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公開番号
2024155863
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-31
出願番号
2024068150
出願日
2024-04-19
発明の名称
CD環側鎖置換ビタミンD誘導体含有IL-19分泌抑制剤
出願人
学校法人帝京大学
代理人
個人
,
個人
主分類
A61K
31/593 20060101AFI20241024BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】CD環側鎖置換ビタミンD誘導体の新たな用途を提供する。
【解決手段】前記の新規用途は、一般式(I):
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024155863000175.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">85</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">128</com:WidthMeasure> </com:Image>
(Xは、炭素数1~8のアルキル基、炭素数1~8のアルケニル基等、Yは、炭素数1~12のアルキル基である)で表される化合物を有効成分として含有する、インターロイキン-19分泌抑制剤である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
一般式(I):
JPEG
2024155863000173.jpg
85
128
(式中、Xは、水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数1~8のアルキル基、水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数1~8のアルケニル基、又は水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数2~8のアルキニル基であり、
Yは、少なくとも1つのハロゲン原子で置換されていてもよく、水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数1~12のアルキル基である)
で表される化合物を有効成分として含有する、インターロイキン-19分泌抑制剤。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
Xが、水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数1~5のアルキル基、水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数1~5のアルケニル基、又は水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数2~5のアルキニル基であり、
Yが、少なくとも1つのハロゲン原子で置換されていてもよく、水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数3~10のアルキル基である、請求項1に記載のインターロイキン-19分泌抑制剤。
【請求項3】
Xが、水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数1~4のアルキル基、水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数1~4のアルケニル基、又は水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数2~4のアルキニル基であり、
Yが、少なくとも1つのハロゲン原子で置換されていてもよく、水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数5~8のアルキル基である、請求項1に記載のインターロイキン-19分泌抑制剤。
【請求項4】
Xが、水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数3のアルキル基、水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数3のアルケニル基、又は水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数3のアルキニル基であり、
Yが、少なくとも1つのハロゲン原子で置換されていてもよい4-ヒドロキシル-4-メチルペンチル基である、請求項1に記載のインターロイキン-19分泌抑制剤。
【請求項5】
Yが、
JPEG
2024155863000174.jpg
26
128
(式中、Zは、水素原子または水酸基であり、
R1、R2、R3、R4、R7、及びR8は、それぞれ独立して、水素原子またはハロゲン原子であり、
R5及びR6は、それぞれ独立して、1~3個のハロゲン原子で置換されていてもよいメチル基又はエチル基である)
で表される基である、請求項1に記載のインターロイキン-19分泌抑制剤。
【請求項6】
関節リウマチ、急性腎障害、喘息、敗血症性ショック、及びIL-6の過剰生産に起因する疾患からなる群から選んだ疾患の治療または予防用医薬組成物である、請求項1~5のいずれか一項に記載のインターロイキン-19分泌抑制剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、CD環側鎖置換ビタミンD誘導体を含有するIL-19分泌抑制剤に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
活性型ビタミンD
3
(1,25-dihydroxyvitamin D
3
)は、カルシウム代謝調節作用の他、腫瘍細胞の増殖抑制作用や分化誘導作用、免疫調節作用など多くの生理活性を有することが知られている。
本発明者らは、2位置換ビタミン誘導体(MART-10、MART-11)を合成し、高いヒト白血病細胞HL-60分化誘導能を有することを示した(特許文献1、非特許文献1)。
JPEG
2024155863000002.jpg
65
128
【0003】
また、本発明者は、MART-10及びMART-11のCD環側鎖にハロゲン原子を導入した新規のビタミンD誘導体を合成し、乾癬誘発モデルマウスにおいて乾癬治療効果があること、また、ヒト乳がん(MCF-7)細胞においてがん細胞増殖抑制効果があることを示した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2004/067504号
【非特許文献】
【0005】
