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公開番号
2024155288
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-31
出願番号
2023069898
出願日
2023-04-21
発明の名称
振り分け距離計及び距離計測方法
出願人
株式会社日立製作所
代理人
弁理士法人信友国際特許事務所
主分類
G01B
21/00 20060101AFI20241024BHJP(測定;試験)
要約
【課題】基準芯から計測対象面までの距離を容易かつ効率的に計測できる振り分け距離計及び距離計測方法を提供する。
【解決手段】振り分け距離計100は、センサユニット105を有する計測ユニット101と、支持ユニット102と、を備えている。計測ユニット101は、基準芯センサ103と、距離センサ104a、104bと、制御部107と、を備えている。基準芯センサ103は、基準芯13とセンサユニット105との中心位置との間隔の長さである乖離距離を計測する。距離センサ104a、104bは、計測対象物4の計測対象面17a、17bまでの距離を計測する。制御部107は、乖離距離及び距離センサ104a、104bが計測した距離に基づいて、基準芯13から計測対象面17a、17bまでの距離を演算する。基準芯センサ103と、センサユニット105の中心位置は、上下方向に沿って直線上に配置される。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
基準芯から計測対象物の計測対象面までの距離を計測する振り分け距離計において、
センサユニットを有する計測ユニットと、
前記計測ユニットを計測対象物の長手方向に沿って移動可能に支持する支持ユニットと、を備え、
前記計測ユニットは、
前記計測対象物に設けた前記基準芯を検出し、前記基準芯と前記センサユニットとの中心位置との間隔の長さである乖離距離を計測する基準芯センサと、
前記センサユニットに設けられ、前記計測対象物の計測対象面までの距離を計測する距離センサと、
前記基準芯センサが計測した乖離距離及び前記距離センサが計測した距離に基づいて、前記基準芯から前記計測対象面までの距離を演算する制御部と、を備え、
前記基準芯センサと、前記センサユニットの中心位置は、上下方向に沿って直線上に配置される
振り分け距離計。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記計測ユニットは、
前記支持ユニットに固定され、前記センサユニットを上下方向に移動可能に支持する支持機構をさらに備えている
請求項1に記載の振り分け距離計。
【請求項3】
前記基準芯は、前記計測対象物の長手方向と直交し、かつ前記上下方向とも直交する幅方向の中心を通り、前記計測対象物の長手方向に沿って配置される
請求項1に記載の振り分け距離計。
【請求項4】
前記距離センサは、
前記センサユニットから前記計測対象物の幅方向の一側に配置された計測対象面までの距離を計測する第1距離センサと、
前記センサユニットから前記計測対象物の幅方向の他側に配置された計測対象面までの距離を計測する第2距離センサと、を有する
請求項3に記載の振り分け距離計。
【請求項5】
前記第1距離センサと前記第2距離センサは、前記センサユニットの中心位置からの距離が等しい位置に配置される
請求項4に記載の振り分け距離計。
【請求項6】
前記支持ユニットは、
前記計測ユニットを支持する横梁と、
前記横梁を支持する支持柱と、
前記支持柱と前記計測対象物の間に配置され、前記計測対象物に接触する複数のガイドローラと、を有する
請求項1に記載の振り分け距離計。
【請求項7】
前記ガイドローラは、少なくとも3つ以上設けられる
請求項6に記載の振り分け距離計。
【請求項8】
前記支持ユニットは、前記ガイドローラにおける前記計測対象物への突出量を調整する接触圧調整部を有する
請求項6に記載の振り分け距離計。
【請求項9】
前記計測ユニットは、
前記基準芯センサ及び前記距離センサが計測した情報を表示可能な表示部を有する
請求項1に記載の振り分け距離計。
【請求項10】
基準芯から計測対象物の計測対象面までの距離を計測する距離計測方法において、
前記計測対象物を設置する工程と、
前記計測対象物に前記基準芯を設置する工程と、
前記計測対象物に振り分け距離計を配置する工程と、
前記振り分け距離計に設けた基準芯センサにより、前記基準芯と前記振り分け距離計との中心位置との間隔の長さである乖離距離を計測する工程と、
