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公開番号2024157640
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023072099
出願日2023-04-26
発明の名称軟質部材の取付構造
出願人株式会社パイロットコーポレーション
代理人
主分類B43K 3/00 20060101AFI20241031BHJP(筆記用または製図用の器具;机上付属具)
要約【課題】軟質部材の取付作業が容易となる軟質部材の取付構造を提供する。
【解決手段】筆記具5を構成する筒体1は前後方向に貫通する内孔11を備える。内孔11は段差状の筒体段部14を備える。内孔11は内面に内側嵌合部12を備える。軟質部材ユニット4は軟質部材3と嵌合部材2とからなる。軟質部材ユニット4は段差状のユニット段部41を備える。ユニット段部41の外径は筒体段部14の内径より大きく設定される。嵌合部材2は軟質部材3とは異なる材料から形成される。嵌合部材2は外面に外側嵌合部21を備える。軟質部材3に嵌合部材2が嵌合することにより軟質部材ユニット4が形成される。内孔11の後端から軟質部材3の後端が後方に突出し、筒体段部14とユニット段部41とが当接し、内側嵌合部12と外側嵌合部21とが嵌合することにより、筒体1に軟質部材3が取り付けられる。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
筆記具の軸筒又はキャップを構成する筒体の後端に軟質部材ユニットを取り付ける軟質部材の取付構造であって、
前記筒体は前後方向に貫通する内孔を備え、
前記内孔は段差状の筒体段部を備え、
前記内孔は内面に内側嵌合部を備え、
前記軟質部材ユニットは軟質部材と嵌合部材とからなり、
前記軟質部材ユニットは段差状のユニット段部を備え、
前記ユニット段部の外径は前記筒体段部の内径より大きく設定され、
前記軟質部材は、弾性材料により形成され、熱変色性の筆跡の表面を擦って該筆跡を熱変色させる摩擦変色部材であり、
前記嵌合部材は前記軟質部材とは異なる材料から形成され、
前記嵌合部材は外面に、前記内側嵌合部と嵌合する外側嵌合部を備え、
前記軟質部材に前記嵌合部材が嵌合することにより前記軟質部材ユニットが形成され、
前記内孔の後端から前記軟質部材の後端が後方に突出し、前記筒体段部と前記ユニット段部とが当接し、前記内孔の前記内側嵌合部と前記嵌合部材の前記外側嵌合部とが嵌合することにより、前記筒体に前記軟質部材が取り付けられることを特徴とする軟質部材の取付構造。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記筒体の前記内孔に、径方向内方に突出する内向突起が設けられ、
前記筒体段部が前記内向突起の前方に設けられ、
前記外側嵌合部より後方の前記軟質部材ユニットの外径は前記内側嵌合部の内径より小さく設定され、
前記筒体段部の前端と前記ユニット段部の後端とが当接することを特徴とする請求項1に記載の軟質部材の取付構造。
【請求項3】
前記筒体の前記内孔に、径方向内方に突出する内向突起が設けられ、
前記筒体段部が前記内向突起の後方に設けられ、
前記外側嵌合部より前方の前記軟質部材ユニットの外径は前記内側嵌合部の内径より小さく設定され、
前記筒体段部の後端と前記ユニット段部の前端とが当接することを特徴とする請求項1に記載の軟質部材の取付構造。
【請求項4】
前記軟質部材は取付孔を備え、前記取付孔には径方向内方に突出する係止段部が設けられ、
前記嵌合部材は径方向外方に突出する係止突起を備え、
前記係止段部と前記係止突起とが抜け止め係止されることにより、前記軟質部材ユニットが形成され、
前記軟質部材ユニットにおいて、前記係止突起の径方向外方の前記軟質部材の外径は前記筒体の内径と略同一に設定され、
