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公開番号2024157827
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023072424
出願日2023-04-26
発明の名称インダクタ部品
出願人株式会社村田製作所
代理人個人,個人,個人
主分類H01F 27/29 20060101AFI20241031BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】焼成時にコイルに生じる内部応力を抑制するインダクタ部品を提供する。
【解決手段】インダクタ部品1は、素体10と、素体内に設けられ、軸AXに沿って螺旋状に巻き回されるコイル20と、素体に設けられ、コイルに電気的に接続される第1外部電極30および第2外部電極40とを備える。素体は、互いに対向する第1端面15および第2端面16と、互いに対向する第1側面13と第2側面14と、第1端面と第2端面との間および第1側面と第2側面との間に接続された底面17と、底面と対向する天面18とを含む。第1外部電極および第2外部電極は、少なくとも底面に設けられる。軸は、底面に平行でかつ第1側面および第2側面に交差する。コイルは、軸に沿って螺旋状に巻回されている巻回部20aを有する。軸方向からみたとき、巻回部の外周面と第1外部電極との間の第1最短距離は、外周面と天面との間の第2最短距離よりも大きい。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
素体と、
前記素体内に設けられ、軸に沿って螺旋状に巻き回されるコイルと、
前記素体に設けられ、前記コイルに電気的に接続される第1外部電極および第2外部電極と
を備え、
前記素体は、互いに対向する第1端面および第2端面と、互いに対向する第1側面と第2側面と、前記第1端面と前記第2端面との間および前記第1側面と前記第2側面との間に接続された底面と、前記底面と対向する天面とを含み、
前記第1外部電極および前記第2外部電極は、少なくとも前記底面に設けられ、
前記軸は、前記底面に平行でかつ前記第1側面および前記第2側面に交差し、
前記コイルは、軸に沿って螺旋状に巻回されている巻回部を有し、
前記軸方向からみたとき、前記巻回部の外周面と前記第1外部電極との間の第1最短距離は、前記外周面と前記天面との間の第2最短距離よりも大きい、
インダクタ部品。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記第1最短距離は、15μm以上であり、
前記第2最短距離は、14μm以上である、
請求項1に記載のインダクタ部品。
【請求項3】
前記第1最短距離は、前記素体の前記第1端面と前記第2端面の対向する長さ方向の寸法に対して、5%以上であり、
前記第2最短距離は、前記素体の前記底面と前記天面の対向する高さ方向の寸法に対して、6%以上である、
請求項1または2に記載のインダクタ部品。
【請求項4】
前記素体の前記第1端面と前記第2端面の対向する長さ方向の寸法に対する、前記素体の前記底面と前記天面の対向する高さ方向の寸法の比より、前記軸方向からみたときの、前記巻回部における前記長さ方向の第1内径寸法L1に対する、前記巻回部における前記高さ方向の第2内径寸法T1の比T1/L1の方が大きい、
請求項1または2に記載のインダクタ部品。
【請求項5】
前記巻回部における前記素体の前記第1端面と前記第2端面の対向する長さ方向の第1内径寸法L1に対する、前記巻回部における前記素体の前記底面と前記天面の対向する高さ方向の第2内径寸法T1の比率は、110%以上である、
請求項1または2に記載のインダクタ部品。
【請求項6】
前記コイルは、前記軸に沿って積層されたコイル配線層と、前記軸方向に隣り合う前記コイル配線層の間に位置し、前記軸方向に隣り合う前記コイル配線層を接続するビア配線層とを有し、
前記ビア配線層は、縦長ビア配線層を含み、
前記縦長ビア配線層は、前記素体の前記底面から前記天面方向へのT成分の高さが、前記第1端面から前記第2端面方向へのL成分の長さよりも大きい、
請求項1または2に記載のインダクタ部品。
【請求項7】
前記縦長ビア配線層の幅に対する、前記縦長ビア配線層の配線長の比率が、130%以上でありかつ2500%以下である、
請求項6に記載のインダクタ部品。
【請求項8】
前記コイルは、前記軸に沿って積層されたコイル配線層と、前記軸に隣り合う前記コイル配線層の間に位置し、前記軸方向に隣り合う前記コイル配線層を接続するビア配線層とを有し、
前記ビア配線層は、横長ビア配線層を含み、
前記横長ビア配線層は、前記第1端面から前記第2端面方向へのL成分の長さが、前記底面から前記天面方向へのT成分の高さよりも大きい、
請求項1または2に記載のインダクタ部品。
【請求項9】
前記横長ビア配線層の幅に対する、前記横長ビア配線層の配線長の比が、130%以上でありかつ2200%以下である、
請求項8に記載のインダクタ部品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、インダクタ部品に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、インダクタ部品としては、特開2017-216428号公報(特許文献1)に記載されたものがある。このインダクタ部品は、絶縁体部と、前記絶縁体部の内部に配置され、軸方向のまわりに券回された周回部を有するコイル部とを有し、小型であり、かつ、高特性のインダクタ部品が得られると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-216428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前記従来のようなインダクタ部品では、第1、第2外部電極とコイルとの距離が近いので、第1、第2外部電極とコイルとの間で生じる焼成時の内部応力が大きくなり、素体のヒビ、割れ、歪などの構造欠陥が発生することがあった。
【0005】
そこで、本開示の目的は、焼成時にコイルに生じる内部応力を抑制するインダクタ部品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本開示の一態様であるインダクタ部品は、
素体と、
前記素体内に設けられ、軸に沿って螺旋状に巻き回されるコイルと、
前記素体に設けられ、前記コイルに電気的に接続される第1外部電極および第2外部電極と
を備え、
前記素体は、互いに対向する第1端面および第2端面と、互いに対向する第1側面と第2側面と、前記第1端面と前記第2端面との間および前記第1側面と前記第2側面との間に接続された底面と、前記底面と対向する天面とを含み、
前記第1外部電極および前記第2外部電極は、少なくとも前記底面に設けられ、
前記軸は、前記底面に平行でかつ前記第1側面および前記第2側面に交差し、
前記コイルは、軸に沿って螺旋状に巻回されている巻回部を有し、
前記軸方向からみたとき、前記巻回部の外周面と前記第1外部電極との間の第1最短距離は、前記外周面と前記天面との間の第2最短距離よりも大きい。
【0007】
第1最短距離が、第2最短距離よりも大きいことは、第1外部電極とコイルとの間の距離が離隔されていることを意味する。第1外部電極とコイルとの間の距離を離隔することにより、第1外部電極とコイルとの間で生じる焼成時の内部応力は低減され、コイル配線層やビア配線層において剥離などの構造欠陥が発生することを抑制できる。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一態様であるインダクタ部品によれば、焼成時にコイルに生じる内部応力を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
インダクタ部品の第1実施形態を示す斜視図である。
インダクタ部品の第1側面側からみた透視正面図である。
インダクタ部品の分解平面図である。
インダクタ部品の第2実施形態を示すインダクタ部品の第1側面側からみた透視正面図である。
インダクタ部品の分解平面図である。
インダクタ部品の分解平面図である。
インダクタ部品の分解平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の一態様であるインダクタ部品を図示の実施の形態により詳細に説明する。なお、図面は一部模式的なものを含み、実際の寸法や比率を反映していない場合がある。
(【0011】以降は省略されています)

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