TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024157162
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-07
出願番号2023071329
出願日2023-04-25
発明の名称制御装置、コンバインドサイクル発電プラント、制御方法及びプログラム
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類F01K 23/10 20060101AFI20241030BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】GTCCの蒸気タービン入口側の蒸気温度を、高効率運転を実現するような温度に制御することができる。
【解決手段】制御装置は、ガスタービンと、排熱回収ボイラと、蒸気タービンとを含むコンバインドサイクル発電プラントにおける排熱回収ボイラに設けられた冷却水供給系統を流れる冷却水の流量制御により、前記蒸気タービン入口の蒸気温度を制御する制御装置であって、排熱回収ボイラの状態量を取得する取得部と、コンバインドサイクル発電プラントを模擬する予測モデルと、取得された状態量に基づいて、冷却水の流量を変化させたときの未来の所定区間における排熱回収ボイラと蒸気タービンを模擬し、所定区間における排熱回収ボイラおよび/または蒸気タービンの効率を最大化する前記冷却水の流量を算出する計算部と、計算部が算出した冷却水の流量に基づいて、冷却水供給系統に設けられた流量調節弁を制御する制御部と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ガスタービンと、排熱回収ボイラと、蒸気タービンとを含むコンバインドサイクル発電プラントにおける前記排熱回収ボイラに設けられた冷却水供給系統を流れる冷却水の流量制御により、前記蒸気タービン入口の蒸気温度を制御する制御装置であって、
前記排熱回収ボイラの状態量を取得する取得部と、
前記コンバインドサイクル発電プラントを模擬する予測モデルと、取得された前記状態量と、に基づいて、前記冷却水の流量を変化させたときの未来の所定区間における前記排熱回収ボイラと前記蒸気タービンを模擬し、前記所定区間における排熱回収ボイラおよび/または蒸気タービンの効率を最大化する前記冷却水の流量を算出する計算部と、
前記計算部が算出した前記冷却水の流量に基づいて、前記冷却水供給系統に設けられた流量調節弁を制御する制御部と、
を備える制御装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記効率を最大化する前記冷却水の流量を算出する際には、前記蒸気タービンの入口での蒸気温度が、熱応力の制約から定められた所定の上限温度以下となるような前記冷却水の流量を算出する、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記効率は、前記所定区間における前記蒸気タービンの出力の積分値である
請求項1又は請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記効率は、前記排熱回収ボイラで吸収した熱量を、前記排熱回収ボイラ入口の排ガスのエネルギーで除算した値の前記所定区間における積分値である、
請求項1又は請求項2に記載の制御装置。
【請求項5】
前記効率は、前記蒸気タービンの出力を、前記排熱回収ボイラ入口の排ガスのエネルギーで除算した値の前記所定区間における積分値である、
請求項1又は請求項2に記載の制御装置。
【請求項6】
前記予測モデルが、前記排熱回収ボイラが備える節炭器、加熱器、蒸発器を流れる排ガス、蒸気、水の温度と圧力については、応答遅れを考慮せずに計算し、前記排熱回収ボイラが備えるドラムの圧力については、応答遅れを考慮して計算し、前記節炭器、前記加熱器、前記蒸発器、前記ドラムの伝熱面の温度については応答遅れを考慮して計算するよう構成されている、
請求項1又は請求項2に記載の制御装置。
【請求項7】
ガスタービンと、排熱回収ボイラと、蒸気タービンと、前記排熱回収ボイラに設けられた冷却水供給系統と、前記冷却水供給系統に設けられた流量調節弁と、
請求項1又は請求項2に記載の制御装置と、
を備えるコンバインドサイクル発電プラント。
【請求項8】
