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公開番号2024150416
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-23
出願番号2024059255
出願日2024-04-01
発明の名称支持体及び装飾インサートを備える時計又は宝飾品アイテムのための支持体
出願人ロレックス・ソシエテ・アノニム,ROLEX SA
代理人弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
主分類A44C 17/02 20060101AFI20241016BHJP(小間物;貴金属宝石類)
要約【課題】製造が容易であり、装飾インサートの輝きにできるだけ影響を与えず、高品質の圧着を保証する支持体を提案する。
【解決手段】支持体(20)は、前面(22)と、後面(23)と、装飾インサートを受け入れるように意図された少なくとも1つの貫通ハウジング(21)であって、前面(22)に設けられた露出開口部(211)、後面(23)に設けられた挿入開口部(212)、及び装飾インサート(10)を位置決めするためのマウント(24)、を備える貫通ハウジング(21)と、を備え、支持体(20)は、装飾インサートの圧着を生成するために、マウント(24)に当接して位置決めされた装飾インサート上で塑性変形されるように意図された被圧着部分(25)を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
時計又は宝飾品アイテムのための支持体(20)であって、前記時計又は前記宝飾品アイテムが、前記支持体(20)と、前記支持体(20)に圧着された宝石用原石などの装飾インサート(10)とを備える、支持体(20)であって、
-ユーザに見えるように配置された前面(22)と、
-後面(23)と、
-前記前面(22)と前記後面(23)との間に配置され、前記装飾インサート(10)を受け入れるように意図された少なくとも1つの貫通ハウジング(21)であって、
-前記装飾インサート(10)を前記観察者に見えるようにするために前記前面(22)に設けられた露出開口部(211)と、
-前記装飾インサート(10)を前記貫通ハウジング(21)内に導入するために前記後面(23)に設けられた挿入開口部(212)と、
-前記装飾インサート(10)を前記貫通ハウジング(21)内に位置決めするためのマウント(24)、
を備える、貫通ハウジング(21)と、を備え、
前記支持体(20)は、前記装飾インサート(10)の圧着を生成するために、前記マウント(24)に当接して位置決めされた前記装飾インサート(10)上で塑性変形されるように意図された被圧着部分(25)を備えることを特徴とする、支持体。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記後面(23)に配置された支承面(26)であって、前記装飾インサート(10)上の前記被圧着部分(25)を変形させるように意図された圧着ツール(120)のための圧着終了支承を提供するように意図された支承面(26)を備える、請求項1に記載の支持体(20)。
【請求項3】
前記支承面(26)は、前記被圧着部分(25)の周辺に、好ましくは前記被圧着部分(25)の周囲に配置されている、請求項2に記載の支持体(20)。
【請求項4】
前記被圧着部分(25)は、好ましくは円筒形の中央面と、前記支承面(26)に隣接する、好ましくは円錐形又は円錐台形の外面とを備えるリップを備える、請求項2に記載の支持体(20)。
【請求項5】
前記前面(22)は、ユーザに見えるように意図され、例えば、表面コーティング、ダイヤモンドめっき、研磨、又は彫刻などの装飾仕上げ又は装飾終端を含む被装飾面を含む、請求項1に記載の支持体(20)。
【請求項6】
圧着方向及び前記圧着方向に垂直な平面において、
-前記支承面(26)は、第1の突出面を有し、
-前記前面(22)は、第2の突出面を有し、
前記第2の突出面の面積は、前記第1の突出面の面積よりも大きく、好ましくは、前記第2の突出面の面積は、前記第1の突出面の面積の値の150%よりも大きく、好ましくは、前記第2の突出面の面積は、前記第1の突出面の面積の値の200%よりも大きい、請求項2から4のいずれか一項に従属する請求項5に記載の支持体(20)。
【請求項7】
前記装飾インサート(10)の前記圧着がベゼル圧着である、請求項1に記載の支持体(20)。
【請求項8】
前記被圧着部分(25)は、マウント(24)の周辺に、好ましくは前記マウント(24)の周りに配置され、前記装飾インサート(10)上に完全に又は部分的に折り畳まれるように意図されたリップを備える、請求項1に記載の支持体(20)。
【請求項9】
前記被圧着部分(25)は、前記圧着ツール(120)によって押し戻される、かつ/又は剪断される、前記貫通ハウジング(21)の側壁の少なくとも一部分を含む、請求項1に記載の支持体(20)。
【請求項10】
前記マウント(24)は、前記装飾インサート(10)との、連続的な接触面を含む、請求項1に記載の支持体(20)。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、時計製造又は宝飾品に関し、特に、本発明は、装飾インサート、宝石、半宝石、又は装飾用石、宝石用原石、又は任意の他の追加の装飾部品などの装飾要素を受け入れるように意図された、時計又は宝飾品のための支持体に関する。このような支持体はベゼルと呼ばれることがあり、装飾要素は支持体上に圧着することができる。
続きを表示(約 2,600 文字)【0002】
関連技術
