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公開番号2024155015
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2023069351
出願日2023-04-20
発明の名称画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
出願人株式会社中京メディカル,国立大学法人信州大学
代理人個人,個人,個人
主分類G06T 1/00 20060101AFI20241024BHJP(計算;計数)
要約【課題】水晶体の混濁判定がしやすい水晶体混濁判定用の画像を得ることができる画像処理装置、画像処理方法又はプログラムを提供する。
【解決手段】画像処理装置4は、撮影装置2が撮影した水晶体の徹照画像を取得し、その徹照画像中の照明ムラを小さくするフラット補正処理を行う。フラット補正処理では、徹照画像の原画像に基づいて平均値フィルタを作成し、原画像を平均値フィルタで除算し、除算後の値に原画像の平均輝度を乗算する。フラット補正処理後の徹照画像を白と黒の2値化画像に変換する。この2値化画像に基づいて、水晶体混濁を判定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水晶体の徹照画像を取得する取得部と、
前記徹照画像中の照明ムラを小さくする補正を行う補正部と、
前記補正後の前記徹照画像の画素値を2値化して水晶体混濁判定用の2値化画像を得る2値化処理部と、
を備える画像処理装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記2値化画像に基づいて水晶体の混濁を判定する判定部を備える請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記補正部は、
前記徹照画像から平均値フィルタを作成するフィルタ作成部と、
前記徹照画像の各画素値を前記平均値フィルタで除算する除算部と、
前記除算部により除算された後の前記徹照画像の各画素値に、前記徹照画像の平均輝度を乗算する乗算部と、
を備える請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記判定部は、前記2値化画像に基づいて水晶体皮質の混濁領域である皮質混濁領域を検出する皮質混濁検出部を備える請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記皮質混濁検出部は、
瞳孔の中心領域とそれ以外の周辺領域とを特定する領域特定部と、
前記2値化画像に表された各混濁領域の中心である混濁中心を取得する混濁中心取得部と、
前記2値化画像に表された各混濁領域の近似直線を取得する近似直線取得部と、
前記混濁中心が前記周辺領域に位置し、かつ、前記近似直線が前記中心領域に重なる前記混濁領域を前記皮質混濁領域と判定する皮質混濁判定部と、
を備える請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記判定部は、前記皮質混濁検出部が検出した前記皮質混濁領域の大きさを判定する混濁大きさ判定部を備える請求項4又は5に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記判定部は、前記2値化画像に基づいて水晶体後嚢下の混濁領域である後嚢下混濁領域を検出する後嚢下混濁検出部を備える請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記後嚢下混濁検出部は、
前記2値化画像に表された各混濁領域の中心である混濁中心を取得する混濁中心取得部と、
前記2値化画像に表された各混濁領域のうち、前記混濁中心と水晶体の中心との距離が最小の前記混濁領域を前記後嚢下混濁領域と判定する後嚢下混濁判定部と、
を備える請求項7に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記判定部は、前記後嚢下混濁検出部が検出した前記後嚢下混濁領域の大きさを判定する混濁大きさ判定部を備える請求項7又は8に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記判定部は、前記2値化画像に基づいて水晶体の混濁の程度を判定する混濁度判定部を備える請求項2に記載の画像処理装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、水晶体の徹照画像を処理する画像処理装置、画像処理方法及びプログラムに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
白内障の検査として水晶体の徹照画像に基づいて水晶体の混濁の有無や程度を判定する検査がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
北舞,”年齢を考慮した白内障手術適応”,日本白内障学会誌,2017年,Vol.29,p.56-61
