TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024144136
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2024018786
出願日2024-02-09
発明の名称排水管、および、その排水管を用いた排水配管構造
出願人株式会社クボタケミックス
代理人安田岡本弁理士法人
主分類E03C 1/12 20060101AFI20241003BHJP(上水;下水)
要約【課題】最下階の排水の負圧が大きくなることを好適に抑制する。
【解決手段】排水配管構造は、建物の最下階に設けられ、最下階床スラブよりも下方に設けられる脚部継手150における曲げ部分Rよりも上流側に減速機構を備える。この減速機構は、排水集合管100の下部管120が備える突起部122により実現される。突起部122における内周面側から排水集合管100の軸芯側までの突出長さについて、少なくとも一部が一部以外よりも突出長さが短い切欠部122Bと、その切欠部122B以外の非切欠部122Aとを、突起部122が備える。非切欠部122Aにより排水の流速を低下させて管内の負圧が大きくなることを抑制するとともに、切欠部122Bにより空気の逃げ道を生成することにより排水が均一に管芯に集中してしまい空気の逃げ道がなくなり管内の負圧が大きくなることを抑制する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
建物の最下階に設けられる排水管であって、
前記排水管が排水集合管である場合には、前記排水集合管は、前記床スラブの上方に突出する上部管と、前記上部管の下方に接着された下部管とを含み、前記上部管は、上階から排水を流入させる上管を接続する上管接続部と、前記床スラブの上方において横枝管を接続する少なくとも1つの横枝管接続部とを含み、前記下部管は、内周面から突出して管内径を狭める突起部を含み、
前記排水管が前記排水集合管の前記下部管に接続される延長立管である場合には、前記延長立管は、内周面から突出して管内径を狭める突起部を含み、
前記突起部における前記内周面側から前記排水集合管または前記延長立管の軸芯側までの突出長さについて、少なくとも一部が前記一部以外よりも前記突出長さが短い切欠部を、前記突起部が備えることを特徴とする、排水管。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記切欠部を備えない場合の前記突起部は、前記内周面から環状に突出して管内径を略同心円状に狭める環状突起であって、
前記切欠部は、前記環状突起が部分的に切り欠かれた切欠部であることを特徴とする、請求項1に記載の排水管。
【請求項3】
前記切欠部を備えない場合の前記突起部の形状は、前記内周面から環状に突出して管内径を略同心円状に狭める環状であって、
前記切欠部を備えることにより、前記環状の形状を喪失したことを特徴とする、請求項1に記載の排水管。
【請求項4】
前記軸芯に垂直な投影面において、前記切欠部を備えない場合の前記突起部の投影面積に対する前記切欠部の投影面積の比率は、10%以上77%以下であることを特徴とする、請求項1に記載の排水管。
【請求項5】
前記環状突起が略同心円状に狭める前の管内径に対する前記切欠部における幅の比率は、35%以上68%以下であることを特徴とする、請求項2に記載の排水管。
【請求項6】
前記環状突起が略同心円状に狭めた管内径に対する前記切欠部における幅の比率は、50%以上96%以下であることを特徴とする、請求項2に記載の排水管。
【請求項7】
前記排水集合管の前記上部管は、前記上部管の内側に偏流板を備え、
前記軸芯に垂直な投影面において、前記切欠部の位置と前記偏流板の位置とは、一致する場合を含めて重なりを備えることを特徴とする、請求項1に記載の排水管。
【請求項8】
