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公開番号2024145607
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023058041
出願日2023-03-31
発明の名称外装フィンの設計方法
出願人戸田建設株式会社
代理人弁理士法人東京アルパ特許事務所
主分類F21S 11/00 20060101AFI20241004BHJP(照明)
要約【課題】複雑な採光装置を用いることなく、窓から採光できる自然光を利用し、かつ、屋内活動に支障が生じるのを防ぐ。
【解決手段】概略設計工程S12において、部分面部に含まれる谷縁部を通る概略曲面を設計する。詳細設計工程S15において、それぞれの部分面部について、複数の部分反射側面を設計する。概略設計工程S12は、概略候補決定工程と、概略候補評価工程と、概略決定工程とを有する。詳細設計工程S15は、詳細候補決定工程と、詳細候補評価工程と、詳細決定工程とを有する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
外装フィンを設計する設計方法において、
前記外装フィンは、
太陽光が当たる側面を有する建物に設置され、
前記側面に設けられた窓の横に隣接して前記側面に設けられた柱の外側に配置され、前記柱に沿って延び、
前記外装フィンは、
前記柱に近い根元側に位置し、前記柱が延びる方向に対して略平行な略直線状の縁部と、
前記柱から離れた先端側に位置し、前記柱が延びる方向に対して略平行な略直線状の縁部と、
前記根元側の縁部と前記先端側の縁部との間を接続し、前記柱から離れる方向に面した反射面部と
を有し、
前記反射面部は、
前記根元側の縁部と前記先端側の縁部との間に位置し、前記根元側の縁部と前記先端側の縁部とを結ぶ平面よりも前記柱に近い側に位置し、前記柱が延びる方向に対して略平行な略直線状の少なくとも一つの縁部と、
互いに隣接した二つの前記縁部の間を接続する複数の部分面部と
を有し、
それぞれの前記部分面部は、
前記部分面部が接続する二つの前記縁部を結ぶ平面よりも前記柱に近い側に位置し、前記柱が延びる方向に対して略平行な略直線状の少なくとも三つの谷縁部と、
互いに隣接した二つの前記谷縁部の間に位置し、二つの前記谷縁部を結ぶ平面よりも外側に位置し、前記柱が延びる方向に対して略平行な略直線状の複数の山縁部と、
前記山縁部と、前記山縁部に対して前記根元側に隣接した前記谷縁部との間を接続する略平面状であり、太陽光を反射して前記窓を介して前記建物のなかに入射させる複数の部分反射側面と
を有し、
複数の前記部分反射側面は、互いに向きが異なり、
前記設計方法は、
それぞれの前記部分面部について、前記部分面部に含まれる前記谷縁部を通る概略曲面を設計する概略設計工程と、
それぞれの前記部分面部について、複数の前記部分反射側面を設計する詳細設計工程と
を備え、
前記概略設計工程は、
前記概略曲面の複数の候補を決定する概略候補決定工程と、
前記概略候補決定工程で決定した前記概略曲面の候補それぞれについて、前記概略曲面に仮想的に反射し前記窓を介して前記建物のなかに入射する太陽光をシミュレートすることにより、前記候補の評価値を算出する概略候補評価工程と、
前記概略候補評価工程で算出した評価値に基づいて、前記概略候補決定工程で決定した複数の候補のなかから、前記概略曲面を決定する概略決定工程と
を有し、
前記詳細設計工程は、
前記部分反射側面の複数の候補を決定する詳細候補決定工程と、
前記詳細候補決定工程で決定した前記部分反射側面の候補それぞれについて、前記部分反射側面に反射し前記窓を介して前記建物のなかに入射する太陽光をシミュレートすることにより、前記候補の評価値を算出する詳細候補評価工程と、
前記詳細候補評価工程で算出した評価値に基づいて、前記詳細候補決定工程で決定した複数の候補のなかから、前記部分反射側面を決定する詳細決定工程と
を有する、
設計方法。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記概略候補評価工程は、
前記窓の内側に設けられた床を、前記建物の前記側面に対して略垂直な細長い複数の部分に分割する床分割工程と、
前記床分割工程で分割した部分それぞれについて、前記窓を介して前記建物のなかに直接入射して前記部分に照射される太陽光、及び、前記概略曲面の候補に反射したのち前記窓を介して前記建物のなかに入射して前記部分に照射される太陽光の総量を算出する概略照射量算出工程と、
前記概略照射量算出工程で算出した総量に基づいて、前記評価値を算出する概略評価値算出工程と
を有し、
