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公開番号2024150486
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-23
出願番号2024107361,2021560379
出願日2024-07-03,2020-03-31
発明の名称付加製造用組成物、および特に原子炉部品を付加製造する方法
出願人ビーダブリューエックスティ・アドバンスト・テクノロジーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー,BWXT Advanced Technologies LLC
代理人個人,個人
主分類B22F 9/00 20060101AFI20241016BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】付加製造用スラリー、および特に原子炉部品を付加製造する方法の提供。
【解決手段】付加製造方法は、代用スラリーを用いて、付加製造プロトコルを反復的に開発し、それから最終のスラリー組成物に置き換えて、開発した付加製造プロトコルを用いて、最終部品を付加製造する。原子炉部品の場合には、最終スラリー組成物は、30~45体積%のモノマー樹脂、30~70体積%のウラン含有物質の粒子、>0~7体積%の分散剤、光活性化染料、光吸収材、光開始剤、および0~18体積%の(残部としての)希釈剤を有する核燃料スラリーである。代用スラリーは同様の組成物を有するが、ウラン含有物質に代わるものとして選択される代用粒子がウラン含有物質の粒子に置き換わる。この方法は、製造中、最終部品の特性をその場で監視する手段とともに、その場での体積検査手段を提供する。代用スラリーおよび核燃料スラリーの組成もまた開示される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
付加製造用スラリーであって、
30体積%~45体積%のモノマー樹脂、
30体積%~70体積%の複数の代用粒子、
>0体積%~7体積%の分散剤、
0体積%よりも多い光活性化染料、
0体積%よりも多い光吸収剤、
0体積%よりも多い光開始剤、および
0体積%~18体積%の残部としての希釈剤
を含む組成物(体積%はスラリーの全体積に対するもの)を有し、
前記光活性化染料、前記光吸収剤および光開始剤が、300nm~750nmの入射波長内で機能し、
前記代用粒子が、(i)その屈折率がウラン含有物質の屈折率の±20%の範囲内にあり、かつ(ii)入射波長に対する吸収断面積が、ウラン含有物質の吸収断面積の±10%の範囲内にあることによって、ウラン含有物質を代用するように選択されている、
付加製造用スラリー。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
前記代用粒子により代用されるウラン含有物質が、ウラン金属、ウラン合金、ウランセラミックまたはウラン-モリブデン合金である、請求項1に記載の付加製造用スラリー。
【請求項3】
前記代用粒子により代用されるウラン含有物質が、ウラン酸化物、ウラン二酸化物、ウラン炭化物、ウラン炭酸化物、ウラン窒化物、ウランケイ化物、ウランフッ化物、ウラン塩化物、ウラン酸化物およびタングステンのサーメット、ウラン二酸化物およびタングステンのサーメット、ウラン酸化物およびモリブデンのサーメット、またはウラン二酸化物およびモリブデンのサーメットである、請求項1に記載の付加製造用スラリー。
【請求項4】
前記代用粒子により代用されるウラン含有物質が、ウラン酸化物またはウラン二酸化物である、請求項3に記載の付加製造用スラリー。
【請求項5】
前記代用粒子により代用されるウラン含有物質が、U(C,O,N,Si,F,Cl)である、請求項1に記載の付加製造用スラリー。
【請求項6】
前記複数の代用スラリーが40nm~10μmのD50粒子寸法を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の付加製造用スラリー。
【請求項7】
前記代用粒子が、前記ウラン含有物質のD50粒子寸法の±10%内にあるD50粒子寸法の値を有する、請求項1~6のいずれか1項に記載の付加製造用スラリー。
【請求項8】
前記代用粒子が、前記ウラン含有物質のD90粒子寸法の±10%内にあるD90粒子寸法の値を有する、請求項7に記載の付加製造用スラリー。
【請求項9】