ガスタービンと、排熱回収ボイラと、蒸気タービンとを含むコンバインドサイクル発電プラントにおける前記排熱回収ボイラに設けられた冷却水供給系統を流れる冷却水の流量制御により、前記蒸気タービン入口の蒸気温度を制御する制御方法であって、
前記排熱回収ボイラの状態量を取得するステップと、
前記コンバインドサイクル発電プラントを模擬する予測モデルと、取得された前記状態量と、に基づいて、前記冷却水の流量を変化させたときの未来の所定区間における前記排熱回収ボイラと前記蒸気タービンを模擬し、前記所定区間における排熱回収ボイラおよび/または蒸気タービンの効率を最大化する前記冷却水の流量を算出するステップと、
前記算出するステップにて算出された前記冷却水の流量に基づいて、前記冷却水供給系統に設けられた流量調節弁を制御するステップと、
を有する制御方法。
【請求項9】
コンピュータに、
ガスタービンと、排熱回収ボイラと、蒸気タービンとを含むコンバインドサイクル発電プラントにおける前記排熱回収ボイラに設けられた冷却水供給系統を流れる冷却水の流量制御により、前記蒸気タービン入口の蒸気温度を制御する処理であって、
前記排熱回収ボイラの状態量を取得するステップと、
前記コンバインドサイクル発電プラントを模擬する予測モデルと、取得された前記状態量と、に基づいて、前記冷却水の流量を変化させたときの未来の所定区間における前記排熱回収ボイラと前記蒸気タービンを模擬し、前記所定区間における排熱回収ボイラおよび/または蒸気タービンの効率を最大化する前記冷却水の流量を算出するステップと、
前記算出するステップにて算出された前記冷却水の流量に基づいて、前記冷却水供給系統に設けられた流量調節弁を制御するステップと、
を有する処理、を実行させるプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、制御装置、コンバインドサイクル発電プラント、制御方法及びプログラムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ガスタービンコンバインドサイクル(GTCC:Gas Turbine Combined Cycle)における蒸気タービン入口側の蒸気温度を検出し、検出した蒸気温度と設定値の偏差に基づいて、排熱回収ボイラの過熱器を冷却する冷却水の流量を制御し、蒸気タービン入口側の蒸気温度を一定に保つ制御が開示されている。特許文献1の制御では、ガスタービンの排ガス温度の変化から蒸気温度に変化が出現するまでの時間遅れを補償するよう、先行的に冷却水を増減することによって蒸気温度を所望の温度に制御している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2003-120217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
排ガス温度の変化に応じて蒸気温度の時間遅れを解消することにより、蒸気温度を設計上、高効率となる温度に維持することができたとしても、特に負荷が過渡的に変化する状況などでは、蒸気温度を一定に制御することが高効率運転とならない場合がある。プラントの運転状態によらず、常に高効率運転を維持できるように蒸気温度を制御する方法が求められている。
【0005】
本開示は、上記課題を解決することができる制御装置、コンバインドサイクル発電プラント、制御方法及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の制御装置は、ガスタービンと、排熱回収ボイラと、蒸気タービンとを含むコンバインドサイクル発電プラントにおける前記排熱回収ボイラに設けられた冷却水供給系統を流れる冷却水の流量制御により、前記蒸気タービン入口の蒸気温度を制御する制御装置であって、前記排熱回収ボイラの状態量を取得する取得部と、前記コンバインドサイクル発電プラントを模擬する予測モデルと、取得された前記状態量と、に基づいて、前記冷却水の流量を変化させたときの未来の所定区間における前記排熱回収ボイラと前記蒸気タービンを模擬し、前記所定区間における排熱回収ボイラおよび/または蒸気タービンの効率を最大化する前記冷却水の流量を算出する計算部と、前記計算部が算出した前記冷却水の流量に基づいて、前記冷却水供給系統に設けられた流量調節弁を制御する制御部と、を備える。
【0007】
