TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025020494
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-13
出願番号2023123940
出願日2023-07-31
発明の名称除湿ユニット
出願人パナソニックIPマネジメント株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B01D 53/26 20060101AFI20250205BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】液体吸湿材を循環させて水分の吸着と脱着を繰り返して除湿する際に、省エネルギーで除湿できる除湿ユニットを提供する。
【解決手段】除湿ユニット1は、空気中の水分をイオン性の物質を有する液体吸湿材25に吸着させる吸着部2と液体吸湿材25に吸着した水分を脱着させる脱着部4を備える。脱着部4は、陽極12と陰極13の間に並列配置された濃縮流路15と脱水流路16を有する。脱水流路16は、陰イオン交換膜6と陽イオン交換膜7の間に挟持された流路を有し、流通する液体吸湿材25から陽イオン交換膜7又は陰イオン交換膜6を介してイオン性の物質を除去して外部に排水する。濃縮流路15は、陰イオン交換膜6を介して脱水流路16と接する第1濃縮流路15aと、陽イオン交換膜7を介して脱水流路16と接する第2濃縮流路15bを有し、流通する液体吸湿材25に脱水流路16から除去されるイオン性の物質を回収して吸着部2に送出する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
空気中の水分を、イオン性の物質を有する液体吸湿材に吸着させる吸着部と、
前記液体吸湿材に吸着した水分を、前記液体吸湿材から脱着させる脱着部と、
前記吸着部と前記脱着部との間を、流通管を介して前記液体吸湿材を循環させるポンプと、
を備え、
前記脱着部は、一対の陽極と陰極との間に並列配置された濃縮流路及び脱水流路を有し、
前記濃縮流路と前記脱水流路とは、陽イオン交換膜または陰イオン交換膜によって互いに仕切られており、
前記脱水流路は、前記陽極側に位置する前記陰イオン交換膜と前記陰極側に位置する前記陽イオン交換膜との間に挟持された流路を有して構成されており、内部を流通する前記液体吸湿材から前記陽イオン交換膜または前記陰イオン交換膜を介して前記イオン性の物質を除去して外部に排水し、
前記濃縮流路は、前記陽極を流路内に備え、前記陰イオン交換膜を介して前記脱水流路と接する第1濃縮流路と、前記陰極を流路内に備え、前記陽イオン交換膜を介して前記脱水流路と接する第2濃縮流路とを有して構成されており、内部を流通する前記液体吸湿材に前記脱水流路から除去される前記イオン性の物質を回収して前記吸着部に送出する、
除湿ユニット。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記濃縮流路は、前記第1濃縮流路と前記第2濃縮流路との間に並列配置され、前記陽極側に位置する前記陽イオン交換膜と前記陰極側に位置する前記陰イオン交換膜との間に挟持された第3濃縮流路をさらに有して構成されており、内部を流通する前記液体吸湿材に前記脱水流路から除去される前記イオン性の物質を回収して前記吸着部に送出する、
請求項1に記載の除湿ユニット。
【請求項3】
前記濃縮流路の流路断面積は、前記脱水流路の流路断面積よりも大きい、
請求項1または2に記載の除湿ユニット。
【請求項4】
前記吸着部を流通する前記液体吸湿材は、前記液体吸湿材に接する透湿膜を介して空気から水分を吸着する、
請求項1または2に記載の除湿ユニット。
【請求項5】
前記吸着部へ流入する空気の湿度を計測する湿度計側部と、
前記脱水流路へ導入する前記液体吸湿材の流量を制御する水流量弁と、
前記水流量弁を制御する制御部と、
をさらに備え、
前記制御部は、前記湿度計側部によって計測した湿度に基づいて前記水流量弁の開度を調整する、
請求項1または2に記載の除湿ユニット。
【請求項6】
前記吸着部から送出される前記液体吸湿材のイオン濃度を計測するイオン濃度計側部と、
前記脱水流路へ導入する前記液体吸湿材の流量を制御する水流量弁と、
前記水流量弁を制御する制御部と、
をさらに備え、
前記制御部は、前記イオン濃度計側部によって計測したイオン濃度に基づいて前記水流量弁の開度を調整する、
請求項1または2に記載の除湿ユニット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、空気中の水分を除去する除湿ユニットに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来の除湿ユニットとして、空気中の水分を液体吸湿材に吸着させ、再生部で再生する除湿ユニットが知られている(例えば、特許文献1参照)。従来の除湿ユニットでは、水分を吸着した液体吸湿材を加圧して、逆浸透膜を用いて水分を分離し、再生されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-30014号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の除湿ユニットでは、液体吸湿材の再生のために加圧し、逆浸透膜を通すことによって液体吸湿材中に含まれる吸湿材成分と水分の分離を実施するが、浸透圧に逆らって水分子を移動させるために、例えば0.5MPaを超えるような高い圧力での加圧が必要であり、大型の加圧ポンプを動作させる必要がある。このため、除湿ユニットの除湿サイクルを回そうとすると、大きな電力が必要である。