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公開番号
2024155649
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-31
出願番号
2023087183
出願日
2023-05-26
発明の名称
蒸気環境でのマルテンサイト系耐熱鋼の酸化層の内層厚さの計算方法
出願人
武漢大学
代理人
個人
主分類
C23C
8/10 20060101AFI20241024BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】蒸気環境でのマルテンサイト系耐熱鋼の酸化層の内層の厚さの計算方法を提供する。
【解決手段】蒸気温度、蒸気圧力及び運転時間という、酸化層の厚さに及ぼす影響が最も大きい3つの因子を総合的に考慮し、金属酸化動力学モデルにより、大量の発電所の実際の運転データ及び実験室シミュレーション実験データを結合して式を数学的に補正し、線形フィッティング及びカーブフィッティングなどの方法を用いて9%Crマルテンサイト系耐熱鋼の蒸気環境での酸化層の内層の厚さの計算方法を得る。本発明は、蒸気温度、蒸気圧力及び運転時間に基づいて9%Crマルテンサイト系耐熱鋼の蒸気での酸化層の内層の厚さを容易に迅速に計算し、計算精度を顕著に向上させ、そして実際の発電所の運転中に管を切断せずに測定すれば高温部材の残存耐用年数の評価を実現することができ、ユニットの安全運転を保証し、コストを低減し、重要な工業上の応用価値を有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
マルテンサイト系耐熱鋼の蒸気環境での酸化層の内層の厚さの計算方法であって、前記マルテンサイト系耐熱鋼は、9%Cr耐熱鋼であり、前記蒸気環境での前記酸化層の内層の厚さの計算式は、Y=ω×Y
T
+(1-ω)×Y
p
であり、ここで、
TIFF
2024155649000014.tif
27
108
Y
p
=a+bt+cp+dt
2
+hpt+ip
2
式中、Yは、前記蒸気環境での前記酸化層の内層の厚さであり、Y
T
は、前記蒸気環境での温度と前記酸化層の内層の厚さとの関係式であり、Y
p
は、前記蒸気環境での圧力と前記酸化層の内層の厚さとの関係式であり、単位がいずれもμmであり、ωは、重み係数であり、k、a、b、c、d、h、iは、フィッティング係数であり、Qは、活性化エネルギーであり、単位がJ・mol
-1
であり、Rは、気体定数であり、Tは、蒸気温度であり、単位がKであり、pは、蒸気圧力であり、単位がMPaであり、tは、時間であり、単位がhである、
ことを特徴とする計算方法。
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【請求項2】
前記蒸気温度の範囲は、550~650℃であり、前記蒸気圧力の範囲は、5.0~25.0MPaである、
ことを特徴とする請求項1に記載の計算方法。
【請求項3】
前記マルテンサイト系耐熱鋼の蒸気環境での運転時間tの範囲は、1000~150000hである、
ことを特徴とする請求項1に記載の計算方法。
【請求項4】
前記Yの計算式において、
前記蒸気温度T<600℃である場合、前記ωの値は、0.1682±0.1136であり、
前記蒸気温度T≧600℃である場合、前記ωの値は、0.6891±0.2269である、
ことを特徴とする請求項1に記載の計算方法。
【請求項5】
前記Y
T
の計算式において、前記マルテンサイト系耐熱鋼の蒸気酸化層の内層の厚さの式において、前記n=0.25である、
ことを特徴とする請求項1に記載の計算方法。
【請求項6】
前記Y
T
の計算式において、前記kと前記蒸気温度Tとの間に存在する数学的関係は、k=1.01×10
-42
T
14.68
である、
ことを特徴とする請求項1に記載の計算方法。
【請求項7】
前記Y
T
の計算式において、前記活性化エネルギーQと前記時間tとの間に存在する数学的関係は、Q=106661.33557-0.36498t+3.07915×10
-6
t
2
である、
ことを特徴とする請求項1に記載の計算方法。
【請求項8】
前記Y
p
の計算式において、前記フィッティング係数aの値は、22.21であり、前記フィッティング係数bの値は、0.0009334であり、前記フィッティング係数cの値は、-0.8198であり、前記フィッティング係数dの値は、-7.655×10
-10
であり、前記フィッティング係数hの値は、1.79×10
-5
であり、前記フィッティング係数iの値は、0.1152である、ことを特徴とする請求項1に記載の計算方法。
【請求項9】
発電所で蒸気により運転するマルテンサイト系耐熱鋼部材の耐用年数を評価する方面における請求項1に記載の計算方法の応用。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルテンサイト系耐熱鋼の技術分野に属し、具体的には、蒸気環境でのマルテンサイト系耐熱鋼の酸化層の内層の厚さの計算方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