請求項1~請求項7のいずれかに記載の前記排水管を用いて、建物の最下階に設けられる排水配管構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数階の建物の最下階に設けられる排水管(この排水管は排水集合管であったりその排水集合管の下方において脚部継手との間に接続される延長立管であったりする)、および、それらの排水管を用いた排水配管構造に関する。特に、これらの最下階に設けられる排水管において流速が大き過ぎて管内の負圧が大きくなり過ぎることに起因して各階に設けられた排水トラップを引き込んでしまうという問題点を解決するために、これらの排水管に減速機構(たとえば縮径部を形成する環状の突起)を設けて流速を低下させる際において、排水が均一に管芯に集中してしまい空気の逃げ道がなくなり管内の負圧が大きくなることを抑制することのできる、排水管、および、その排水管を用いた排水配管構造に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
集合住宅やオフィスビルなどには、給水設備および排水設備が設けられる。このうちの排水設備は、建築物の各階層を上下に貫く立管(縦管等と同義)と、各階層内に設置される横枝管と、これらを接続する排水集合管(排水集合継手、集合継手等と同義)と、最下階の排水集合管と接続される脚部継手等とを備えた排水配管構造が代表的なものとして広く知られている。このような排水配管構造において、建築物が超高層物件である場合等において最下階のスラブ厚が厚いことがある。このように最下階のスラブ厚が厚い場合等においては、最下階の排水集合管と脚部継手との間を伸ばす必要がある。
【0003】
特開2020-197122号公報(特許文献1)は、最下階スラブに設けられる排水配管構造であって、コストの上昇を抑えつつ最下階スラブのスラブ厚に応じて配管の納まりを向上させるとともに、施工管理を容易にする排水配管構造を開示する。この特許文献1に開示された排水配管構造は、最下階スラブに設けられる排水配管構造であって、最下階スラブの上側に配置される横枝管と接続可能な枝管接続部と、当該枝管接続部よりも下側に形成された、下方に延びる円筒状の下側接続部と、を有する集合継手と、最下階スラブの下側に配置される横主管と接続される曲管状の脚部継手と、少なくとも一部が最下階スラブに埋設されるとともに、下端部が上記脚部継手と接続される、接続縦管と、最下階スラブに埋設されて、上記集合継手と上記接続縦管とを接続する接続継手と、を備え、上記接続縦管の外径は、上記集合継手の下側接続部の外径よりも小さく、上記集合継手と上記接続継手とは、最下階スラブに埋設される位置で接続され、上記接続継手には、熱膨張性シートが巻き付けられていることを特徴とする(請求項1)。
【0004】
この特許文献1に開示された排水配管構造においては、接続縦管(3)は、少なくとも一部が最下階スラブ(20)に埋設されることで、最下階スラブ(20)を挟んで集合継手(2)と脚部継手(5)とを接続する、集合継手(2)とは別体で且つ外形がストレート形状の樹脂管である。この接続縦管(3)は、その内径が下側接続部(9)の内径と略等しい一方、その外径が下側接続部(9)の外径よりも若干小さく形成され、接続縦管(3)の内径が下側接続部(9)の内径と略等しく、接続縦管(3)と集合継手(2)とを接続すると、接続縦管(3)の内周面と下側接続部(9)の内周面とが面一となるようになっている(第0025段落)。すなわち、集合継手(2)の下側接続部(9)の内径と同じ内径を備えた接続縦管(3)を用いて最下階の集合継手(2)と脚部継手(5)との間を伸ばしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-197122号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示された排水配管構造のように、集合継手(2)の下側接続部(9)の内径と同じ内径を備えた接続縦管(3)を用いて最下階の集合継手(2)と脚部継手(5)との間を伸ばしたのでは、集合継手(2)の下側接続部(9)の内径の
大きさを維持した状態で最下階の集合継手(2)と脚部継手(5)とが接続縦管(3)により延長されることになる。これでは、これらの内径が大き過ぎて排水量が多くなり過ぎて最下階の排水の負圧が大きくなるという問題点が発生して、各階に設けられた排水トラップを引き込んでしまうという問題点がある。
【0007】