前記評価値は、複数の前記部分に照射される太陽光の総量が均等であるほど高くなる、
請求項1の設計方法。
【請求項3】
前記概略照射量算出工程において、太陽が冬至の15時における位置にあると仮定して、前記太陽光の総量を算出する、
請求項2の設計方法。
【請求項4】
前記詳細候補評価工程は、
前記窓を、前記柱が延びる方向に対して略平行な細長い複数の部分に分割する窓分割工程と、
前記窓分割工程で分割した部分それぞれについて、前記部分反射側面に反射したのち前記部分に照射される太陽光の総量を算出する詳細照射量算出工程と、
前記詳細照射量算出工程で算出した総量に基づいて、前記評価値を算出する詳細評価値算出工程と
を有し、
前記評価値は、複数の前記部分に照射される太陽光の総量が均等であるほど高くなる、
請求項1の設計方法。
【請求項5】
前記詳細照射量算出工程において、太陽がある方向を複数仮定し、それぞれの方向について、前記太陽光の総量を算出する、
請求項4の設計方法。
【請求項6】
前記概略候補決定工程は、
中間の前記縁部それぞれについて、前記縁部の位置の複数の候補を決定する位置候補決定工程と、
前記部分面部それぞれについて、前記部分面部が接続する二つの前記縁部を結ぶ平面と、前記概略曲面との間の距離の最大値の複数の候補を決定する奥行候補決定工程と、
前記位置候補決定工程で決定した位置の候補と、前記奥行候補決定工程で決定した最大値とに基づいて、前記概略曲面の形状の複数の候補を決定する概略形状候補決定工程と
を有する、
請求項1乃至5いずれかの設計方法。
【請求項7】
前記詳細候補決定工程は、
前記部分面部それぞれについて、隣接する二つの前記谷縁部の間の間隔の候補を決定する間隔候補決定工程と、
前記部分反射側面それぞれについて、前記部分反射側面の向きの複数の候補を決定する向き候補決定工程と、
前記間隔候補決定工程で決定した間隔の候補と、前記向き候補決定工程で決定した向きの候補とに基づいて、前記部分面部の形状の複数の候補を決定する詳細形状候補決定工程と
を有する、
請求項1乃至5いずれかの設計方法。
【請求項8】
前記外装フィンは、前記柱が延びる方向に対して垂直な平面で切った断面形状が略一定である、
請求項1乃至5いずれかの設計方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、建物の外壁に取り付ける外装フィンに関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
省エネルギーのため、自然光を室内に取り込む採光装置が多数提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-067526号公報
特開2015-088342号公報
特開2014-110108号公報
特開2014-207119号公報
特開2012-230841号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
窓から自然光を採光できる場合、上述したような複雑な採光装置を設ける必要はない。しかし、柱などによって自然光が遮られる部分がある場合、自然光が当たる部分と当たらない部分との間に照度差が生じ、屋内活動に支障が生じる場合がある。
この発明は、例えばこのような課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
設計方法は、外装フィンを設計する設計方法である。
前記外装フィンは、太陽光が当たる側面を有する建物に設置され、前記側面に設けられた窓の横に隣接して前記側面に設けられた柱の外側に配置され、前記柱に沿って延びている。
前記外装フィンは、前記柱に近い根元側に位置し、前記柱が延びる方向に対して略平行な略直線状の縁部と、前記柱から離れた先端側に位置し、前記柱が延びる方向に対して略平行な略直線状の縁部と、前記根元側の縁部と前記先端側の縁部との間を接続し、前記柱から離れる方向に面した反射面部とを有する。
前記反射面部は、前記根元側の縁部と前記先端側の縁部との間に位置し、前記根元側の縁部と前記先端側の縁部とを結ぶ平面よりも前記柱に近い側に位置し、前記柱が延びる方向に対して略平行な略直線状の少なくとも一つの縁部と、互いに隣接した二つの前記縁部の間を接続する複数の部分面部とを有する。
それぞれの前記部分面部は、前記部分面部が接続する二つの前記縁部を結ぶ平面よりも前記柱に近い側に位置し、前記柱が延びる方向に対して略平行な略直線状の少なくとも三つの谷縁部と、互いに隣接した二つの前記谷縁部の間に位置し、二つの前記谷縁部を結ぶ平面よりも外側に位置し、前記柱が延びる方向に対して略平行な略直線状の複数の山縁部と、前記山縁部と、前記山縁部に対して前記根元側に隣接した前記谷縁部との間を接続する略平面状であり、太陽光を反射して前記窓を介して前記建物のなかに入射させる複数の部分反射側面とを有する。
