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公開番号2024142816
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023055156
出願日2023-03-30
発明の名称適応整相処理装置、適応整相処理方法および適応整相処理方法のプログラム
出願人沖電気工業株式会社
代理人弁理士法人きさ特許商標事務所
主分類G01S 7/526 20060101AFI20241003BHJP(測定;試験)
要約【課題】ABF処理における計算量を抑制し、より速い処理を行うことができる適応整相処理装置などを得る。
【解決手段】複数のセンサの受波によって得られる全センサ時間波形に基づいて、周波数分析して、全センサ周波数応答を計算するFFT処理部110と、設定された選択周波数情報に基づいて、全センサおよび選択周波数におけるセンサ周波数応答を抽出する周波数ビン選択処理部130と、センサ周波数応答に基づいて、全センサおよび選択周波数の適応重み周波数応答を計算する適応重み間引き計算部140と、全センサおよび選択周波数の適応重み周波数応答を補間処理し、全センサおよび全周波数の適応重み周波数応答を計算する適応重み補間処理部150と、全センサおよび全周波数の適応重み周波数応答に基づいて、全センサ周波数応答に対して整相処理を行う整相処理部160とを備えるものである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数のセンサの受波によって得られる全センサ時間波形に基づいて、前記全センサ時間波形を前記センサ毎に周波数分析して、全センサおよび全周波数における全センサ周波数応答を計算する周波数分析部と、
適応重み周波数応答を計算する選択周波数を設定し、設定した前記選択周波数情報に基づいて、前記全センサおよび前記選択周波数におけるセンサ周波数応答を、前記全センサ周波数応答から抽出する周波数選択部と、
前記選択周波数と、前記全センサおよび前記選択周波数における前記センサ周波数応答に基づいて、前記全センサおよび前記選択周波数の前記適応重み周波数応答を計算する適応重み間引き計算部と、
前記全センサおよび前記選択周波数の前記適応重み周波数応答を補間処理し、前記全センサおよび前記全周波数の前記適応重み周波数応答を計算する適応重み補間処理部と、
前記全センサおよび前記全周波数の前記適応重み周波数応答に基づいて、前記全センサ周波数応答に対して整相処理を行う整相処理部と
を備える適応整相処理装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記選択周波数情報は、周波数が等間隔に選択されるように設定され、
前記適応重み補間処理部は、計算した前記選択周波数に対する前記適応重み周波数応答から、適応重みのインパルス応答を計算し、前記インパルス応答にゼロを付加し、フーリエ変換による計算を行って、前記全センサおよび前記全周波数の前記適応重み周波数応答を計算する請求項1に記載の適応整相処理装置。
【請求項3】
前記選択周波数情報は、特定の妨害音が存在する周波数帯域における周波数の間隔が細かく間引かれ、前記妨害音が存在しない周波数帯域における周波数の間隔は粗く間引かれて選択されるように設定され、
前記適応重み補間処理部は、前記全センサおよび前記選択周波数の前記適応重み周波数応答から、前記選択周波数として選択されなかった周波数における適応重みを周波数領域で補間して、前記全センサおよび前記全周波数の前記適応重み周波数応答を計算する請求項1に記載の適応整相処理装置。
【請求項4】
複数のセンサの受波によって得られる全センサ時間波形に基づいて、前記全センサ時間波形を前記センサ毎に周波数分析して、全センサおよび全周波数における全センサ周波数応答を計算する周波数分析工程と、
適応重み周波数応答を計算する選択周波数を設定し、設定した前記選択周波数情報に基づいて、前記全センサおよび前記選択周波数におけるセンサ周波数応答を、前記全センサ周波数応答から抽出する周波数選択工程と、
前記選択周波数と、前記全センサおよび前記選択周波数における前記センサ周波数応答に基づいて、前記全センサおよび前記選択周波数の前記適応重み周波数応答を計算する適応重み間引き計算工程と、
前記全センサおよび前記選択周波数の前記適応重み周波数応答を補間処理し、前記全センサおよび前記全周波数の前記適応重み周波数応答を計算する適応重み補間処理工程と、
前記全センサおよび前記全周波数の前記適応重み周波数応答に基づいて、前記全センサ周波数応答に対して整相処理を行う整相処理工程と
を有する適応整相処理方法。
【請求項5】
複数のセンサの受波によって得られる全センサ時間波形に基づいて、前記全センサ時間波形を前記センサ毎に周波数分析して、全センサおよび全周波数における全センサ周波数応答を計算する周波数分析工程と、
適応重み周波数応答を計算する選択周波数を設定し、設定した前記選択周波数情報に基づいて、前記全センサおよび前記選択周波数におけるセンサ周波数応答を、前記全センサ周波数応答から抽出する周波数選択工程と、
前記選択周波数と、前記全センサおよび前記選択周波数における前記センサ周波数応答に基づいて、前記全センサおよび前記選択周波数の前記適応重み周波数応答を計算する適応重み間引き計算工程と、
前記全センサおよび前記選択周波数の前記適応重み周波数応答を補間処理し、前記全センサおよび前記全周波数の前記適応重み周波数応答を計算する適応重み補間処理工程と、
前記全センサおよび前記全周波数の前記適応重み周波数応答に基づいて、前記全センサ周波数応答に対して整相処理を行う整相処理工程と