前記代用粒子が、前記ウラン含有物質のD10粒子寸法の±10%内にあるD10粒子寸法の値を有する、請求項8に記載の付加製造用スラリー。
【請求項10】
前記複数の代用粒子が、前記ウラン含有物質の比表面積の±10%内にある比表面積を有し、ここで比表面積がN
2
吸着等温線から得られるBET比表面積である、請求項1~9のいずれか1項に記載の付加製造用スラリー。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
技術分野および産業上の利用可能性
本開示は、概して、付加製造(または積層造形;additive manufacturing)に用いられる組成物および付加製造方法に関する。特に、開示される組成物は、部品を製造する付加製造プロセスで代用スラリーとして用いることができ、それにより付加製造プロトコルが開発され、付加製造プロトコルはそれから、燃料アセンブリ構造体物質(例えば、Ni、W、MoまたはN-W-Mo合金)、モデレータ物質(例えば、グラファイト、ホウ素または炭素系物質)、および核燃料スラリー物質(例えば、ウランまたはウラン-モリブデン系物質)のような適切な物質とともに用いられて、原子炉で用いる部品のような、半完成の又は完成した部品を付加製造する。原子炉部品の場合、代用スラリーは、ウラン含有物質を代理するために選択される複数の代用粒子を30体積%~70体積%含み、これらの代用粒子はそれから、核燃料スラリーにおいてウラン含有物質(例えば、ウラン金属、ウラン合金、ウランセラミック、またはウラン-モリブデン合金)を含む組成物を有する粒子で置き換えられる。関連する要旨において、開示されるスラリーおよび付加製造プロセスは、その場での(またはin-situの)体積検査に用いることができ、当該検査において付加製造製品は光源にさらされる光活性化染料成分を含み、それは例えば、紫外線への露出により活性化されて、製造欠陥を特定するために検査され得る信号を生成する紫外線活性染料成分である。
本開示はまた、代用スラリーの組成、および核燃料スラリーそれ自体の組成に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
以下の検討において、ある構成および/または方法が説明される。しかしながら、下記の説明は、これらの構成および/または方法が先行技術を構成することの自認として解釈されるべきではない。出願人は、そのような構成および/または方法が本発明に対する先行技術足り得ないものであることを立証する権利を明示的に留保する。
【0003】
例えば物質を一緒に付加することによって(例えば液体分子または粉粒体を一緒に融合させて)、コンピュータ制御下で物質を結合し又は固体化して三次元の物体を作製する、種々のプロセスを用いることができる。溶融/堆積技術に基づいて、または堆積/硬化技術に基づいて多くの様々な技術が存在し、これらの技術は、例えば3Dモデル、またはコンピュータ支援設計(computer-aided design;CAD)モデルまたは付加製造ファイル(Additive Manufacturing File)AMF)のファイル(通常連続した層である)のような他の電子データソースからのデジタルモデルデータを用いて、ほぼ任意の形状または幾何構造の物体を製造するのに用いることができる。
【0004】
数多くのこれらの製造プロセスが利用できる。プロセス間の主な違いは、層を堆積させてパーツを形成する方法および用いられる物質にあり、各々の方法/材料は利点および欠点を有している。いくつかの方法は、物質を溶融または軟化させて層を生成する。例として、熱溶解フィラメント製造方式(fused filament fabrication; FFF)が挙げられ、これは熱溶解積層方式(fused deposition modeling;FDM)、溶融粒子製造方式(fused particle fabrication; FPF)または溶融粉粒体製造方式(fused granular fabrication; FGF)としても知られている。当該方式は物質の小さなビーズまたは流れを押し出し、直ちに層を硬化させることによって部品を製造する。他の方法は液状物質を種々の技術で硬化させるものであり、各方法は、層ごとの(または層単位の)アプローチで液状物質を硬化させて、製造される対象物を作り上げる。例として、種々の光学又は化学硬化プロセスを(関連する光反応性または化学反応性物質とともに)用いる光造形法(SL)が挙げられる。各例において、製造される製品は製造材料に基づく特性を有する。
