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公開番号2025011833
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023114182
出願日2023-07-12
発明の名称フィルタ付きタンク
出願人リンナイ株式会社
代理人弁理士法人青莪
主分類B01D 35/027 20060101AFI20250117BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】液体を収納するタンク本体1と、タンク本体1の上面部に設けられた筒状の注入口2に挿入される、上端に注入用開口部3aを有する有底筒状のフィルタ3とを備えるフィルタ付きタンクにおいて、フィルタ3内の液面レベルの上昇によりタンク本体1内における空気と液体との置換の円滑性が損なわれることを防止できるようにする。
【解決手段】注入口2の上端の注入口フランジ部21の内周に、フィルタ3の上端のフィルタフランジ部31の下に隣接するフィルタ上部32が径方向の隙間CL1を存して挿通される。フィルタフランジ部31の下面と注入口フランジ部21の上面との一方に他方に向けて突出する突起34を複数設ける。フィルタフランジ部31と注入口フランジ部21との間に突起34以外の部分で上下方向の隙間CL2が空き、タンク本体1の内部空間が上記径方向の隙間CL1と上記上下方向の隙間CL2とを介して大気開放される。
【選択図】図2

特許請求の範囲【請求項1】
液体を収納するタンク本体と、タンク本体の上面部に設けられた筒状の注入口に挿入される、上端に注入用開口部を有する有底筒状のフィルタとを備えるフィルタ付きタンクにおいて、
注入口の上端部に注入口フランジ部が設けられると共に、フィルタの上端部に注入口フランジ部の上方に対向するフィルタフランジ部が設けられ、注入口フランジ部の内周に、フィルタフランジ部の下に隣接するフィルタ上部が径方向の隙間を存して挿通され、フィルタフランジ部の下面と注入口フランジ部の上面との一方に他方に向けて突出する突起が周方向の間隔を存して複数設けられ、フィルタフランジ部が突起を介して注入口フランジ部に着座した状態で、フィルタフランジ部と注入口フランジ部との間に突起以外の部分で上下方向の隙間が空き、タンク本体の内部空間が前記径方向の隙間と前記上下方向の隙間とを介して大気開放されることを特徴とするフィルタ付きタンク。
続きを表示(約 140 文字)【請求項2】
前記注入口フランジ部の上面に、前記フィルタフランジ部に対向する部分に位置させて、環状の突条が立設され、フィルタフランジ部に、突条から径方向に離れた部分に位置させて、突条の上端よりも下方にのびる環状壁が設けられることを特徴とする請求項1記載のフィルタ付きタンク。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽洗浄装置等において洗剤等の液体を貯留するのに用いるフィルタ付きタンクであって、液体を収納するタンク本体と、タンク本体の上面部に設けられた筒状の注入口に挿入される、上端に注入用開口部を有する有底筒状のフィルタとを備えるものに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、この種のフィルタ付きタンクとして、特許文献1により、フィルタの構成要素であるフィルタフレームの上部に通気孔を形成し、タンク本体の内部空間が通気孔とフィルタ上端の注入用開口部とを介して大気開放されるようにしたものが知られている。このものでは、注入用開口部からフィルタ内に注入された液体がフィルタでろ過されてタンク本体内に注入される際に、タンク本体内の空気が通気孔と注入用開口部とを介してタンク外部に逃げて、タンク内における空気と液体との置換が行われる。
【0003】
然し、フィルタ内への液体の注入流量を多くすると、フィルタ内の液面レベルが上昇して、通気孔が液面下に沈んでしまうことがある。この場合には、タンク本体内の空気が外部に逃げ出せなくなって、タンク本体内における空気と液体との置換が円滑に行われなくなる。その結果、注入用開口部から液体が溢れやすくなったり、タンク本体内への液体の注入に時間がかかるといった不具合を生ずる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-40574号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、以上の点に鑑み、フィルタ内の液面レベルの上昇によりタンク本体内における空気と液体との置換の円滑性が損なわれることを防止できるようにしたフィルタ付きタンクを提供することをその課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、液体を収納するタンク本体と、タンク本体の上面部に設けられた筒状の注入口に挿入される、上端に注入用開口部を有する有底筒状のフィルタとを備えるフィルタ付きタンクにおいて、注入口の上端部に注入口フランジ部が設けられると共に、フィルタの上端部に注入口フランジ部の上方に対向するフィルタフランジ部が設けられ、注入口フランジ部の内周に、フィルタフランジ部の下に隣接するフィルタ上部が径方向の隙間を存して挿通され、フィルタフランジ部の下面と注入口フランジ部の上面との一方に他方に向けて突出する突起が周方向の間隔を存して複数設けられ、フィルタフランジ部が突起を介して注入口フランジ部に着座した状態で、フィルタフランジ部と注入口フランジ部との間に突起以外の部分で上下方向の隙間が空き、タンク本体の内部空間が前記径方向の隙間と前記上下方向の隙間とを介して大気開放されることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、フィルタ内の液面レベルがフィルタ上端に達したとしても、タンク本体内の空気は、注入口フランジ部の内周のフィルタ上部との間の径方向の隙間と注入口フランジ部とフィルタフランジ部との間の上下方向の隙間とを介してタンク外部に逃げる。従って、フィルタ内の液面レベルの上昇によりタンク本体内における空気と液体との置換の円滑性が損なわれることを防止でき、注入用開口部から液体を溢れさせることなくタンク本体内に液体を速やかに注入することができる。
【0008】
また、本発明においては、注入口フランジ部の上面に、フィルタフランジ部に対向する部分に位置させて、環状の突条が立設され、フィルタフランジ部に、突条から径方向に離れた部分に位置させて、突条の上端よりも下方にのびる環状壁が設けられることが望ましい。これによれば、注入口フランジ部の上面とフィルタフランジ部の下面との間の隙間が突条と環状壁との間で迷路状に屈曲し、タンク本体内への外部からの異物の侵入を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施形態のフィルタ付きタンクの一部を切除した斜視図。
図1のII-II線で切断した要部の切断側面図。
図2のIII-III線で切断した断面図。
実施形態のフィルタ付きタンクの要部の分解状態の斜視図。
実施形態のフィルタ付きタンクに設けられるフィルタの斜め下方から見た斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1に示す本発明の実施形態のフィルタ付きタンクAは、浴槽洗浄装置において液体たる洗剤を貯留するために用いられるものである。図2も参照して、このフィルタ付きタンクAは、洗剤を収納するタンク本体1と、タンク本体1の上面部に設けられた筒状の注入口2に挿入される、上端に注入用開口部3aを有する有底筒状のフィルタ3とを備えている。図4、図5も参照して、フィルタ3は、網で構成されるフィルタ本体3bと、フィルタ本体3bを支えるフィルタフレーム3cとで構成されている。
(【0011】以降は省略されています)

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