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公開番号2024154886
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2023069094
出願日2023-04-20
発明の名称車両用成形天井材
出願人株式会社HOWA
代理人弁理士法人岡田国際特許事務所
主分類B60R 13/02 20060101AFI20241024BHJP(車両一般)
要約【課題】車両によって異なる吸音特性に応じて、吸音性能を調整できる車両用成形天井材を提供する。
【解決手段】車両用成形天井材10,20は、多孔質の芯材6を含んだ面形状の基材層2と、基材層2の車室内側の面に積層された表皮材4とを有し、表皮材4の車室内側の面から基材層2に向けて通気する通気量を調整可能に構成される通気コントロール機構5,21を備える。車室内で発生する音は通気コントロール機構5,21を介して、基材層2によって吸音され得る。通気コントロール機構5,21は、吸音率を上げる場合には基材層2への通気量を増やし、吸音率を下げる場合には基材層2への通気量を減らすことができる。これにより、通気コントロール機能を備えた車両用成形天井材10,20を構成することができ、車両によって異なる吸音特性に応じて車両用成形天井材10,20の吸音率を調整できる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
車両用成形天井材であって、
多孔質の芯材を含んだ面形状の基材層と、
前記基材層の車室内側の面に積層された表皮材とを有し、
前記表皮材の車室内側の面から前記基材層に向けて通気する通気量を調整可能に構成される通気コントロール機構を備えた車両用成形天井材。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
請求項1に記載された車両用成形天井材であって、
前記通気コントロール機構は、
面状のプラスチックフィルムで構成され前記基材層と前記表皮材との間に配設されたフィルム層を有しており、
前記フィルム層は、厚さ方向に穿たれた多数の通気孔によって、前記表皮材の車室内側の面から前記基材層に向けて通気可能に構成される通気部を有しており、
車両の天井面の面積に対する前記通気孔のそれぞれの開口面積を合わせた総開口面積の割合である開口率を変えることで、前記通気量を調整する、車両用成形天井材。
【請求項3】
請求項2に記載された車両用成形天井材であって、
前記フィルム層における前記通気孔の数を変える、及び/又は、前記フィルム層における少なくとも一部の前記通気孔のそれぞれの開口径を変えることで、前記開口率を変える、車両用成形天井材。
【請求項4】
請求項3に記載された車両用成形天井材であって、
前記フィルム層は、車両の天井面において相対的に前記通気孔が密集するように設けられた第1の有孔領域と、前記通気孔が疎らに設けられた第2の有孔領域とを有する、車両用成形天井材。
【請求項5】
請求項3に記載された車両用成形天井材であって、
前記フィルム層は、車両の天井面における一部の領域に前記通気孔が偏って設けられた第3の有孔領域と、前記通気孔が設けられていない無孔領域とを有する、車両用成形天井材。
【請求項6】
請求項2から請求項5のいずれか一項に記載された車両用成形天井材であって、
前記フィルム層は、前記開口率が、0.1%~50%の範囲で構成されている、車両用成形天井材。
【請求項7】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載された車両用成形天井材であって、
前記通気コントロール機構は、
面状のプラスチックフィルムで構成され、車両の天井面における一部の領域において前記基材層と前記表皮材との間に配設されたフィルム層を有しており、
前記天井面の面積に対する前記フィルム層の領域の面積を変えることで、前記通気量を調整する、車両用成形天井材。
【請求項8】
請求項1に記載された車両用成形天井材であって、
前記基材層と前記表皮材との間に配設され、前記通気コントロール機構を構成する通気コントロール層を有しており、
前記通気コントロール層は、面状の不織布層とされ、前記表皮材の車室内側の面から前記基材層に向けて通気可能であり且つ通気度が3~35cc/cm
2
/secの範囲で構成される通気部を有している、車両用成形天井材。
【請求項9】
請求項1に記載された車両用成形天井材であって、
前記表皮材は、前記通気コントロール機構を構成する通気コントロール層を含み、
前記通気コントロール層は、前記表皮材の車室内側の面から前記基材層に向けて通気可能であり且つ通気度が3~35cc/cm
2
/secの範囲で構成される通気部を有している、車両用成形天井材。
【請求項10】
請求項8又は請求項9に記載された車両用成形天井材であって、
前記通気コントロール層は、車両の天井面における一部の領域に配設され、
