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公開番号2024114044
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-23
出願番号2023019413
出願日2023-02-10
発明の名称粉末材料
出願人三菱マテリアル株式会社
代理人個人
主分類B22F 1/17 20220101AFI20240816BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】三次元積層造形体において、巣の発生を抑制した粉末造形法、特に、バインダジェット法に用いる粉末(粒子状粉末)を提供する。
【解決手段】WCを主成分として含む硬質相と結合相を含む粒子本体と、該粒子本体を被覆する被覆層を有し、
前記被覆層は、前記結合相の液相出現温度を10℃を超えて低下させ、
前記被覆層の平均厚さをd1、前記粒子本体の一次平均粒径をdとするとき、0.0000≦d1/d≦0.00080である
ことを特徴とする粉末造形法に用いる粉末粒子。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
WCを主成分として含む硬質相と結合相を含む粒子本体と、該粒子本体を被覆する被覆層を有し、
前記被覆層は、前記結合相の液相出現温度を10℃を超えて低下させ、
前記被覆層の平均厚さをd1、前記粒子本体の一次平均粒径をdとするとき、0.00005≦d1/d≦0.00080である
ことを特徴とする粉末造形法に用いる粉末粒子。
続きを表示(約 150 文字)【請求項2】
前記被覆層には、Cr、Si、Mn、Znから選択される一種以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の粉末造形法に用いる粉末粒子。
【請求項3】
前記液相出現温度の低下量が30~130℃であることを特徴とする請求項1または2に記載の粉末造形法に用いる粉末粒子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粉末積層造形法の一種であるバインダジェット法に用いる粉末材料に関するものである。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
粉末積層造形法は粉末を用いて三次元物体を製造する方法であって、製造する三次元物体の断面に対応する形状の薄い層(粉末床)の粉末を焼結または接合することを繰り返して、目標とする三次元物体を製造するものである。
【0003】
この粉末積層造形法では、粉末床へレーザ等の熱源となるビームを照射し粉末を焼結させる方法と、粉末床へバインダ(結合材)を噴射してこのバインダを固めるバインダジェット法等がある。
そして、粉末積層造形法に使用される粉末材料の性能向上のために種々の提案がなされている。
【0004】
例えば、特許文献1には、一次粒子が間隙をもって三次元的に結合されてなる二次粒子の形態を有している粒子から粉末材料が構成されており、前記二次粒子が前記一次粒子を球形に造粒し焼結した造粒焼結粒子であるものが記載され、前記粉末材料は流動性に優れるとされている。
【0005】
また、例えば、特許文献2には、その表面における金属結合剤の濃度が内部よりも少なくとも25%高い粉末材料が記載されており、該粉末材料を用いると高い密度の焼結体を得るとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2017-214658号公報
米国特許出願公開第2019/0185972号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記事情や前記提案を鑑みてなされたものであって、三次元積層造形体において、巣の発生を抑制した粉末造形法、特に、バインダジェット法に用いる粉末(粒子状粉末)を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態に係る粉末造形法に用いる粒子状粉末は、
WCを主成分として含む硬質相と結合相を含む粒子本体と、該粒子本体を被覆する被覆層を有し、
前記被覆層は、前記結合相の液相出現温度を10℃を超えて低下させ、
前記被覆層の平均厚さをd1、前記粒子本体の一次平均粒径をdとするとき、0.00005≦d1/d≦0.00080である。
【0009】
本発明の実施形態の係る粉末材料は次の(1)、(2)の事項を1以上満足してもよい。
(1)前記被覆層には、Cr、Si、Mn、Znから選択される一種以上を含むこと。
(2)前記液相出現温度の低下量が30~130℃であること。
【発明の効果】
【0010】
前記によれば、従来の焼結温度よりも低温で焼結をしても緻密な焼結体を得ることができ、高温の焼結により生じやすい焼結体の変形も抑制され、設計どおりの形状の積層造形物を作ることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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