Ono, K.; Yoshida, A.; Saito, N.; Fujishima, T.; Honzawa, S.; Suhara, Y.; Kishimoto, S.; Sugiura, T.; Waku, K.; Takayama, H.; Kittaka, A. Efficient synthesis of 2-modified 1α,25-dihydroxy-19-norvitamin D3 with Julia olefination: high potency in induction of differentiation on HL-60 cells. J. Org. Chem. 2003, 68, 7407-7415.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、CD環側鎖置換ビタミンD誘導体の新たな用途を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題は、以下の本発明により解決することができる:
[1]一般式(I):
JPEG
2024155863000003.jpg
85
128
(式中、Xは、水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数1~8のアルキル基、水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数1~8のアルケニル基、又は水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数2~8のアルキニル基であり、
Yは、少なくとも1つのハロゲン原子で置換されていてもよく、水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数1~12のアルキル基である)
で表される化合物を有効成分として含有する、インターロイキン-19分泌抑制剤。
[2]Xが、水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数1~5のアルキル基、水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数1~5のアルケニル基、又は水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数2~5のアルキニル基であり、
Yが、少なくとも1つのハロゲン原子で置換されていてもよく、水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数3~10のアルキル基である、[1]のインターロイキン-19分泌抑制剤。
[3]Xが、水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数1~4のアルキル基、水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数1~4のアルケニル基、又は水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数2~4のアルキニル基であり、
Yが、少なくとも1つのハロゲン原子で置換されていてもよく、水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数5~8のアルキル基である、[1]のインターロイキン-19分泌抑制剤。
[4]Xが、水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数3のアルキル基、水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数3のアルケニル基、又は水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数3のアルキニル基であり、
Yが、少なくとも1つのハロゲン原子で置換された4-ヒドロキシル-4-メチルペンチル基である、[1]のインターロイキン-19分泌抑制剤。
[5]Yが、
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2024155863000004.jpg
26
128
(式中、Zは、水素原子または水酸基であり、
R1、R2、R3、R4、R7、及びR8は、それぞれ独立して、水素原子またはハロゲン原子であり、
R5及びR6は、それぞれ独立して、1~3個のハロゲン原子で置換されていてもよいメチル基又はエチル基である)
で表される基である、[1]のインターロイキン-19分泌抑制剤。
[6]関節リウマチ、急性腎障害、喘息、敗血症性ショック、及びIL-6の過剰生産に起因する疾患からなる群から選んだ疾患の治療または予防用医薬組成物である、[1]~[5]のいずれかのインターロイキン-19分泌抑制剤。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、CD環側鎖置換ビタミンD誘導体の新たな用途を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
評価実施例1において、Th17-サイトカインカクテル及び評価サンプル(ビタミンD誘導体24種類;濃度=10
-8
mol/L)で暴露した正常ヒト表皮角化細胞(NHEK)を48時間培養した後の培地中のIL-19分泌量を示すグラフである。
評価実施例2において、Th17-サイトカインカクテル及び評価サンプル(ビタミンD誘導体24種類;濃度=10
-9
mol/L)で暴露した正常ヒト表皮角化細胞(NHEK)を48時間培養した後の培地中のIL-19分泌量を示すグラフである。
評価実施例3において、Th17-サイトカインカクテル及び評価サンプル(ビタミンD誘導体4種類;濃度=10
-9
mol/L)で暴露した正常ヒト表皮角化細胞(NHEK)を48時間培養した後の培地中のIL-19分泌量を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書における一般式(I)の基Xの定義において、「水酸基で置換されていてもよい直鎖もしくは分枝状の炭素数1~8のアルキル基」とは、非置換もしくは水酸基で置換された炭素数1~8の直鎖もしくは分枝状のアルキル基を意味する。アルキル基の炭素数は、好ましくは1~5であり、より好ましくは1~4であり、更に好ましくは3である。非置換の炭素数1~8の直鎖もしくは分枝状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、s-ブチル基、i-ブチル基、t-ブチル基、並びに直鎖及び分岐鎖状のペンチル基、へキシル基、ヘプチル基、オクチル基等を挙げることができる。また、水酸基で置換された炭素数1~8の直鎖もしくは分枝状のアルキル基とは、前記の非置換の炭素数1~8の直鎖もしくは分枝状のアルキル基の任意の1又はそれ以上の水素原子が水酸基で置換されているものであり、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシペンチル基、ヒドロキシへキシル基、ヒドロキシヘプチル基、ヒドロキシオクチル基等を挙げることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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