TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2024161681
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-20
出願番号
2023076562
出願日
2023-05-08
発明の名称
測定器
出願人
株式会社小野測器
代理人
個人
主分類
G01L
3/10 20060101AFI20241113BHJP(測定;試験)
要約
【課題】回転軸のトルクを計測する測定器のトルク検出の感度と検出レンジ上限の最適化を容易とする。
【解決手段】
起歪部3は、両端に設けた2つの固定部31と、2つの固定部31を連結する梁状の起歪体32とを有する。起歪体32には歪ゲージ34が固定されており、起歪部3の両端の固定部31は、回転軸100に対して後付けされる器具を用いて、回転軸100の軸方向に離れた位置に対して固定される。起歪体32の形状を、両端の固定部31の間の中途位置において2回以上折り返す屈曲した形状として、起歪体32の実質的な長さを拡張して、起歪体32に加わる応力が過大となるのを抑制する。
【選択図】図6
特許請求の範囲
【請求項1】
測定対象軸に固定される測定器であって、
起歪体と、当該起歪体の両端にそれぞれ連結する第1固定部と第2固定部とを備えた起歪部と、
前記起歪体に固定された歪ゲージと、
前記第1固定部と前記第2固定部とを、前記測定対象軸の軸方向に相互に離れた位置に対して、前記起歪体が前記測定対象軸に接しない形態で固定する固定器具とを備え、
前記起歪体は、前記第1固定部と前記第2固定部の間の中途位置において2回以上折り返す屈曲した形状を有することを特徴とする測定器。
続きを表示(約 2,100 文字)
【請求項2】
測定対象軸に固定される測定器であって、
起歪体と、当該起歪体の両端にそれぞれ連結する第1固定部と第2固定部とを備えた起歪部と、
前記起歪体に固定された歪ゲージと、
前記第1固定部と前記第2固定部とを、前記測定対象軸の軸方向に相互に離れた位置に対して、前記起歪体が前記測定対象軸に接しない形態で固定する固定器具とを備え、
前記起歪体は、前記第1固定部側の部分である第1部分と、前記第2固定部側の部分である第2部分と、前記第1部分と前記第2部分との間の中央部分を有し、前記第1部分と前記第2部分は、平等強さの梁の形状を有することを特徴とする測定器。
【請求項3】
請求項1または2記載の測定器であって、
前記起歪体は、前記測定対象軸の軸方向に延びる第1の辺と、当該第1の辺より前記測定対象軸に近い位置で前記測定対象軸の軸方向に延びる第2の辺との間の面である側面を有し、前記前記歪ゲージは前記起歪体の前記側面に固定されていることを特徴とする測定器。
【請求項4】
測定対象軸に固定される測定器であって、
前記測定対象軸の軸方向に延びる第1の辺と、当該第1の辺より前記測定対象軸に近い位置で前記測定対象軸の軸方向に延びる第2の辺との間の面である側面を有する起歪体と、当該起歪体の両端にそれぞれ連結する第1固定部と第2固定部とを備えた起歪部と、
前記起歪体の前記側面に固定された歪ゲージと、
前記第1固定部と前記第2固定部とを、前記測定対象軸の軸方向に相互に離れた位置に対して、前記起歪体が前記測定対象軸に接しない形態で固定する固定器具とを備え、
前記第1固定部と前記第2固定部とが前記測定対象軸に対して固定された状態における前記起歪体の前記測定対象軸の軸方向と垂直な断面は、前記測定対象軸に近づくほど幅が小さくなる形状を備えていることを特徴とする測定器。
【請求項5】
請求項4記載の測定器であって
前記起歪体の前記側面は、前記第1固定部と前記第2固定部とが前記測定対象軸に対して固定された状態において当該側面の各部分が測定対象軸の周方向と直交する平面であることを特徴とする測定器。
【請求項6】
測定対象軸に固定される測定器であって、
第1ブロックと第2ブロックとを備え、前記第1ブロックと前記第2ブロックと前記測定対象軸を間に挟んで締結することにより前記測定対象軸に固定される第1把持部と、
第3ブロックと第4ブロックとを備え、前記第3ブロックと前記第4ブロックと前記測定対象軸を間に挟んで締結することにより、前記第1把持部と前記測定対象軸の軸方向に離れた位置において前記測定対象軸に固定される第2把持部と、
前記第1ブロックと前記第3ブロックとを連結する少なくとも2つの第1起歪部と、
前記第2ブロックと前記第4ブロックとを連結する少なくとも2つの第2起歪部と、
前記2つの第1起歪部と前記2つの第2起歪部のうちの少なくともいずれか一つに固定された歪ゲージとを備え、
前記第1把持部と前記第2把持部を前記測定対象軸に固定することにより、当該測定器は前記測定対象軸に固定され、
前記2つの第1起歪部は、当該測定器が前記測定対象軸に固定された状態において、当該2つの第1起歪部が前記測定対象軸の軸方向に平行して延び、
前記2つの第2起歪部は、当該測定器が前記測定対象軸に固定された状態において、当該2つの第2起歪部が前記測定対象軸の軸方向に平行して延びることを特徴とする測定器。
【請求項7】
測定対象軸に固定される測定器であって、
第1ブロックと第2ブロックとを備え、前記第1ブロックと前記第2ブロックと前記測定対象軸を間に挟んで締結することにより前記測定対象軸に固定される第1把持部と、
第3ブロックと第4ブロックとを備え、前記第3ブロックと前記第4ブロックと前記測定対象軸を間に挟んで締結することにより、前記第1把持部と前記測定対象軸の軸方向に離れた位置において前記測定対象軸に固定される第2把持部と、
