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公開番号2024149256
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023063027
出願日2023-04-07
発明の名称水素航空機
出願人川崎重工業株式会社
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類B64D 37/30 20060101AFI20241010BHJP(航空機;飛行;宇宙工学)
要約【課題】水素航空機の燃料供給路における水素燃料の相変化を安定させる。
【解決手段】水素航空機は、燃焼ガスが流れる燃焼ガス空間と、前記燃焼ガス空間の径方向において前記燃焼ガス空間に隣接した非燃焼ガス空間と、を含むガスタービンエンジンと、水素燃料を液相で貯留する燃料タンクと、前記燃料タンクを前記ガスタービンエンジンに接続する燃料供給路と、前記燃料供給路に介在し、前記燃焼ガス空間に配置された少なくとも1つの熱交換器と、前記熱交換器の上流側の少なくとも一部を覆うように前記非燃焼ガス空間から前記燃焼ガス空間に突出した第1位置と、前記第1位置に比べて前記燃焼ガス空間から前記非燃焼ガス空間に退避した第2位置と、の間で移動可能な少なくとも1つの熱シールドと、前記熱シールドを前記第1位置と前記第2位置との間で移動させるアクチュエータと、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
燃焼ガスが流れる燃焼ガス空間と、前記燃焼ガス空間の径方向において前記燃焼ガス空間に隣接した非燃焼ガス空間と、を含むガスタービンエンジンと、
水素燃料を液相で貯留する燃料タンクと、
前記燃料タンクを前記ガスタービンエンジンに接続する燃料供給路と、
前記燃料供給路に介在し、前記燃焼ガス空間に配置された少なくとも1つの熱交換器と、
前記熱交換器の上流側の少なくとも一部を覆うように前記非燃焼ガス空間から前記燃焼ガス空間に突出した第1位置と、前記第1位置に比べて前記燃焼ガス空間から前記非燃焼ガス空間に退避した第2位置と、の間で移動可能な少なくとも1つの熱シールドと、
前記熱シールドを前記第1位置と前記第2位置との間で移動させるアクチュエータと、を備える、水素航空機。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記ガスタービンエンジンの出力の増加とともに増加するパラメータに応じて、前記アクチュエータを制御するように構成された処理回路を更に備え、
前記処理回路は、
前記パラメータが所定の減少をもって変化すると、前記第1位置から前記第2位置に向かう方向に前記熱シールドが移動するように前記アクチュエータを制御し、
前記パラメータが所定の増加をもって変化すると、前記第2位置から前記第1位置に向かう方向に前記熱シールドが移動するように前記アクチュエータを制御するように構成されている、請求項1に記載の水素航空機。
【請求項3】
前記熱交換器及び前記熱シールドは、前記燃焼ガス空間の流れ方向から見て、前記径方向に延び且つ円弧形状を有する、請求項1又は2に記載の水素航空機。
【請求項4】
前記熱交換器及び前記熱シールドは、前記燃焼ガス空間の流れ方向から見て、前記径方向に対して傾斜している、請求項1又は2に記載の水素航空機。
【請求項5】
前記熱交換器は、前記熱交換器の幅方向が前記燃焼ガス空間の流れ方向に沿うように配置されている、請求項1又は2に記載の水素航空機。
【請求項6】
前記熱交換器は、前記燃焼ガス空間に配置された熱交換部と、前記径方向における前記熱交換部の端部に接続されたベース部と、を含み、
前記熱交換部は、前記ベース部よりも前記燃焼ガス空間の上流側に突出した突出部を有し、
前記熱シールドは、前記第1位置にあるときに、前記突出部のうち前記燃焼ガス空間の流れ方向の上流側に向いた部分の少なくとも一部と、前記突出部のうち前記燃焼ガス空間の流れ方向に直交する方向に向いた部分の少なくとも一部と、をそれぞれ覆っている、請求項1又は2に記載の水素航空機。
【請求項7】
前記少なくとも1つの熱交換器は、前記ガスタービンエンジンの周方向に並ぶように前記燃焼ガス空間に配置された複数の熱交換器を含み、
前記少なくとも1つの熱シールドは、前記複数の熱交換器にそれぞれ対応して配置された複数の熱シールドを含み、
