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公開番号
2024146123
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-15
出願番号
2023058849
出願日
2023-03-31
発明の名称
移動床吸着用多孔質成型体
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B01J
20/18 20060101AFI20241004BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】優れた強度を有し、吸着材として熱交換器に用いる際に流動させても形状、粒径等を維持し得る、高い吸着容量を有する、移動床吸着用多孔質成型体、およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】アルミノフォスフェートゼオライトとバインダーを含む移動床吸着用多孔質成型体であって、粒径範囲が50~5000μmであり、かつ、圧縮強度が2MPa以上である、移動床吸着用多孔質成型体である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
アルミノフォスフェートゼオライトとバインダーを含む移動床吸着用多孔質成型体であって、粒径範囲が50~5000μmであり、かつ、圧縮強度が2MPa以上である、移動床吸着用多孔質成型体。
続きを表示(約 890 文字)
【請求項2】
25℃で測定した水蒸気吸着等温線において、相対蒸気圧0.01以上、0.30以下の範囲で相対蒸気圧が0.15変化したときに、水の吸着量変化が0.12g/g以上である相対蒸気圧域を有する、請求項1に記載の移動床吸着用多孔質成型体。
【請求項3】
移動床吸着用多孔質成型体中のSi、P、Al、Me(但し、Meは、アルミノフォスフェート骨格中のAlの一部に置換しうるヘテロ原子を表す)のモル比が下記式を満足する、請求項1に記載の移動床吸着用多孔質成型体。
1.02≦(Si+P)/(Al+Me)≦1.4
【請求項4】
少なくともアルミノフォスフェート類及びバインダー前駆体を含む反応混合物から得られ、前記バインダー前駆体が下記式(I)の化合物またはシリカゾルを含むことを特徴とする請求項1に記載の移動床吸着用多孔質成型体。
JPEG
2024146123000004.jpg
39
118
〔ただし式(I)において、Rは、それぞれ独立に、置換されていてもよいアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基またはアリールオキシ基であり、R'は、それぞれ独立に、置換されていてもよいアルキル基、アリール基、アルケニル基またはアルキニル基であり、nは、1ないし100の数である。〕
【請求項5】
0.1~5μmの細孔径範囲の細孔容積が、0.05cc/g以上0.5cc/g以下である請求項1に記載の移動床吸着用多孔質成型体。
【請求項6】
少なくともアルミノフォスフェート類とバインダー前駆体とを含む反応性混合物を、転動造粒により造粒する、請求項1~5のいずれか1項に記載の移動床吸着用多孔質成型体の製造方法。
【請求項7】
請求項1~5のいずれか1項に記載の多孔質成型体を用いる、移動床吸着方法。
【請求項8】
前記多孔質成型体が吸着材であり、水または二酸化炭素が吸着質である、請求項7に記載の移動床吸着方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は移動床吸着用多孔質成型体、該成型体の製造方法、及び該成型体を用いる移動床吸着方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
ゼオライトには、International Zeolite Association(IZA)の規定による結晶性シリケート類、結晶性アルミノフォスフェート類などが含まれる。ゼオライトは、吸着材、触媒、分離材、洗剤のビルダーとして広く用いられる。
近年、省エネルギーの観点から、ゼオライト、メソポーラス材料等の多孔性物質を吸着材として用いる吸着ヒートポンプが研究開発されている。
【0003】
吸着ヒートポンプ用の吸着材として、例えば、骨格構造にアルミニウムとリンとヘテロ原子を少なくとも含むゼオライトが提案されている(特許文献1)。しかしながら、造粒の詳細は検討されていない。
吸着材の製法として、例えば、原料粉体の圧粉工程及びグラインダー間で破砕・研磨する磨砕工程を有する造粒法が知られており、粒径は0.05~2mmが好適とされている(特許文献2)。しかしながら、吸着材を吸着ヒートポンプに使用する場合、熱交換器に固定化して使用されるが、該吸着材は、充填密度や吸着特性の点で必ずしも満足のいくものではない。