マルテンサイト系耐熱鋼は、T/P91、T/P92、E911、T/P93(9Cr-3W-3Co)、T/P122などの9~12%Cr耐熱鋼を含む。マルテンサイト系耐熱鋼は、優れた高温クリープ強度、良好な熱伝導性及び低い線膨張係数を有し、超(超)臨界ユニットを製造するための主蒸気管、ヘッダ、過熱器、再熱器などの重要な高温部材に広く応用される。ユニットの動作蒸気の圧力の向上に伴い、マルテンサイト系耐熱鋼の耐蒸気酸化性能は、高温部材の耐用年数に影響を及ぼす重要な因子の1つとなる。高温部材の長期運転過程において、酸化層の厚さが増加するため、管壁の有効肉厚が減少し、管壁の応力も対応して増加し、また、酸化層が管壁の熱伝導性能の悪化を引き起こし、管壁の平均運転温度を向上させ、管壁が長期に過温サービス状態にあり、ある程度まで発展すると、最終的に管破裂事故の発生を招く。したがって、部材の使用期間を評価し、早期警報を実現し、事故の発生を低減するために、過熱器、再熱器などの蒸気でサービスする部材の酸化層の厚さを予測することは、非常に必要である。
【0003】
酸化膜の内層の厚さの計算には、耐熱鋼の蒸気環境での酸化動力学モデルを用いる必要がある。現在、中国国内外のマルテンサイト系耐熱鋼蒸気酸化動力学モデルについては、一般的に蒸気温度の影響のみを考慮し、蒸気圧力の変化による影響を考慮することが少なく、特に両者の結合作用での総合的な影響を考慮しない。実際には、ユニットの異なる部材における蒸気温度と蒸気圧力のパラメータの差異が大きく、例えば高温再熱器の蒸気温度が過熱器より高いが、蒸気圧力が過熱器より明らかに低い。したがって、蒸気温度と蒸気圧力の総合的な影響を考慮してこそ、異なる部材の酸化層の厚さを正確に予測し、さらにその残存耐用年数を予測することができる。また、現在、マルテンサイト系耐熱鋼蒸気酸化動力学モデルは、酸化重量法実験結果に基づいて得られたものであり、酸化層の厚さを直接的に計算することができない。少数の文献には酸化層の厚さの増加に基づくマルテンサイト系耐熱鋼高温蒸気酸化動力学モデルが報告されているが、酸化層が内層及び外層を含み、これらの文献には外層の厚さ及び内層の厚さが区別されない。出願人の研究によると、酸化層の内層の厚さの増加だけで管壁の薄肉化をもたらし、管の耐用年数に影響を及ぼすため、酸化層の内層の厚さを予測することは、より実際的な意味を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来の技術に存在する問題を解決するために、蒸気環境でのマルテンサイト系耐熱鋼の酸化層の内層の厚さの計算方法を提供し、蒸気温度、蒸気圧力及び運転時間に基づいて、9%Crマルテンサイト系耐熱鋼の蒸気での酸化層の内層の厚さを容易に迅速に計算することができ、計算精度を顕著に向上させ、そして実際の発電所の運転中に管を切断せずに測定すれば高温部材の残存耐用年数の評価を実現することができ、ユニットの安全運転を保証し、コストを低減し、重要な工業上の応用価値を有する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明が用いる技術手段は、以下のとおりである。
【0006】
マルテンサイト系耐熱鋼の蒸気環境での酸化層の内層の厚さの計算方法が提供され、前記マルテンサイト系耐熱鋼は、9%Cr耐熱鋼であり、前記蒸気環境での前記酸化層の内層の厚さの計算式は、Y=ω×Y
T
+(1-ω)×Y
p
(1)であり、
ここで、
【0007】
TIFF
2024155649000001.tif
17
130
Y
p
=a+bt+cp+dt
2
+hpt+ip
2
(3)
式中、Yは、前記蒸気環境での前記酸化層の内層の厚さであり、Y
T
は、前記蒸気環境での温度と前記酸化層の内層の厚さとの関係式であり、Y
p
は、前記蒸気環境での圧力と前記酸化層の内層の厚さとの関係式であり、単位がいずれもμmであり、ωは、重み係数であり、k、a、b、c、d、h、iは、フィッティング係数であり、Qは、活性化エネルギーであり、単位がJ・mol
-1
であり、Rは、気体定数であり、Tは、蒸気温度であり、単位がKであり、pは、蒸気圧力であり、単位がMPaであり、tは、時間であり、単位がhである。
【0008】
上記技術手段では、前記蒸気温度の範囲は、550~650℃であり、前記蒸気圧力の範囲は、5.0~25.0MPaである。
【0009】
上記技術手段では、時間の範囲は、1000~150000hである。
【0010】
上記技術手段では、前記Yの計算式において、
前記蒸気温度T<600℃である場合、前記ωの値は、0.1682±0.1136であり、
前記蒸気温度T≧600℃である場合、前記ωの値は、0.6891±0.2269である。
(【0011】以降は省略されています)
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