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公開番号2025124343
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-26
出願番号2024020330
出願日2024-02-14
発明の名称モルタルの除去方法
出願人戸田建設株式会社
代理人弁理士法人光陽国際特許事務所,弁理士法人東名国際特許事務所
主分類E04G 23/02 20060101AFI20250819BHJP(建築物)
要約【課題】タイルを損傷させることなく、当該タイルに付着したモルタルを簡便に除去することが可能なモルタルの除去方法を提供する。
【解決手段】タイルに付着したモルタルに水を含浸させる水含浸工程S02と、水を含浸させたモルタルを冷却して、モルタルに含浸させた前記水を凍結させる水凍結工程S03と、水を凍結させたモルタルを水の融点以上まで昇温して、モルタル内で凍結した水を融解させる水融解工程S04と、を含む。
【選択図】図3


特許請求の範囲【請求項1】
タイルに付着したモルタルを当該タイルから除去するモルタルの除去方法であって、
前記タイルに付着した前記モルタルに水を含浸させる水含浸工程と、
前記水を含浸させた前記モルタルを冷却して、前記モルタルに含浸させた前記水を凍結させる水凍結工程と、
前記水を凍結させた前記モルタルを前記水の融点以上まで昇温して、前記モルタル内で凍結した前記水を融解させる水融解工程と、を含む、モルタルの除去方法。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記水含浸工程の前に、前記タイルに付着した前記モルタルを乾燥する乾燥工程を更に含む、請求項1に記載のモルタルの除去方法。
【請求項3】
前記水凍結工程及び前記水融解工程を1セットとして2回以上繰り返す、請求項1又は2に記載のモルタルの除去方法。
【請求項4】
前記タイルの吸水率が、前記モルタルの吸水率よりも低い、請求項1又は2に記載のモルタルの除去方法。
【請求項5】
前記タイルが磁器製である、請求項1又は2に記載のモルタルの除去方法。
【請求項6】
前記水が、食塩水又は溶質として糖類を含む水溶液を含む、請求項1又は2に記載のモルタルの除去方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、タイルに付着したモルタルの除去方法に関する。更に詳しくは、タイルに付着したモルタルを当該タイルから簡便に除去することが可能なモルタルの除去方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、建築物の外壁、内壁及び床などの仕上げ材としてタイルが用いられている。例えば、仕上げ材としてのタイルは、例えば、建築物のコンクリート躯体に接着材としての張り付けモルタルを塗布し、塗布した張り付けモルタルを介して張り付けられている。タイルの種類には様々なものがあるが、例えば、磁器製、せっ器製、半磁器製、陶磁器製などの焼成品が広く知られている。
【0003】
ところで、建築物の老朽化や建替えなどの種々の事情により、建築物を解体することがある。一方で、タイルは耐久性が高く、建築物が解体される時点でも、仕上げ材としての耐久限界(寿命ともいう)に達していないタイルも多く存在する。しかしながら、建築物を解体した廃材に含まれるタイルは再利用されず、そのまま廃棄されることが多かった。また、建築物の解体以外にも、建築物の躯体と張り付けモルタルとの間に剥離(以下、浮きともいう)が生じた場合などに、張り付けモルタルの浮きを補修するためにタイルを張り替えることもある。このようなタイルの張り替えにおいても、撤去されたタイルが大量に廃棄されることがある。
【0004】
上述したようにタイルの再利用が進まずそのまま廃棄されることが多い理由として、タイルに付着したモルタルの除去が容易でないことが挙げられる。例えば、タイルの裏面に付着した張り付けモルタルを、研磨工具を用いて切削して除去することは可能であるが、膨大な時間や手間が掛かり、大量のタイルを再利用する方法として適していない。また、建築物の外壁などにタイルを縦横に配置する際などには、目地材としてモルタルが使用されることもあり、タイルを再利用するためには、このような目地モルタルの除去も必要となる。更に、研磨工具を用いてタイルに付着したモルタルを除去する方法においては、研磨時にタイルの裏足などを破損させてしまうと再利用が困難となるため、作業者の熟練度や技量も要求される。このようなことから、タイルのような付着建材に付着した張り付けモルタルを除去するための技術として、付着建材を酸溶液に浸漬して、付着建材に付着した張り付けモルタルを溶解させるセメント硬化体除去方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許6047677号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載された技術は、モルタルの酸に対する耐性が低いことを利用したものであるが、酸の種類や濃度によっては、モルタルを溶解させるための酸溶液が劇薬に該当することがあり、薬品管理などの点で簡便な方法とは言い難いという問題があった。また、酸の種類や濃度によっては酸によって腐食が起こるため、使用する用具類の材質などが限定されるという問題もあった。更に、タイルの表面に釉薬が施されている場合に、酸によって釉薬が変色することがあるという問題もあった。
【0007】
近年、資源保護の観点から、建築物の解体や補修などで発生したタイルの再利用が強く望まれている。例えば、タイルの原料である粘土の枯渇が懸念されるようになっており、タイルの再利用の需要は今後益々高まると予想される。また、タイルの文化的価値に対する社会的認識の高まりにより、文化的価値の保全のためタイルの再利用が求められることもある。このため、タイルを損傷させることなく、当該タイルに付着した張り付けモルタルを簡便に除去することが可能な方法の開発が要望されている。また、建築物の解体や補修などで発生するタイルの再利用だけでなく、建築物から仕上げ材としてのタイルの一部が剥落した場合などに、そのタイルを再利用して建築物を補修することは、上述した資源保護や文化的価値の保全に資するものとなる。
【0008】
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものである。本発明は、タイルを損傷させることなく、当該タイルに付着したモルタルを簡便に除去することが可能なモルタルの除去方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、以下に示すモルタルの除去方法が提供される。
【0010】
[1] タイルに付着したモルタルを当該タイルから除去するモルタルの除去方法であって、
前記タイルに付着した前記モルタルに水を含浸させる水含浸工程と、
前記水を含浸させた前記モルタルを冷却して、前記モルタルに含浸させた前記水を凍結させる水凍結工程と、
前記水を凍結させた前記モルタルを前記水の融点以上まで昇温して、前記モルタル内で凍結した前記水を融解させる水融解工程と、を含む、モルタルの除去方法。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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