前記振り分け距離計に設けた距離センサにより、前記計測対象物の計測対象面までの距離を計測する工程と、
前記基準芯センサが計測した乖離距離及び前記距離センサが計測した距離に基づいて、前記基準芯から前記計測対象面までの距離を演算する工程と、
を含む距離計測方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、振り分け距離計及び距離計測方法に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、車両や乗客コンベア等の組立作業では、部品の取付け時に基準芯(中心線等)から部品までの距離を測定して、位置決め、固定する作業がある。特に、乗客コンベアの製造時には、上部、中間部、下部のフレームをそれぞれ製作した後、それらのフレームを連結させ、1本のフレームとする。続いて踏段を含むフレーム内の部品を全て取り付け、循環移動する踏段とその他の内蔵する部品との干渉確認を行い、工場から出荷する前に再度分解している。
【0003】
また、乗客コンベアの安全性と快適な乗り心地(運転時の騒音を最小限に止め、振動が少ない)を実現するためには、乗客コンベアの高い組立精度が要求されている。高い組立精度を実現するために、基準芯から計測対象面までの距離を精度よく計測することが求められている。基準芯から計測対象面までの距離を計測する技術としては、例えば、特許文献1に記載されているような技術が開示されている。
【0004】
ここで、図14及び図15を参照して従来の乗客コンベアの距離計測方法について説明する。
図14は、従来の距離計測作業を示す図であり、図15は、図14のA-A線断面図である。
図14に示すように、事前に組み上げたフレーム4は、作業床10に設けられた組立台車11を介して平置きされる。フレーム4の長手方向の一端部(上部)と、他端部(下部)には、基準芯柱12、12が取り付けられる。2つの基準芯柱12、12は、フレーム4の幅方向であるX軸方向の中央部に設置される。そして、基準芯柱12、12の上端部には、基準芯13が張り渡される。この基準芯13がフレーム4の幅方向の基準となる。
【0005】
また、図14及び図15に示すように、基準芯13には、鉛直方向にそって垂れ下がる下げ振り14が吊り下げられる。また、図15に示すように、作業者15は、下げ振り14を基準として、定規やコンベックス等の計測器16を用いて、基準芯13からフレーム4内の計測対象面17までの距離を測定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開昭55-123874号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の技術では、作業者がコンベックス等の計測器を使用して、基準芯から計測対象面までの距離を測定する必要があるため、作業者によって測定値のばらつきが発生するおそれがあった。
【0008】
さらに、計測箇所は、フレームの長手方向に沿って複数あるため、計測箇所が変わるたびに、下げ振りを移動させる必要があり、計測作業に時間を要していた。さらに、下げ振りは、僅かな風や振動で揺れやすい不安定な計測基準であるため、下げ振りを移動させた後に、下げ振りの揺れが収まるまで待つ必要があり、作業効率が悪化していた。
【0009】
本目的は、上記の問題点を考慮し、基準芯から計測対象面までの距離を容易かつ安定して精度良く効率的に計測できる振り分け距離計及び距離計測方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決し、目的を達成するため、振り分け距離計は、基準芯から計測対象物の計測対象面までの距離を計測する振り分け距離計である。振り分け距離計は、センサユニットを有する計測ユニットと、計測ユニットを計測対象物の長手方向に沿って移動可能に支持する支持ユニットと、を備えている。計測ユニットは、基準芯センサと、距離センサと、制御部と、を備えている。基準芯センサは、計測対象物に設けた基準芯を検出し、基準芯とセンサユニットとの中心位置との間隔の長さである乖離距離を計測する。距離センサは、センサユニットに設けられ、計測対象物の計測対象面までの距離を計測する。制御部は、基準芯センサが計測した乖離距離及び距離センサが計測した距離に基づいて、基準芯から計測対象面までの距離を演算する。そして、基準芯センサと、センサユニットの中心位置は、上下方向に沿って直線上に配置される。
(【0011】以降は省略されています)
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