複数の前記部分反射側面は、互いに向きが異なる。
前記設計方法は、それぞれの前記部分面部について、前記部分面部に含まれる前記谷縁部を通る概略曲面を設計する概略設計工程と、それぞれの前記部分面部について、複数の前記部分反射側面を設計する詳細設計工程とを有する。
前記概略設計工程は、前記概略曲面の複数の候補を決定する概略候補決定工程と、前記概略候補決定工程で決定した前記概略曲面の候補それぞれについて、前記概略曲面に仮想的に反射し前記窓を介して前記建物のなかに入射する太陽光をシミュレートすることにより、前記候補の評価値を算出する概略候補評価工程と、前記概略候補評価工程で算出した評価値に基づいて、前記概略候補決定工程で決定した複数の候補のなかから、前記概略曲面を決定する概略決定工程とを有する。
前記詳細設計工程は、前記部分反射側面の複数の候補を決定する詳細候補決定工程と、前記詳細候補決定工程で決定した前記部分反射側面の候補それぞれについて、前記部分反射側面に反射し前記窓を介して前記建物のなかに入射する太陽光をシミュレートすることにより、前記候補の評価値を算出する詳細候補評価工程と、前記詳細候補評価工程で算出した評価値に基づいて、前記詳細候補決定工程で決定した複数の候補のなかから、前記部分反射側面を決定する詳細決定工程とを有する。
【発明の効果】
【0006】
この設計方法によれば、複雑な採光装置を用いることなく、窓から採光できる自然光を利用し、かつ、屋内活動に支障が生じるのを防ぐことができる外装フィンを容易に設計できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
外装フィンの一例を示す斜視図。
外装フィンの一例を示す平面図。
部分面部の一例を示す平面図。
部分面部の一例を示す平面図。
部分面部の一例を示す平面図。
外装フィン設計処理の一例を示すフロー図。
概略設計工程の一例を示すフロー図。
概略候補決定工程の一例を示すフロー図。
縁部の位置の候補の例を示す平面図。
奥行の一例を示す平面図。
概略曲線の候補の例を示す平面図。
概略候補評価工程の一例を示すフロー図。
床部分の例を示す平面図。
シミュレーションの一例を示す平面図。
詳細設計工程の一例を示すフロー図。
詳細候補決定工程の一例を示すフロー図。
距離の候補の例を示す平面図。
向きの候補の例を示す平面図。
詳細候補評価工程の一例を示すフロー図。
窓部分の例を示す正面図。
シミュレーションの一例を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1及び2を参照して、外装フィン10について説明する。
外装フィン10は、例えば、建物80の側面81に設置される。側面81には、例えば、複数の柱82や、柱82の横に隣接した窓83が設けられている。側面81には、太陽光が当たり、窓83を介して、建物80のなかに入射する。外装フィン10は、柱82の外側に配置され、太陽光を反射する。外装フィン10に反射した太陽光の一部は窓83を介して、建物80のなかに入射する。これにより、柱82の陰になる部分にも、太陽光が到達する。
【0009】
外装フィン10は、例えば、柱82が延びる方向に沿って延びる長尺形状であり、長手方向(すなわち、柱82が延びる方向)に対して垂直な平面で切った断面形状がほぼ一定である。
外装フィン10は、例えば、左右対称な山型形状であり、反射面部12と、縁部13及び14とを有する。
縁部13及び14は、例えば、長手方向に対して平行な直線状である。縁部13は、柱82に近い根元側に位置している。縁部14は、柱82から遠い先端側に位置している。
反射面部12は、縁部13と縁部14との間を接続し、柱82から離れる方向に面している。
【0010】
反射面部12は、縁部21及び22と、部分面部23~25とを有する。
縁部21及び22は、例えば、長手方向に対して平行な直線状である。縁部21及び22は、縁部13と縁部14との間の中間に位置している。縁部21及び22は、縁部13と縁部14とを結ぶ平面72よりも柱82に近い側に位置している。
部分面部23は、縁部13と、縁部13に隣接した縁部21との間を接続している。
部分面部24は、縁部21と、縁部21に隣接した縁部22との間を接続している。
部分面部25は、縁部22と、縁部22に隣接した縁部14との間を接続している。
(【0011】以降は省略されています)

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