前記天井面の面積に対する前記通気コントロール層の領域の面積を変えることで、前記通気量を調整する、車両用成形天井材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用成形天井材に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、車両用の成形天井材として種々のものが知られている。例えば、特許文献1には、ポリウレタン発泡体の表面に、熱硬化性樹脂を含浸させたガラスマットなどを貼着した自動車用の内装基材が開示されている。このように、ポリウレタン発泡体などの多孔質素材にガラスマットなどの繊維補強材を積層させることで、成形天井材の軽量化と剛性確保を図ることができる。特許文献1に記載の内装基材は、繊維補強材と表皮材の間に熱硬化性樹脂の浸透を防ぐ非通気性フィルムが配設されている。また、特許文献2には、ポリウレタンフォームの両面に、ガラスマットに代えてポリカーボネートフイルムを積層させた成形天井用芯材が開示されている。
【0003】
ところで、特許文献1や特許文献2に記載された成形天井材のように非通気性のフィルムが含まれる構成の場合、吸音材料部分への通気がフィルムによって阻害されるため、成形天井材の吸音性能を十分に備えていないものが多い。そこで、成形天井材の軽量化と剛性等に加えて吸音性能が求められる場合には、特許文献3に開示されている成形天井材のように、例えば非通気性のフィルムを含まない構成として、ポリウレタンフォームへの通気が阻害されるのを防いだり、ポリウレタンフォームの厚さを厚くしたりするなどして吸音性能の向上を図っていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平9-39142号公報
特許第3563181号公報
特開2012-162138号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、近年は車両の室内の音響性能が改善されており、各車両によって天井の吸音の周波数特性が異なる。これに伴い、車両の吸音特性に応じて要求される成形天井材の吸音性能も異なっている。そのため、通気が阻害されないように非通気性フィルムを含まない構成とした成形天井材では、それぞれの車両の吸音特性に適した吸音性能を備えることは困難な傾向にあった。そこで、少なくとも要求され得る範囲内で吸音性能を調整できる車両用成形天井材が望まれていた。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、車両によって異なる吸音特性に応じて吸音性能を調整できる車両用成形天井材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する車両用成形天井材の一つの特徴は、多孔質の芯材を含んだ面形状の基材層と、前記基材層の車室内側の面に積層された表皮材とを有し、前記表皮材の車室内側の面から前記基材層に向けて通気する通気量を調整可能に構成される通気コントロール機構を備えている。
【0008】
上記構成の一つの特徴及び利点は、車両用成形天井材は、表皮材の車室内側の面から多孔質の芯材を含んだ基材層に向けて通気する通気量を調整可能に構成される通気コントロール機構を備えている。車室内で発生する音は、通気コントロール機構を介し、基材層によって吸音され得る。すなわち、車室内側からの音に対して吸音性能を備えた車両用成形天井材を構成できる。また、吸音率を上げる場合には基材層への通気量を増やし、吸音率を下げる場合には基材層への通気量を減らすことができる。これにより、通気コントロール機能を備えた車両用成形天井材を構成することができ、基材層の厚さによらず車両用成形天井材の吸音率を調整し得る。よって、車両の吸音特性に対応した吸音性能を備える車両用成形天井材を提供できる。
【0009】
上記車両用成形天井材について、前記通気コントロール機構は、面状のプラスチックフィルムで構成され前記基材層と前記表皮材との間に配設されたフィルム層を有しており、前記フィルム層は、厚さ方向に穿たれた多数の通気孔によって前記表皮材の車室内側の面から前記基材層に向けて通気可能に構成される通気部を有しており、車両の天井面の面積に対する前記通気孔のそれぞれの開口面積を合わせた総開口面積の割合である開口率を変えることで、前記通気量を調整する構成としても良い。
【0010】
上記構成の一つの特徴及び利点は、車両の吸音特性に応じて通気量が調整されたフィルム層が、基材層と表皮材の間に配設されており、通気コントロール機構が構成されている。フィルム層には、厚さ方向に穿たれた多数の通気孔が設けられており、表皮材の車室内側の面から基材層に向けて通気可能な通気部が構成されている。これにより、車室内で発生する音は通気部を介して、基材層によって吸音され得る。そして、フィルム層において、車両の天井面の面積に対する通気孔の総開口面積、すなわち開口率を変えることで、基材層への通気量を調整し得る。したがって、車両用成形天井材の吸音性能を車両の吸音特性に応じて調整できる。
(【0011】以降は省略されています)

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