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来では、水晶体の混濁判定は医師等の主観評価により行われるので、評価者の経験などにより評価(混濁判定)に違いがでるという問題がある。
【0005】
本開示は上記問題に鑑みてなされ、水晶体の混濁判定がしやすい水晶体混濁判定用の画像を得ることができる画像処理装置、画像処理方法又はプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の画像処理装置は、
水晶体の徹照画像を取得する取得部と、
前記徹照画像中の照明ムラを小さくする補正を行う補正部と、
前記補正後の前記徹照画像の画素値を2値化して水晶体混濁判定用の2値化画像を得る2値化処理部と、
を備える。
【0007】
本開示の画像処理方法は、
水晶体の徹照画像を取得する取得ステップと、
前記徹照画像中の照明ムラを小さくする補正を行う補正ステップと、
前記補正後の前記徹照画像の画素値を2値化して水晶体混濁判定用の2値化画像を得る2値化処理ステップと、
を備える。
【0008】
本開示のプログラムは、
水晶体の徹照画像を取得する取得ステップと、
前記徹照画像中の照明ムラを小さくする補正を行う補正ステップと、
前記補正後の前記徹照画像の画素値を2値化して水晶体混濁判定用の2値化画像を得る2値化処理ステップと、
をコンピュータに実行させる。
【0009】
本開示の画像処理装置、画像処理方法又はプログラムによれば、徹照画像中の照明ムラを小さくしたうえで、徹照画像の画素値を2値化するので、水晶体の混濁判定がしやすい水晶体混濁判定用の画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
画像処理システムの構成図である。
画像処理装置のCPUが実行する水晶体混濁判定処理のフローチャートである。
図2の処理に続く処理のフローチャートである。
水晶体の徹照画像の原画像の一例である。
図4の画像に対してメディアンフィルタを適用した後の画像である。
水晶体領域を白色、それ以外の領域を黒色とした2値化画像である。
図6の画像に対して余分な黒色領域を切り取った後の水晶体マスク画像である。
図2のステップS3で抽出される水晶体領域の徹照画像の一例であって、フラット補正前の徹照画像である。
フラット補正処理前と後のそれぞれの画像における、X座標に対する輝度の変化を示す図である。
図2のステップS4のフラット補正処理の詳細な処理のフローチャートである。
平均値フィルタの作成方法を説明する図であって、原画像の画素値と平均値フィルタのマス目とを示すとともに、マス目の一部に値が定められた様子を示す図である。
平均値フィルタの作成方法を説明する図であって、原画像の画素値と平均値フィルタのマス目とを示すとともに、図11に続いてマス目の一部に値が定められた様子を示す図である。
原画像の画素値を平均値フィルタで除算することを示す図である。
原画像の画素値と平均値フィルタとの除算値に原画像の平均輝度を乗算することを示す図である。
フラット補正処理後の水晶体徹照画像の一例である。
フラット補正処理後の徹照画像と、その徹照画像の2値化画像とを例示した図である。
図16の右の画像と、図7のマスク画像との排他的論理和の処理により得られた画像である。
瞳孔(水晶体)の中心領域と周辺領域とを示す図である。
瞳孔中心領域のマスク画像である。
瞳孔中心領域の混濁を抽出した図である。
皮質混濁の検出のアルゴリズムを説明する図であって、水晶体混濁の2値化画像中に、注目混濁領域の中心及び近似直線を図示した図である。
図3のステップS11の皮質混濁抽出処理の詳細な処理のフローチャートである。
瞳孔(水晶体)の周辺領域のマスク画像である。
皮質混濁に該当する混濁領域を例示した図である。
皮質混濁に該当しない混濁領域を例示した図である。
図3のステップS12の皮質評価処理の詳細な処理のフローチャートである。
抽出された皮質混濁の画像の一例である。
皮質混濁の角度を算出する様子を示す図である。
図3のステップS13の後嚢下混濁抽出処理の詳細な処理のフローチャートである。
ステップS5で得られる混濁画像の一例であって、各混濁領域の中心と水晶体中心との距離を算出する様子を示す図である。
図3のステップ13で抽出される後嚢下混濁の徹照像の一例である。
水晶体の徹照像の原画像と、フラット補正処理無の2値化画像と、フラット補正処理有の2値化画像との一例である。
水晶体の徹照像の原画像と、フラット補正処理無の2値化画像と、フラット補正処理有の2値化画像との一例である。
水晶体の徹照像の原画像と、フラット補正処理無の2値化画像と、フラット補正処理有の2値化画像との一例である。
水晶体の徹照像の原画像と、フラット補正処理無の2値化画像と、フラット補正処理有の2値化画像との一例である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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