また、吸着ヒートポンプ用の吸着材として、装置の小型化の観点から、0.5g/cc以上の嵩密度を有する吸着材を使用した吸着ヒートポンプが知られており、粒径が100~150μmである吸着材が示されている。しかしながら、該吸着材は、珪素及び酸素を主体とする高密度多孔体で、吸着特性の点で必ずしも満足のいくものではなかった(特許文献3)。
【0004】
一方、骨格構造にアルミニウムとリンを含むアルミノフォスフェート類は、従来、主に触媒の分野への適用が知られており、メタノールの軽質オレフィンへの変換等の、化学プロセスの触媒として、アルミノフォスフェート類のうち、リンの一部をケイ素で置換したシリコアルミノフォスフェートを、カオリンやシリカゾル等のバインダー成分とともに噴霧乾燥により数十~数百μmに造粒した触媒が開示されている(特許文献4、特許文献5)。
【0005】
しかしながら、触媒として使用されるこれらの造粒物は、強度を高めるため、バインダー成分の割合を40質量%またはそれ以上と極めて高いものにする必要があり、吸着式ヒートポンプ用吸着材に適用するには、強度や嵩密度が不十分で実用上問題があるか、或いは吸着容量が不充分となり、装置が大型化する等の問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2002-372332号公報
特開2001-38188号公報
特開平9-264633号公報
米国特許第4973792号公報
米国特許第5095163号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記課題に対して、実質的にアルミノフォスフェート類とバインダーを含む造粒物が提案されている(特開2005-272296)。この造粒物は、優れた強度を有し、吸着材として熱交換器に固定化して用いる場合等に高い充填密度を達成することができる。
ところで、連続稼動の吸着式ヒートポンプは、2器の吸着器、1器の凝縮器、及び1器の蒸発器で構成され、凝縮器、蒸発器には環境温度の熱交換流体、冷房、冷凍戻り温度の熱交換流体を、2器の吸着器には吸着過程では熱交換流体を、脱着過程では高温熱源温度の熱交換流体を交互に供給し、蒸発器から連続的に冷房、冷凍用の冷熱を取り出すことが可能である。
そして、ゼオライト等の吸着体は容器等に詰められて使用され、その機能が低下するとそのゼオライトを含んだ容器ごと交換することが行われるため、ゼオライト等の吸着体自体は、いったん容器に詰められた後は上からの重さに耐えるという静的な荷重に対して耐性があればよく、特に問題は発生しなかった。
【0008】
しかしながら、上述のような、2器の吸着器を有する吸着式ヒートポンプは大型になりやすいため、ゼオライト等の吸着体を流動床のように動かしながら、使用する方法が模索されている。このような態様の場合には、上記のような静的な荷重への耐性のみでは足りず、流動に伴って、ゼオライト等の吸着体はより硬度が要求され、耐摩耗性、耐衝撃性等の物性が要求される。
また、吸着体が流動する場合には、好ましい流動状態を維持するために、吸着体の粒度が均一であることが好ましく、形状についても特定の形状を有することが好ましいと考えられる。
本発明は、上記の問題を解決すべくなされたものであって、その目的は、優れた強度を有し、吸着材として熱交換器に用いる際に流動させても形状、粒径等を維持し得る、高い吸着容量を有する、移動床吸着用多孔質成型体、およびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、アルミノフォスフェート類とバインダーを含み、特定粒径範囲の多孔質成型体であって、特定の細孔容積を有し、特定の圧縮強度の多孔質成型体が、上記課題を解決し得ることを見出し本発明に到達した。
【0010】
本発明は、以下の要旨を含む。
[1]アルミノフォスフェートゼオライトとバインダーを含む移動床吸着用多孔質成型体であって、粒径範囲が50~5000μmであり、かつ、圧縮強度が2MPa以上である、移動床吸着用多孔質成型体。
[2]25℃で測定した水蒸気吸着等温線において、相対蒸気圧0.01以上、0.30以下の範囲で相対蒸気圧が0.15変化したときに、水の吸着量変化が0.12g/g以上である相対蒸気圧域を有する、上記[1]に記載の移動床吸着用多孔質成型体。
[3]移動床吸着用多孔質成型体中のSi、P、Al、Me(但し、Meは、アルミノフォスフェート骨格中のAlの一部に置換しうるヘテロ原子を表す)のモル比が下記式を満足する、上記[1]または[2]に記載の移動床吸着用多孔質成型体。
1.02≦(Si+P)/(Al+Me)≦1.4
[4]少なくともアルミノフォスフェート類及びバインダー前駆体を含む反応混合物から得られ、前記バインダー前駆体が下記式(I)の化合物を含むことを特徴とする上記[1]~[3]のいずれかに記載の移動床吸着用多孔質成型体。
(【0011】以降は省略されています)
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