前記軟質部材ユニットが前記筒体に取り付けられた状態で、前記筒体の径方向内方に前記係止突起が位置することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の軟質部材の取付構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、軟質部材の取付構造に関する。詳細には、筆記具の軸筒又はキャップを構成する筒体の上端部に軟質部材を取り付ける軟質部材の取付構造に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1には、筆記具本体を構成する筒体の後端に突出部材が後方より前方に挿入嵌着され、筒体の内面と気密嵌合する栓体が、筒体の内面に前方より後方に挿入嵌着される筆記具が開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、キャップ本体の後端にヘッド部材が後方より前方に挿入嵌着され、キャップ本体の内面に、ペン先を密封する内キャップが前方より後方に挿入嵌着される筆記具用キャップが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特願2009-106070号公報
特願2008-143367号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1及び特許文献2の筆記具において、突出部材(ヘッド部材)の外向突起が筒体(キャップ本体)の内向突起を前後方向に乗り越えることで突出部材が筒体に取り付けられている。外向突起が内向突起を乗り越えるため、外向突起のサイズには限度があり、軟質部材の嵌合力をさらに高めることは困難となるおそれがあった。
【0006】
また、特許文献1及び特許文献2の筆記具において、突出部材は筒体の後方から装着し、栓体(内キャップ)は筒体の前方から装着する必要があるため、組立工程が増加し、筆記具の組立に時間がかかるおそれがあった。
【0007】
本発明は、前記従来の問題点を解決するものであって、取付作業が容易であり、且つ軟質部材が筒体から外れ難い軟質部材の取付構造を提供しようとするものである。本発明において、筒体が筆記具の軸筒である場合は、「前」とはペン先側を指し、「後」とはその反対側を指す。筒体がキャップである場合は、「前」とはキャップの開口側(即ちペン先挿入側)を指し、「後」とはその反対側を指す。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願の第1の発明は、筆記具の軸筒又はキャップを構成する筒体の後端に軟質部材ユニットを取り付ける軟質部材の取付構造であって、
前記筒体は前後方向に貫通する内孔を備え、
前記内孔は段差状の筒体段部を備え、
前記内孔は内面に内側嵌合部を備え、
前記軟質部材ユニットは軟質部材と嵌合部材とからなり、
前記軟質部材ユニットは段差状のユニット段部を備え、
前記ユニット段部の外径は前記筒体段部の内径より大きく設定され、
前記軟質部材は、弾性材料により形成され、熱変色性の筆跡の表面を擦って該筆跡を熱変色させる摩擦変色部材であり、
前記嵌合部材は前記軟質部材とは異なる材料から形成され、
前記嵌合部材は外面に、前記内側嵌合部と嵌合する外側嵌合部を備え、
前記軟質部材に前記嵌合部材が嵌合することにより前記軟質部材ユニットが形成され、
前記内孔の後端から前記軟質部材の後端が後方に突出し、前記筒体段部と前記ユニット段部とが当接し、前記内孔の前記内側嵌合部と前記嵌合部材の前記外側嵌合部とが嵌合することにより、前記筒体に前記軟質部材が取り付けられることを特徴とする。
【0009】
前記第1の発明の軟質部材の取付構造は、前記構成により、軟質部材の取付作業において、軟質部材及び嵌合部材を一体の部品として筒体の前方又は後方から挿入することができるため、軟質部材の取付作業が容易となる。さらに、硬質樹脂からなる嵌合部材と筒体とが嵌合するため、軟質部材ユニットが筒体から外れ難く、それにより軟質部材が筒体から外れ難い。
【0010】
本願の第2の発明は、前記第1の発明の軟質部材の取付構造において、前記筒体の前記内孔に、径方向内方に突出する内向突起が設けられ、
前記筒体段部が前記内向突起の前方に設けられ、
前記外側嵌合部より後方の前記軟質部材ユニットの外径は前記内側嵌合部の内径より小さく設定され、
前記筒体段部の前端と前記ユニット段部の後端とが当接することが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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