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公開番号2024144954
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023057148
出願日2023-03-31
発明の名称樹脂成形品の製造方法
出願人トヨタ紡織株式会社
代理人個人,個人
主分類B29C 45/00 20060101AFI20241004BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】繊維端材の廃棄量の低減と樹脂成形品の成形性の向上との両立を図ることができる樹脂成形品の製造方法を提供する。
【解決手段】樹脂成形品の製造方法は、熱可塑性樹脂製のベース樹脂に、リサイクル材であり、溶融状態においてベース樹脂よりも流動性が高い熱可塑性樹脂製の繊維端材を混合して混合物とする混合工程と、混合物を加熱して溶融させる加熱工程と、溶融した混合物を成形型に注入することで樹脂成形品を成形する成形工程と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
熱可塑性樹脂製のベース樹脂に、リサイクル材であり、溶融状態において当該ベース樹脂よりも流動性が高い熱可塑性樹脂製の繊維端材を混合して混合物とする混合工程と、
前記混合物を加熱して溶融させる加熱工程と、
溶融した前記混合物を成形型に注入することで樹脂成形品を成形する成形工程と、
を備える、
樹脂成形品の製造方法。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
前記混合工程の前に、前記繊維端材を粉砕する粉砕工程を備え、
前記混合工程において、粉砕された状態の前記繊維端材と前記ベース樹脂とを混合する、
請求項1に記載の樹脂成形品の製造方法。
【請求項3】
前記繊維端材は、互いに異なる繊維径の繊維を含む、
請求項1または請求項2に記載の樹脂成形品の製造方法。
【請求項4】
前記繊維端材は、第1繊維と、前記第1繊維よりも繊維径の大きい第2繊維と、を含み、
前記第2繊維の目付量は、前記第1繊維の目付量よりも大きい、
請求項3に記載の樹脂成形品の製造方法。
【請求項5】
前記第1繊維、前記第2繊維、及び前記ベース樹脂が同種の熱可塑性樹脂であり、且つ当該熱可塑性樹脂の分子の重合度は、前記第1繊維、前記第2繊維、及び前記ベース樹脂の順で小さい、
請求項4に記載の樹脂成形品の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂成形品の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、自動車の空調装置に用いられるフィルタエレメントが開示されている。フィルタエレメントは、全体の輪郭が直方体形状をなした所謂パネル形である。また、フィルタエレメントは、エアに含まれる異物を濾過する濾過部を備える。
【0003】
濾過部を形成する濾材は、メルトブロー法によって製造された不織布である。この不織布を所定の長さ及び所定の幅に裁断した後に襞折りすることによって濾過部が形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-213242号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
こうしたフィルタエレメントの製造時においては、不織布を裁断した際に繊維端材が発生する。こうした繊維端材は、通常、再生利用が難しいために廃棄されるとともに焼却される。
【0006】
しかしながら、近年、二酸化炭素排出量の削減の観点から、こうした繊維端材の廃棄量を減らすことが求められている。
また、こうした課題は、フィルタエレメントの製造時に発生する繊維端材の再生利用に限らず、熱可塑性樹脂製の他の繊維製品の製造時に発生する繊維端材の再生利用においても同様にして生じる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための樹脂成形品の製造方法は、熱可塑性樹脂製のベース樹脂に、リサイクル材であり、溶融状態において当該ベース樹脂よりも流動性が高い熱可塑性樹脂製の繊維端材を混合して混合物とする混合工程と、前記混合物を加熱して溶融させる加熱工程と、溶融した前記混合物を成形型に注入することで樹脂成形品を成形する成形工程と、を備える。
【0008】
同方法によれば、ベース樹脂よりも高い流動性を有する繊維端材をベース樹脂に混合することで、溶融状態において混合物の流動性が高められる。これにより、樹脂成形品の成形性を向上させることができる。また、樹脂成形品の製造において繊維端材を用いることで、繊維端材の廃棄量を減らすことができる。したがって、繊維端材の廃棄量の低減と樹脂成形品の成形性の向上との両立を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、一実施形態に係る樹脂成形品の製造工程を順に示すフローチャートである。
図2は、同実施形態に係る濾過部及び繊維端材の分解斜視図である。
図3(a)は、同実施形態に係る第1繊維の断面図であり、図3(b)は、同実施形態に係る第2繊維の断面図である。
図4は、同実施形態に係る混合工程を示す断面図である。
図5は、同実施形態に係る射出装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図1~図5を参照して、樹脂成形品の製造方法の一実施形態について説明する。
樹脂成形品の製造方法は、新品の熱可塑性樹脂製のベース樹脂10及びリサイクル材であり、溶融状態においてベース樹脂10よりも流動性が高い熱可塑性樹脂製の繊維端材11を用いて樹脂成形品を製造する方法である。
(【0011】以降は省略されています)

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