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公開番号2024152742
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-25
出願番号2024122963,2019199829
出願日2024-07-30,2019-11-01
発明の名称二酸化炭素除去方法
出願人国立大学法人静岡大学
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C25B 1/20 20060101AFI20241018BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】マグネシウム水酸化物の生成効率を向上させること。
【解決手段】少なくともマグネシウムイオンを含む水溶液の電解によって、水に対して難溶性のマグネシウム水酸化物を生成させて回収するマグネシウムの回収方法において、アノードとカソードとを有する電解槽を、陽イオン交換膜によってアノードを有するアノード側槽とカソードを有するカソード側槽とに区画し、カソード側槽にマグネシウムイオンを含む水溶液を導入して、カソード側槽からアノード側槽への陰イオンの移動を制限した状態で電解を行う。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
少なくともマグネシウムイオンを含む水溶液を電解することによって、水に対して難溶性のマグネシウム水酸化物を生成させて回収するマグネシウムの回収方法であって、
アノードとカソードとを有する電解槽を、陽イオン交換膜によって前記アノードを有するアノード側槽と前記カソードを有するカソード側槽とに区画し、該カソード側槽に前記水溶液を導入して、前記カソード側槽から前記アノード側槽への陰イオンの移動を制限した状態で電解を行う
ことを特徴とするマグネシウムの回収方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、マグネシウムの回収方法およびマグネシウム回収装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、マグネシウムの回収方法およびマグネシウム回収装置として、流入口と、流出口と、上壁面と下壁面とにアノードとカソードと、を有するとともに、上部側と下部側とを仕切る隔壁および隔膜とを有する電解処理容器を、海中に投入して電気分解(電解)を行い、カソード電解水中にマグネシウムを水酸化マグネシウムとして析出させて回収するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-57230号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1にあっては、電解によってカソード電解水中に生成した陰イオンである水酸化物イオンが隔膜を通過してアノード電解水に移動可能であるので、マグネシウム水酸化物の生成効率が低いという問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、マグネシウム水酸化物の生成効率を向上させることのできるマグネシウムの回収方法およびマグネシウム回収装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のマグネシウムの回収方法は、
少なくともマグネシウムイオンを含む水溶液を電解することによって、水に対して難溶性のマグネシウム水酸化物を生成させて回収するマグネシウムの回収方法であって、
アノードとカソードとを有する電解槽を、陽イオン交換膜によって前記アノードを有するアノード側槽と前記カソードを有するカソード側槽とに区画し、該カソード側槽に前記水溶液を導入して、前記カソード側槽から前記アノード側槽への陰イオンの移動を制限した状態で電解を行う
ことを特徴としている。
この特徴によれば、カソード側槽で発生した水酸化物イオンがアノード側槽へ移動してしまうことを防いで、カソード側槽における水酸化物イオン濃度を効率良く高められるため、マグネシウム水酸化物の生成効率を向上させることができる。
【0007】
本発明の請求項2に記載のマグネシウムの回収方法は、請求項1に記載のマグネシウムの回収方法であって、
前記水溶液が海水である
ことを特徴としている。
この特徴によれば、海水から安価にマグネシウムを回収できる。
【0008】
本発明の請求項3に記載のマグネシウムの回収方法は、請求項1または2に記載のマグネシウムの回収方法であって、
前記アノード側槽に、塩素イオンを含まない非塩素系電解水を導入し、前記カソード側槽に前記水溶液を導入する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、電解によってアノード側において、有害な塩素ガスが発生してしまうことを防止できるので、塩素ガスの処理コストによってマグネシウムの回収コストが上昇してしまうことを抑えることができる。
【0009】
本発明の請求項4に記載のマグネシウムの回収方法は、請求項3に記載のマグネシウムの回収方法であって、
前記非塩素系電解水が、硫酸ナトリウム水溶液である
ことを特徴としている。
この特徴によれば、入手が容易であって安価な硫酸ナトリウムを使用することで、非塩素系電解水を使用することによるマグネシウムの回収コスト上昇を抑えることができる。
【0010】
本発明の請求項5に記載のマグネシウムの回収方法は、請求項3または4に記載のマグネシウムの回収方法であって、
前記マグネシウム水酸化物を回収するための電解によって前記アノード側槽の非塩素系電解水から前記カソード側槽に移動した陽イオンを含む再生用水溶液を、陽イオン交換膜にて区画された再生槽の一方の区画に導入し、前記マグネシウム水酸化物を回収するための電解を終了した前記非塩素系電解水を前記再生槽の他方の区画に導入して、前記陽イオンを前記再生用水溶液から該非塩素系電解水に移行させて再生させる再生工程を含む
ことを特徴としている。
この特徴によれば、非塩素系電解水を再生して繰り返し使用でき、マグネシウムの回収コストを低減できる。
(【0011】以降は省略されています)

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