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公開番号2024154204
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-30
出願番号2023067913
出願日2023-04-18
発明の名称青色発光化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
出願人三星電子株式会社,Samsung Electronics Co.,Ltd.
代理人IBC一番町弁理士法人
主分類C07D 487/22 20060101AFI20241023BHJP(有機化学)
要約【課題】発光スペクトル幅が狭く、高色純度を実現することができ、有機エレクトロルミネッセンス素子の発光効率を向上させうる、新規な青色発光化合物を提供する。
【解決手段】含窒素芳香族複素環骨格と、前記含窒素芳香族複素環骨格に結合した少なくとも2つの芳香族置換基と、を有する青色発光化合物であって、前記含窒素芳香族複素環骨格は、置換基として分岐状または環状の炭素数3以上20以下のアルキル基を4つ有し、前記含窒素芳香族複素環骨格と前記芳香族置換基とは、同一平面上に位置しない、青色発光化合物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
含窒素芳香族複素環骨格と、
前記含窒素芳香族複素環骨格に結合した少なくとも2つの芳香族置換基と、
を有する青色発光化合物であって、
前記含窒素芳香族複素環骨格は、置換基として分岐状または環状の炭素数3以上20以下のアルキル基を4つ有し、前記含窒素芳香族複素環骨格と前記芳香族置換基とは、同一平面上に位置しない、青色発光化合物。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
下記化学式(1)で表される化合物であって、下記定義によるβ
sum
が、13を超え28未満である、請求項1に記載の青色発光化合物:
JPEG
2024154204000056.jpg
61
151
上記化学式(1)中、


~R

は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換の分岐状もしくは環状の炭素数3以上20以下のアルキル基、または置換もしくは非置換の炭素数3以上60以下のトリアルキルシリル基であり、
Ar

およびAr

は、それぞれ独立して、環形成原子数6以上14以下の芳香族炭化水素環基、または環形成原子数5以上14以下の芳香族複素環基である:
<β
sum

上記化学式(1)中の置換基Ar

の、下記化学式(1a)で表されるコアに対して垂直方向への大きさをβ


上記化学式(1)中の置換基Ar

の、下記化学式(1a)で表されるコアに対して垂直方向への大きさをβ


上記化学式(1)中の置換基R

の、下記化学式(1a)で表されるコアに対して垂直方向への大きさをβ


上記化学式(1)中の置換基R

の、下記化学式(1a)で表されるコアに対して垂直方向への大きさをβ


上記化学式(1)中の置換基R

の、下記化学式(1a)で表されるコアに対して垂直方向への大きさをβ


上記化学式(1)中の置換基R

の、下記化学式(1a)で表されるコアに対して垂直方向への大きさをβ

、とそれぞれしたとき、
β
sum
=β

+β

+β

+β

+β

+β

である。
JPEG
2024154204000057.jpg
51
151
【請求項3】
下記化学式(2)で表される化合物である、請求項2に記載の青色発光化合物:
JPEG
2024154204000058.jpg
51
151
上記化学式(2)中、


~R

は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換の分岐状もしくは環状の炭素数3以上20以下のアルキル基、または置換もしくは非置換の炭素数3以上60以下のトリアルキルシリル基であり、
Ar

およびAr

は、それぞれ独立して、環形成原子数6以上14以下の芳香族炭化水素環基、または環形成原子数5以上14以下の芳香族複素環基である。
【請求項4】
下記化学式(3)で表される化合物である、請求項3に記載の青色発光化合物:
JPEG
2024154204000059.jpg
51
151
上記化学式(3)中、
Ar

およびAr

は、それぞれ独立して、環形成原子数6以上14以下の芳香族炭化水素環基、または環形成原子数5以上14以下の芳香族複素環基であり、
tBuは、tert-ブチル基を表す。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の青色発光化合物を含む発光層を有する、有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項6】
前記発光層は、燐光錯体をさらに含む、請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項7】
前記燐光錯体は、白金錯体である、請求項6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項8】
前記発光層は、ホスト材料をさらに含む、請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項9】
前記ホスト材料は、トリフェニルシリル基を有する化合物を含む、請求項8に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項10】
前記ホスト材料は、アントラセン環構造を有する化合物を含む、請求項8に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、青色発光化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機電界発光素子、有機EL素子、OLEDとも称する)およびそれに用いられる発光材料の研究が盛んに進められている。
【0003】
有機エレクトロルミネッセンス素子の発光性材料は、その放射失活過程によって、蛍光材料、燐光材料、熱活性化遅延蛍光(TADF)材料の3種類に分類することが可能である。通常の有機エレクトロルミネッセンス素子においては、蛍光素子は、一重項からの蛍光発光を利用するという発光メカニズムに基づき、発光効率は5%程度とされている。一方、燐光材料やTADF材料を用いた素子は、三重項のエネルギーを発光に利用できることから、発光効率は高くなっている。特に赤および緑の燐光材料は実用化されているものもある。これに対し、青色発光材料としては、素子寿命の観点から蛍光材料が使用されており、素子の高効率化が課題となっている。
【0004】
最近、発光層にTADF性を有する補助ドーパントと蛍光材料とを組み合わせることで、蛍光材料の高色純度を維持しつつ高い発光効率を実現できる手法が開発された(非特許文献1)。このことから、蛍光材料の開発に再度注目が集まっている。
【0005】
近年、テレビ放送における新しい国際規格であるBT.2100が発表されており、この規格の色域に対応するため発光素子は、赤、青、緑の3色において高い色純度を示す必要がある。そのことから、電極間での光の共振効果を利用するマイクロキャビティ構造を採用することで、色純度の向上を達成している。しかし、特定の波長から外れた光は取り出されないため、スペクトルの半値幅が広い発光材料を用いた場合には、素子の発光効率の低下につながってしまう。そこで、発光スペクトルの半値幅が小さい発光材料が求められている。そのような観点から、発光スペクトルの半値幅が小さい青色発光材料として、縮合環を有する含窒素化合物である化合物(下記化学式参照)が報告されている(非特許文献2、3)。この材料は、溶液の発光スペクトルの半値幅が非常に小さな青色発光を示し、有機EL素子における発光材料の基本骨格として有望であると考えられる。
【0006】
JPEG
2024154204000001.jpg
45
151
【0007】
上記化合物の骨格を有する材料およびそれを用いたデバイスの例が、種々報告されている。例えば、特許文献1には、上記化合物の誘導体を有機トランジスタの活性層として用いた例が記載されている。特許文献2および3には、上記化合物の誘導体を有機EL素子の発光材料として用いた例が報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開第2013/084805号
特開2020-107742号公報
特開2022-103061号公報
【非特許文献】
【0009】
Hajime Nakanotani et al., 「High-efficiency organic light-emitting diodes with fluorescent emitters」, Nature Communications, 2014, 5, 4016(DOI:10.1038/ncomms5016)
Morgane Rivoal et al., 「Substituted dibenzo[2,3:5,6]-pyrrolizino[1,7-bc]Indolo[1,2,3-lm]carbazoles: a series of new electron donors」, Tetrahedron, 69, (2013), 3302-3307
Claude Niebel et al., 「Dibenzo[2,3:5,6]pyrrolizino[1,7-bc]indolo[1,2,3-lm]carbazole:a new electron donor」, New Journal of Chemistry, 2010, 34, 1243-1246
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献2の技術では、報告された素子の発光効率は6%以上8%以下程度であり、発光効率について改善の必要がある。また、特許文献3においては、発光層に燐光錯体化合物の誘導体を用いた素子の例が報告されているものの、発光効率の改善が求められている。
(【0011】以降は省略されています)

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