前記複数の熱シールドのうち互いに隣接する一対の熱シールドは、互いに前記ガスタービンエンジンの軸線方向の上流側及び下流側に配置されている、請求項1又は2に記載の水素航空機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、水素燃料を燃焼させるエンジンを備えた水素航空機に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、航空機の水素燃料供給システムが開示されている。当該システムでは、燃料タンクからエンジンに供給される液体水素が熱交換器において加熱される。熱交換器は、エンジンの熱源を媒体として利用し、液体水素と熱交換を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許出願公開第2022/0145801号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、エンジンの熱源の温度は、エンジンの運転状況に応じて変動し得る。液体水素が熱交換器を通過する流速も、エンジンの運転状況に応じて変動し得る。熱交換器における単位密度あたりの液体水素への入熱量が変動し得るので、熱交換器における水素燃料の相変化が安定しない。
【0005】
そこで、本開示の一態様は、水素航空機の燃料供給路における水素燃料の相変化を安定させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る水素航空機は、燃焼ガスが流れる燃焼ガス空間と、前記燃焼ガス空間の径方向において前記燃焼ガス空間に隣接した非燃焼ガス空間と、を含むガスタービンエンジンと、水素燃料を液相で貯留する燃料タンクと、前記燃料タンクを前記ガスタービンエンジンに接続する燃料供給路と、前記燃料供給路に介在し、前記燃焼ガス空間に配置された少なくとも1つの熱交換器と、前記熱交換器の上流側の少なくとも一部を覆うように前記非燃焼ガス空間から前記燃焼ガス空間に突出した第1位置と、前記第1位置に比べて前記燃焼ガス空間から前記非燃焼ガス空間に退避した第2位置と、の間で移動可能な少なくとも1つの熱シールドと、前記熱シールドを前記第1位置と前記第2位置との間で移動させるアクチュエータと、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一態様によれば、ガスタービンエンジンの運転状況に応じて、燃焼ガス空間において熱シールドが熱交換器の上流側を覆う面積を変えるようにアクチュエータを制御することで、熱交換器における単位密度あたりの水素燃料への入熱量の変動を低減できる。水素航空機の燃料供給路における水素燃料の相変化を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、実施形態に係る水素航空機の平面図である。
図2は、図1の水素航空機のガスタービンエンジンの断面図である。
図3は、図1の水素燃料供給システムのブロック図である。
図4は、図2の熱交換器及び熱シールドの拡大図である。
図5は、図2の熱交換器及び熱シールドをガスタービンエンジンの軸線方向の上流側から見た図である。
図6は、図5の熱シールドを移動させるアクチュエータの模式図である。
図7は、熱交換器及び熱シールドの第1変形例の図である。
図8は、熱交換器及び熱シールドの第2変形例の図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
【0010】
図1は、実施形態に係る水素航空機1の平面図である。図1に示すように、水素航空機1は、例えば、胴体2、主翼3、水平尾翼4、垂直尾翼5、ガスタービンエンジン6及び補助動力装置7を備える。胴体2は、水素航空機1の前後方向に延び、内部に乗員空間が画定されている。主翼3は、胴体2の前後方向の中間部に接続され、胴体2から航空機1の左右方向にそれぞれ突出している。水平尾翼4は、胴体2の後部から航空機1の左右方向にそれぞれ突出している。垂直尾翼5は、胴体2の後部から上方に突出している。ガスタービンエンジン6は、一対の主翼3にそれぞれ搭載されている。主翼3及びガスタービンエンジン6には、水素燃料供給システム10が搭載されている。
(【0011】以降は省略されています)

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