前記第1ブロックと前記第3ブロックとを前記測定対象軸の軸方向に連結する第1起歪部と、
前記第2ブロックと前記第4ブロックとを前記測定対象軸の軸方向に連結する連結する第2起歪部と、
前記第1起歪部と前記第2起歪部の少なくとも一方に固定された歪ゲージとを備え、
前記第1把持部と前記第2把持部を前記測定対象軸に固定することにより、当該測定器は前記測定対象軸に固定され、
前記第1ブロックと前記第2ブロックと前記第3ブロックと前記第4ブロックの、当該測定器が前記測定対象軸に固定されたときに当該測定対象軸と当接する面は、当該測定器が前記測定対象軸に固定された状態において、当該測定対象軸の軸方向と当該測定対象軸の当該面に向かう径方向との双方に直交する方向からみて、前記軸方向の中央部が前記測定対象軸の方向に膨らんだ曲面となっていることを特徴とする測定器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として、回転軸のトルクを測定する測定器に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
回転軸のトルクを計測する測定器としては、図10に示す測定器が知られている(たとえば、特許文献1)。
図10aは回転軸の軸方向と直交する方向に見た測定器の構成を、図10bは回転軸の軸方向に見た測定器の構成を示しており、この測定器は、回転軸1000を挟持する2分割された第1上台座1011と第1下台座1012よりなる第1取付台座1013と、第1取付台座1013による挟持面から軸方向に所定距離だけ離隔された位置で回転軸1000を挟持する2分割された第2上台座1021と第2下台座1022よりなる第2取付台座1023と、第1取付台座1013と第2取付台座1023のそれぞれに両端が固定される梁状の起歪部1030と、起歪部1030の側面の中間部に添着した歪ゲージ1031を備えており、歪ゲージ1031で検出した起歪部1030の曲げ歪み量より、回転軸1000のトルクを検出している。
【0003】
また、本発明に関する技術としては、形状によって梁に加わる曲げ応力を均一化する平等強さの梁の各種形状が知られている(たとえば、非特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
実登3029548号公報
【非特許文献】
【0005】
Hitopedia、”平等強さの片持ちはり”、[online]、[令和5年3月23日検索],インターネット <URL:https://hitopedia.net/%E5%B9%B3%E7%AD%89%E5%BC%B7%E3%81%95%E3%81%AE%E7%89%87%E6%8C%81%E3%81%A1%E3%81%AF%E3%82%8A/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図10に示した測定器によれば、回転軸100の捻れを梁状の起歪部1030の曲げ歪みに変換し、曲げ歪み量から回転軸のトルクを検出する構成となっているが、回転軸に捻れが発生したときに1030に加わる力の大きさや、歪ゲージ1031を添着した面に対する方向が、内周側と外周側とで異なるため、実際には起歪部1030が捻れるように変形する。そして、この影響によって、精度良くトルクを検出できなくなることがある。
【0007】
また、図10に示した測定器によれば、起歪部1030の剛性が大きいと、起歪部1030を介して加わる力により、第1取付台座1013や第2取付台座1023が回転軸1000に対して滑動してしまい、精度良くトルクを検出できなくなることがある。
一方で、起歪部1030の剛性を小さくして変形しやすくすることができるならば、曲げ応力が低減されるためトルク検出のレンジの上限を大きく設定することができ、変形量が限界を超えるとことで発生する起歪部1030の破損が回避可能となると共に、第1取付台座1013や第2取付台座1023の滑動を抑止できるが、トルク検出の感度は低くなる。
【0008】
そこで、本発明は、回転軸のトルクをより精度良く計測できる測定器を提供することを課題とする。
また、併せて、本発明は、回転軸のトルクを計測する測定器の、所要のトルク検出の感度とレンジの上限の最適化に適した構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題達成のために、本発明は、測定対象軸に固定される測定器に、起歪体と、当該起歪体の両端にそれぞれ連結する第1固定部と第2固定部とを備えた起歪部と、前記起歪体に固定された歪ゲージと、前記第1固定部と前記第2固定部とを、前記測定対象軸の軸方向に相互に離れた位置に対して、前記起歪体が前記測定対象軸に接しない形態で固定する固定器具とを備えたものである。
【0010】
ここで、前記起歪体は、前記第1固定部と前記第2固定部の間の中途位置において2回以上折り返す屈曲した形状を備えている。
このように測定器を構成することにより、起歪体の実質的な長さを拡張して、起歪体に加わる応力を小さくすることが可能となる。したがって、起歪体の長さを適当に設定するだけで、トルク検出の感度とレンジの上限のトレードオフの関係を、目的に応じたものに最適化することができる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
他の特許を見る