このような最下階に設けられる排水管において流速が大き過ぎて管内の負圧が大きくなり過ぎることに起因して各階に設けられた排水トラップを引き込んでしまうという問題点を解決するために、これらの排水管に減速機構(たとえば縮径部を形成する環状の突起)を設けて流速を低下させることが実施されている。ところが、このような環状の突起により減速させる場合、(均一に縮径する環状の突起であるために)排水が均一に管芯に集中してしまい空気の逃げ道がなくなり管内の負圧が大きくなる。これでは、このような排水トラップを引き込んでしまうという問題点を十分に解決できない可能性がある。
【0008】
本発明は、上述の問題点に鑑みて開発されたものであり、その目的とするところは、複数階の建物の最下階に設けられる排水管(この排水管は排水集合管であったりその排水集合管の下方において脚部継手との間に接続される延長立管であったりする)、および、それらの排水管を用いた排水配管構造に関し、特に、これらの最下階に設けられる排水管において流速が大き過ぎて管内の負圧が大きくなり過ぎることに起因して各階に設けられた排水トラップを引き込んでしまうという問題点を解決するために、これらの排水管に減速機構(たとえば縮径部を形成する環状の突起)を設けて流速を低下させる際において、排水が均一に管芯に集中してしまい空気の逃げ道がなくなり管内の負圧が大きくなることを抑制することのできる排水管、および、それらの排水管を用いた排水配管構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明のある局面に係る排水管は以下の技術的手段を講じている。
【0010】
すなわち、本発明のある局面に係る排水管は、建物の最下階に設けられる排水管であって、(1)前記排水管が排水集合管である場合には、前記排水集合管は、前記床スラブの上方に突出する上部管と、前記上部管の下方に接着された下部管とを含み、前記上部管は、上階から排水を流入させる上管を接続する上管接続部と、前記床スラブの上方において横枝管を接続する少なくとも1つの横枝管接続部とを含み、前記下部管は、内周面から突出して管内径を狭める突起部を含み、(2)前記排水管が前記排水集合管の前記下部管に接続される延長立管である場合には、前記延長立管は、内周面から突出して管内径を狭める突起部を含み、(1)および(2)に共通して備える突起部において、前記突起部における前記内周面側から前記排水集合管または前記延長立管の軸芯側までの突出長さについて、少なくとも一部が前記一部以外よりも前記突出長さが短い切欠部を、前記突起部が備えることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
薬剤供給装置
1か月前
個人
薬剤供給装置
1か月前
個人
路上排水溝装置
1か月前
丸一株式会社
排水装置
8日前
個人
湧水取水装置及び方法
28日前
個人
排水口フィルター
2か月前
TOTO株式会社
トイレシステム
1か月前
TOTO株式会社
トイレシステム
1か月前
ホーコス株式会社
グリース阻集器
2か月前
TOTO株式会社
トイレ装置
7日前
丸一株式会社
排水装置
1か月前
株式会社 林物産発明研究所
貯水槽
1か月前
株式会社 林物産発明研究所
U字構
2か月前
株式会社日本アルファ
排水装置
9日前
丸一株式会社
排水装置及びその洗浄方法
1か月前
株式会社 林物産発明研究所
土木構造体
2か月前
株式会社 林物産発明研究所
土木構造体
2か月前
株式会社 林物産発明研究所
土木構造体
2か月前
株式会社 林物産発明研究所
土木構造体
2か月前
株式会社NRマネジメント
分離装置
1か月前
川崎ファクトリー株式会社
箱形給水車
7日前
北勢工業株式会社
グレーチング
1か月前
株式会社サンレック
閉塞具
14日前
株式会社タイコー
段差解消ライニング方法
8日前
株式会社オンダ製作所
雨水貯留装置及び浄水ユニット
1か月前
株式会社栗本鐵工所
自動排水装置
9日前
センクシア株式会社
雨水貯留部材、雨水貯留構造
1か月前
TOTO株式会社
小便器
3日前
積水化学工業株式会社
排水構造
1か月前
株式会社保全コーポレーション
樹脂製グレーチング
1か月前
TOTO株式会社
小便器
7日前
TOTO株式会社
小便器
3日前
積水化学工業株式会社
排水部材
1か月前
SANEI株式会社
水栓
7日前
戸田建設株式会社
雨水管
1か月前
アール・ビー・コントロールズ株式会社
センサ式水栓
1か月前
続きを見る