本開示のコンバインドサイクル発電プラントは、ガスタービンと、排熱回収ボイラと、蒸気タービンと、前記排熱回収ボイラに設けられた冷却水供給系統と、前記冷却水供給系統に設けられた流量調節弁と、上記の制御装置と、を備える。
【0008】
本開示の制御方法は、ガスタービンと、排熱回収ボイラと、蒸気タービンとを含むコンバインドサイクル発電プラントにおける前記排熱回収ボイラに設けられた冷却水供給系統を流れる冷却水の流量制御により、前記蒸気タービン入口の蒸気温度を制御する制御方法であって、前記排熱回収ボイラの状態量を取得するステップと、前記コンバインドサイクル発電プラントを模擬する予測モデルと、取得された前記状態量と、に基づいて、前記冷却水の流量を変化させたときの未来の所定区間における前記排熱回収ボイラと前記蒸気タービンを模擬し、前記所定区間における排熱回収ボイラおよび/または蒸気タービンの効率を最大化する前記冷却水の流量を算出するステップと、前記算出するステップにて算出された前記冷却水の流量に基づいて、前記冷却水供給系統に設けられた流量調節弁を制御するステップと、を有する。
【0009】
本開示のプログラムは、コンピュータに、ガスタービンと、排熱回収ボイラと、蒸気タービンとを含むコンバインドサイクル発電プラントにおける前記排熱回収ボイラに設けられた冷却水供給系統を流れる冷却水の流量制御により、前記蒸気タービン入口の蒸気温度を制御する処理であって、前記排熱回収ボイラの状態量を取得するステップと、前記コンバインドサイクル発電プラントを模擬する予測モデルと、取得された前記状態量と、に基づいて、前記冷却水の流量を変化させたときの未来の所定区間における前記排熱回収ボイラと前記蒸気タービンを模擬し、前記所定区間における排熱回収ボイラおよび/または蒸気タービンの効率を最大化する前記冷却水の流量を算出するステップと、前記算出するステップにて算出された前記冷却水の流量に基づいて、前記冷却水供給系統に設けられた流量調節弁を制御するステップと、を有する処理、を実行させる。
【発明の効果】
【0010】
上述の制御装置、コンバインドサイクル発電プラント、制御方法及びプログラムによれば、蒸気タービン入口側の蒸気温度を、高効率運転となるような温度に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

スズキ株式会社
内燃機関の排気装置
18日前
スズキ株式会社
車両の排気システム
28日前
トヨタ自動車株式会社
エンジンシステム
18日前
株式会社SUBARU
レベルゲージガイド
18日前
トヨタ自動車株式会社
エンジンの冷却装置
28日前
株式会社クボタ
排気ガス浄化システム
24日前
トヨタ自動車株式会社
車両の制御装置
3日前
株式会社クボタ
排気ガス浄化システム
24日前
株式会社クボタ
排気ガス浄化システム
24日前
株式会社クボタ
排気ガス浄化システム
24日前
株式会社クボタ
排気ガス浄化システム
24日前
株式会社アイシン
冷却モジュール
24日前
トヨタ自動車株式会社
油温調節システム
3日前
株式会社アイシン
冷却モジュール
24日前
株式会社アイシン
冷却モジュール
24日前
スズキ株式会社
エンジンの上部構造
18日前
三菱重工業株式会社
蒸気タービン
3日前
マツダ株式会社
ロータリーピストンエンジン
3日前
マレリ株式会社
排気熱回収装置
18日前
マレリ株式会社
排気熱回収装置
18日前
フタバ産業株式会社
排気管の製造方法
28日前
株式会社豊田自動織機
動弁機構
11日前
フタバ産業株式会社
開口部材の製造方法
28日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関のオイル劣化判定装置
18日前
スズキ株式会社
内燃機関の排気装置
28日前
トヨタ自動車株式会社
過給エンジン用電気加熱式触媒装置
10日前
トヨタ自動車株式会社
車両の排気管構造
1か月前
トヨタ自動車株式会社
電気加熱式触媒装置
3日前
フタバ産業株式会社
車載部品の製造方法及び溶接部材
今日
ダイムラー トラック エージー
排気パイプ
11日前
三菱重工業株式会社
発電システムおよび方法
1か月前
ダイムラー トラック エージー
排気パイプ
11日前
トヨタ自動車株式会社
触媒装置の保護構造
24日前
三菱重工コンプレッサ株式会社
ロータの補修方法
11日前
トヨタ自動車株式会社
電気加熱式触媒の制御装置
今日
日立Astemo株式会社
内燃機関のバルブタイミング制御装置
19日前
続きを見る