すように、ロアパーツ112は、主として逆円錐状の壁部からなる。ロアパーツ112は、ハウジング111中心の前記開口内に懸架されている。ロアパーツ112のテーパー状の外周面は、ハウジング111からの熱風旋回流に曝される。ロアパーツ112の外周面の上部には、複数の上部ガイドベーン112aが、所定の角度で配置されている。ロアパーツ112の外周面における上部ガイドベーン112aの下側は、ガイドコーン112bによって包囲されている。ガイドコーン112bの内周面には、複数の下部ガイドベーン112cが、所定の角度で配置されている。図13(b)に、上部ガイドベーン112a及び下部ガイドベーン112cの配置状態を示す。
【0007】
このようなロアパーツ112の下端開口には、ロータリアトマイザ120が懸架されている。ロータリアトマイザ120は、モータによって高速回転する円盤を備える。高速回転する円盤の中心に原液が供給されると、原液は、円盤面で加速され、円盤の周縁から高速飛散される。これにより、原液は、霧状となって乾燥室101内に噴霧される。そして、乾燥室101内に噴霧された原液は、エアディスパーサ110から乾燥室101内に供給される熱風旋回流に接触し、瞬間的に乾燥及び造粒される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2016-217629号公報
特開2016-223689号公報
特開2017-009171号公報
特開2017-150808号公報
特開2018-143927号公報
特開2022-189024号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来のスプレードライヤ設備は、製造される粉体製品の品質を一定に保つため、比較的高温の熱風によって原液を乾燥させていた。例えば、研究開発用の小型スプレードライヤ設備であれば、乾燥室101の入口(エアディスパーサ110の内部に形成される環状の熱風吹出口と同義)における熱風の温度は、140℃~200℃程度に設定される。また、粉体製品の量産に用いられる小型、中型及び大型スプレードライヤ設備であれば、乾燥室101の入口における熱風の温度は、220℃~300℃程度に設定される。
【0010】
<粉体製品の品質低下の問題>
140℃以上の熱風の温度は、原液を瞬時に乾燥させるのに十分過ぎる高温である。高温に曝されて過剰に乾燥された粉体は、嵩が減少して硬くなり、品質が低い。
(【0011】以降は省略されています)
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