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、液体吸湿材を循環させて水分の吸着と脱着を繰り返して除湿する際に、液体吸湿材成分であるイオン成分を電気的に移動させることで加圧を不要とし、より省エネルギーで除湿できる除湿ユニットを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る除湿ユニットは、空気中の水分を、イオン性の物質を有する液体吸湿材に吸着させる吸着部と、液体吸湿材に吸着した水分を、液体吸湿材から脱着させる脱着部と、吸着部と脱着部との間を、流通管を介して液体吸湿材を循環させるポンプと、を備える。脱着部は、一対の陽極と陰極との間に並列配置された濃縮流路及び脱水流路を有し、濃縮流路と脱水流路とは、陽イオン交換膜または陰イオン交換膜によって互いに仕切られている。脱水流路は、陽極側に位置する陰イオン交換膜と陰極側に位置する陽イオン交換膜との間に挟持された流路を有して構成されており、内部を流通する液体吸湿材から陽イオン交換膜または陰イオン交換膜を介してイオン性の物質を除去して外部に排水する。濃縮流路は、陽極を流路内に備え、陰イオン交換膜を介して脱水流路と接する第1濃縮流路と、陰極を流路内に備え、陽イオン交換膜を介して脱水流路と接する第2濃縮流路とを有して構成されており、内部を流通する液体吸湿材に脱水流路から除去されるイオン性の物質を回収して吸着部に送出する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、液体吸湿材を循環させて水分の吸着と脱着を繰り返して除湿する際に、液体吸湿材成分であるイオン成分を電気的に移動させることで加圧を不要とし、より少ない電力で除湿ユニットを動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本発明の実施の形態1に係る除湿ユニットの構成を示す概略図である。
図2は、図1の吸着部の構成を示す概略図である。
図3は、吸着部の変形例の構成を示す概略図である。
図4は、図1の脱着部の構成を示す概略図である。
図5は、変形例1に係る除湿ユニットの構成を示す概略図である。
図6は、変形例2に係る除湿ユニットの構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に係る除湿ユニットは、空気中の水分を、イオン性の物質を有する液体吸湿材に吸着させる吸着部と、液体吸湿材に吸着した水分を、液体吸湿材から脱着させる脱着部と、吸着部と脱着部との間を、流通管を介して液体吸湿材を循環させるポンプと、を備える。脱着部は、一対の陽極と陰極との間に並列配置された濃縮流路及び脱水流路を有し、濃縮流路と脱水流路とは、陽イオン交換膜または陰イオン交換膜によって互いに仕切られている。脱水流路は、陽極側に位置する陰イオン交換膜と陰極側に位置する陽イオン交換膜との間に挟持された流路を有して構成されており、内部を流通する液体吸湿材から陽イオン交換膜または陰イオン交換膜を介してイオン性の物質を除去して外部に排水する。濃縮流路は、陽極を流路内に備え、陰イオン交換膜を介して脱水流路と接する第1濃縮流路と、陰極を流路内に備え、陽イオン交換膜を介して脱水流路と接する第2濃縮流路とを有して構成されており、内部を流通する液体吸湿材に脱水流路から除去されるイオン性の物質を回収して吸着部に送出する。
【0010】
こうした構成によれば、吸着部に除湿したい高湿の空気を通風させることで、空気から液体吸湿材に空気中の水分を吸着させることができ、脱着部にて一対の陽極と陰極に電圧を印加することで、電気的に脱着部に流入した液体吸湿材から水分を取り除くことができるため、少ない電力で余剰な水分を除去することができる。つまり、液体吸湿材を循環させて水分の吸着と脱着を繰り返して除湿する際に、液体吸湿材成分であるイオン成分を電気的に移動させることで加圧を不要とし、より省エネルギーで除湿できる除湿ユニットを得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

個人
液体酸素溶解装置
14日前
東レ株式会社
気体分離膜モジュール
21日前
東レ株式会社
スパイラル分離膜エレメント
今日
東レ株式会社
複合半透膜およびその製造方法
7日前
株式会社フクハラ
圧縮空気圧回路構造
20日前
株式会社エフテック
二重構造ゲルろ過フィルター
今日
三菱重工業株式会社
脱硝装置
7日前
株式会社ナノバブル研究所
微細気泡発生板
27日前
株式会社アイシン
気液分離器
6日前
みづほ工業株式会社
撹拌装置、及び撹拌方法
24日前
旭化成株式会社
多孔性中空糸膜
27日前
株式会社ナノバブル研究所
微細気泡発生装置
今日
大成技研株式会社
フィルター装置
21日前
株式会社笹山工業所
管理システム及び管理方法
9日前
リンナイ株式会社
フィルタ付きタンク
20日前
株式会社西部技研
ガス濃縮装置
27日前
リンナイ株式会社
フィルタ付きタンク
20日前
ミツエム株式会社
攪拌装置
7日前
セイコーエプソン株式会社
気体分離装置
今日
セイコーエプソン株式会社
気体分離装置
今日
セイコーエプソン株式会社
流体デバイス
27日前
株式会社日立産機システム
安全キャビネット
7日前
株式会社日立産機システム
安全キャビネット
7日前
メタウォーター株式会社
ガス処理システム
今日
CKD株式会社
ガス製造装置、及びガス製造方法
6日前
株式会社日立産機システム
安全キャビネット
6日前
株式会社AZUMA
湿式空気清浄機
27日前
株式会社アーステクニカ
流動層装置
27日前
オリオン機械株式会社
圧縮空気除湿装置及びその制御方法
8日前
株式会社ROKI
生成装置及び生成方法
20日前
株式会社IHI
炭素剥離システム
21日前
CKD株式会社
ガス製造システム、及びガス製造装置
6日前
株式会社ROKI
生成装置及び生成方法
20日前
三菱重工業株式会社
集塵システム及び集塵方法
21日前
南京大学
逆水性ガスシフト反応触媒の調製方法およびその用途
今日
やまこ産業株式会社
ペレット製造装置及びペレットの製造方法
7日前
続きを見る