米国特許第1,092,587号明細書は、時計又は宝飾品に関する従来技術において知られており、圧着される宝石用原石のパビリオン上に折り畳まれるタブを有する支持体を開示している。他方で、このシステムは、パビリオンを隠すなどの欠点を有する可能性があり、これは輝きに影響を及ぼす可能性がある。なお、折り畳まれるタブは、いかなるはね返りも有してはならず、そうでなければ、宝石用原石が不十分に圧着されてしまい、動いてしまう可能性があるということにも留意されたい。したがって、可能な限り弾性変形が小さい高延性材料を選択する必要がある。また、製造方法は、シートメタルから開始することを必要とし、そのことは、支持体の形状を制限し得るということにも留意されたい。
【発明の概要】
【0003】
本発明の目的は、従来技術の上述の欠点に対処することであり、特に、第1に、製造が容易であり、かつ/又は装飾インサートの輝きにできるだけ影響を与えず、かつ/又は支持体内の装飾インサートの位置及び向きの最適な反復性を保証し、かつ/又は高品質の圧着を保証する、言い換えれば、支持体上の装飾インサートの堅牢な及び/又は審美的な固定を伴う、装飾インサートのための支持体を提案することである。
【0004】
この目的のために、本発明の第1の態様は、時計又は宝飾品アイテムのための支持体であって、支持体と、支持体上に圧着された宝石用原石などの装飾インサートとを備える支持体に関し、その支持体は、
-ユーザに見えるように配置された前面と、
-後面と、
-前面と後面との間に配置され、装飾インサートを受け入れるように意図された少なくとも1つの貫通ハウジング(又は貫通孔)であって、
-装飾インサートを観察者に見えるようにするために、前面に設けられるか、配置されるか、又は開口する露出開口部と、
-装飾インサートを貫通ハウジング内に導入するために、後面に設けられるか、配置されるか、又は開口する挿入開口部と、
-装飾インサートを貫通ハウジング内に位置決めするためのマウント、を備える貫通ハウジングと、を備え、
支持体は、装飾インサートの圧着を生成するために、マウントに当接して位置決めされた装飾インサート上で塑性変形されるように意図された、好ましくは後面から圧着される部分(被圧着部分)を備えることを特徴とする。
被圧着部分は、装飾インサート上で塑性変形され、言い換えれば、不可逆的に変形されて、支持体上への装飾インサートの固定が、信頼性が高く堅牢となり、支持体と装飾インサートとの間の相対移動のリスクがないように意図されている。なお同様に、被圧着部分は、後面側に配置されて、ユーザがそれを見ることがないようになっており、前面の外観は、被圧着部分及び実行される圧着とは無関係であり、これは、デザイン及び/又は装飾の大きな自由度を提供するこということに留意されたい。
【0005】
一実施形態によれば、被圧着部分は、露出開口部と挿入開口部との間に配置することができる。一実施形態によれば、被圧着部分は、マウント及び/又は装飾インサートの周辺又は周囲に配置することができる。
【0006】
一実施形態によれば、支持体は、後面側に配置された支承面を備えることができ、その支承面は、被圧着部分を装飾インサート上で変形させるように意図された圧着ツールのための圧着終了支承を提供するように意図されている。支承面は、装飾インサートに加えられる力をより良好に制御することを可能にする圧着移動終了時の当接部として作用することができる。より具体的には、移動終了時に、圧着ツールによって加えられる力を支承面を介して直接吸収するのは支持体自体であり、これらの力は装飾インサートを通過しない。このような実装態様により、支承面及び被圧着部分が同じ単一部品、すなわち支持体上に設けられるので、幾何学的ばらつきを低減することによって一連の寸法を保証することが可能になる。言い換えれば、本発明は、圧着寸法又は圧着移動を決定するための支承面の使用に関するものでもあり得る。支承面のそのような使用は、支承面と装飾インサートのマウントとの間の特定の寸法決め及び/又は公差を必要とする。特に、支承面は、支持体の単純な後面ではなく、圧着ツールの当接機能専用の面である。一実施形態によれば、支承面は、被圧着部分とは別個であるか又は異なる。特に、支承面は、圧着前又は圧着後に、被圧着部分とは別個であるか又は異なる。支承面はいかなる圧着変形も受けない。
【0007】
一実施形態によれば、支承面は、ユーザからは隠されるように配置することができる。典型的には、被圧着部分は後面からアクセス可能であるので、支承面は有利にはユーザに見えないように意図される。特に、圧着ツールは前面と接触しないということが理解される。したがって、前面は、いかなる変形又は艶消しも受けない。
【0008】
一実施形態によれば、支承面は、被圧着部分の周辺に、好ましくは被圧着部分の周囲に配置することができる。
【0009】
一実施形態によれば、被圧着部分は、好ましくは円筒形の中央面と、支承面に隣接する、好ましくは円錐形又は円錐台形の外面とを備えるリップを備えることができる。一実施形態によれば、リップは、貫通ハウジング内への装飾インサートの導入前に、支持体上に形成されるか又は存在することができる。言い換えれば、支持体が、リップ及び貫通ハウジングとともに製造(マシニング加工、成形など)され、次いで、装飾インサートが、貫通ハウジング内に導入される。この実施形態によれば、予め存在しているリップは、貫通ハウジング内への装飾インサートの導入後に変形される。
【0010】
一実施形態によれば、支承面は後面に配置することができる。一実施形態によれば、支承面を形成する後面は、被圧着部分及び/又はマウントとは別個であり、かつ/又は分離されており、かつ/又はある距離だけ離れて配置される。
(【0011】以降は省略されています)

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