【発明の概要】
【0005】
概して、本開示は、付加製造に用いられる組成物および付加製造方法に関する。連続した一層ごとの製造プロセスのために、開示される付加製造プロセスは複雑な部品を製造するのに適している。原子炉部品の場合には、複雑な部品の例として、燃料アセンブリ(例えば、燃料要素(燃料および可燃性のポイゾンを含む)の配列、燃料アセンブリ構造体の機械的な支持体、スペーサ・グリッド(部品間の間隔と燃料要素の案内を確実にする)、および例えば制御棒または炉心計装のような非燃料チューブ(燃料束としても知られている)が挙げられる。構造体の複雑さは、原子炉の他のシステムにも及び、それには一次系(一次冷却材に当てられる、接触する、または曝される系を意味する)の種々の部品、例えば、設計に応じて、配管、ポンプ、計装(または計測器)、熱交換器、および蒸気発生器が含まれる。したがって、燃料要素、燃料アセンブリ、炉心および原子炉系(または原子炉システム)の構築はすべて、精密な設計および製造基準を必要とするとともに、製造前、製造中および製造後に、原料供給、取り扱い、設置、検査および試験に関する制御のような、広範にわたる制御を必要とする。
【0006】
開示される付加製造方法の利用は、これらの複雑な構造体、特に燃料要素および燃料アセンブリの製造に好都合であることが分かり、製造プロセスそれ自体および製造される複雑な構造体(そのような構造体の品質保証を含む)の両方を改良する。開示される付加製造方法を開示される組成物と組み合わせて利用することは、これらの目的のために特に有利であることがわかった。
【0007】
本明細書で開示される実施形態には、部品、特に核分裂炉の部品を付加製造する方法、およびそのような部品の付加製造において、付加製造プロセスの開発中およびプロトタイプの開発中に、ならびに作動するパーツの最終の製造において用いられるスラリーの組成物が含まれる。
【0008】
原子炉系(または原子炉システム)の部品を製造する方法の実施形態は、代用スラリーを用いて、付加製造プロトコルを反復的に開発すること、開発した付加製造プロトコルにおいて核燃料スラリーで代用スラリーを置き換えること、開発した付加製造プロトコルにおいて核燃料スラリーを用いて原子炉系の部品の素地体(または未焼成体もしくはグリーンボディ)を製造することを含む。
【0009】
付加製造のための核燃料スラリーの実施形態は、
30体積%~45体積%のモノマー樹脂、
45体積%~60体積%の複数の粒子、
>0体積%~7体積%の分散剤、
0体積%よりも多い光活性化染料、
0体積%よりも多い光吸収剤、
0体積%よりも多い光開始剤、および
0体積%~20体積%の(残部としての)希釈剤
を含む組成物(体積%は粉体の全体積に対するもの)を有する。粒子は、ウラン含有物質を含む組成物を有する。いくつかの実施形態において、ウラン含有物質は、ウラン金属、ウラン合金、ウランセラミック、またはウラン-モリブデン合金である。いくつかの実施形態において、ウラン含有物質は、ウラン酸化物、ウラン二酸化物、ウラン炭化物、ウラン炭酸化物、ウラン窒化物、ウランケイ化物、ウランフッ化物、ウラン塩化物、ウラン酸化物およびタングステンのサーメット、ウラン二酸化物およびタングステンのサーメット、ウラン酸化物およびモリブデンのサーメット、またはウラン二酸化物およびモリブデンのサーメット、ZrもしくはSi系セラミック複合体(例えば、ZrC-UCもしくはSiC-UN)である。加えて、他のウラン含有物質を用いることができ、他のウラン含有物質として、無機種(またはスピーシーズ)を含むもの、および有機配位子/アニオン種(スピーシーズ)を含むものが挙げられる。
【0010】
ウラン含有物質中のU235の濃縮度は0%よりも大きい。いくつかのNTP用途について、濃縮度は20%よりも小さく、好ましくは19.75%以下の濃縮度である。他のNTP用途に関し、濃縮度は90%~98%である。いくつかのCANDU用途については、濃縮度は天然レベルである。いくつかの地上発電用原子炉の用途に関して、濃縮度は20%未満であり、好ましくは4%~15%である。別の実施形態において、ウラン含有物質の濃縮は、トリウム系のような他の分裂性材料を用いることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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