をコンピュータに行わせる適応整相処理方法のプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この技術は、複数の受波器が受波した信号に基づいて整相処理を行う適応整相処理装置、適応整相処理方法およびこの方法をコンピュータに行わせるプログラムに関するものである。特に、適応整相処理を行う際の適応重みに係る計算に関するものである。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
音波などの振動波を信号として信号処理を行う際、信号を受けるセンサとなる複数の受波器が受けた信号の位相を整える整相を行って信号処理が行われる。整相処理において、近年、適応整相による処理が広く用いられている。ABF(Adaptive BeamForming:適応整相)処理は、受波器が受波した物理量に係る信号と妨害音とに関する情報により、適応的に整相処理を行う方法である。適応整相処理を行うことで、所望の方位から到来する信号の感度を保ったまま、所望の方位とは異なる方位から到来する妨害音を抑制することができる(たとえば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
Stephen M. Kogon, “Experimental results for passive sonar arrays with eigenvector-based adaptive beamformers”, Signal, Systems and Computers, 2002
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、非特許文献1で説明するような周波数領域で適応重みを計算する方式に基づいて行うABF処理では、全センサ周波数応答から周波数インデックス毎に共分散行列およびその逆行列を演算して、適応重み周波数応答を計算しなければならない。そして、周波数インデックス毎に共分散行列およびその逆行列を演算するには、高い計算負荷が必要となる。計算負荷は、計算する周波数の数に比例して増加する。このため、限られた計算資源でABF処理を行って、より速く結果を得るには、計算量を抑制する必要がある。
【0005】
以上のことから、ABF処理における計算量を抑制し、より速い処理を行うことができる適応整相処理装置、適応整相処理方法および適応整相処理方法のプログラムの実現が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この開示に係る適応整相処理装置は、複数のセンサの受波によって得られる全センサ時間波形に基づいて、全センサ時間波形をセンサ毎に周波数分析して、全センサおよび全周波数における全センサ周波数応答を計算する周波数分析部と、適応重み周波数応答を計算する選択周波数を設定し、設定した選択周波数情報に基づいて、全センサおよび選択周波数におけるセンサ周波数応答を、全センサ周波数応答から抽出する周波数選択部と、選択周波数と、全センサおよび選択周波数におけるセンサ周波数応答に基づいて、全センサおよび選択周波数の適応重み周波数応答を計算する適応重み間引き計算部と、全センサおよび選択周波数の適応重み周波数応答を補間処理し、全センサおよび全周波数の適応重み周波数応答を計算する適応重み補間処理部と、全センサおよび全周波数の適応重み周波数応答に基づいて、全センサ周波数応答に対して整相処理を行う整相処理部とを備えるものである。
【0007】
また、この開示に係る適応整相処理方法は、複数のセンサの受波によって得られる全センサ時間波形に基づいて、全センサ時間波形をセンサ毎に周波数分析して、全センサおよび全周波数における全センサ周波数応答を計算する周波数分析工程と、適応重み周波数応答を計算する選択周波数を設定し、設定した選択周波数情報に基づいて、全センサおよび選択周波数におけるセンサ周波数応答を、全センサ周波数応答から抽出する周波数選択工程と、選択周波数と、全センサおよび選択周波数におけるセンサ周波数応答に基づいて、全センサおよび選択周波数の適応重み周波数応答を計算する適応重み間引き計算工程と、全センサおよび選択周波数の適応重み周波数応答を補間処理し、全センサおよび全周波数の適応重み周波数応答を計算する適応重み補間処理工程と、全センサおよび全周波数の適応重み周波数応答に基づいて、全センサ周波数応答に対して整相処理を行う整相処理工程とを有するものである。
【0008】
そして、この開示に係る適応整相処理方法のプログラムは、複数のセンサの受波によって得られる全センサ時間波形に基づいて、全センサ時間波形をセンサ毎に周波数分析して、全センサおよび全周波数における全センサ周波数応答を計算する周波数分析工程と、適応重み周波数応答を計算する選択周波数を設定し、設定した選択周波数情報に基づいて、全センサおよび選択周波数におけるセンサ周波数応答を、全センサ周波数応答から抽出する周波数選択工程と、選択周波数と、全センサおよび選択周波数におけるセンサ周波数応答に基づいて、全センサおよび選択周波数の適応重み周波数応答を計算する適応重み間引き計算工程と、全センサおよび選択周波数の適応重み周波数応答を補間処理し、全センサおよび全周波数の適応重み周波数応答を計算する適応重み補間処理工程と、全センサおよび全周波数の適応重み周波数応答に基づいて、全センサ周波数応答に対して整相処理を行う整相処理工程とをコンピュータに行わせるものである。
【発明の効果】
【0009】
開示された適応整相処理装置などによれば、選択周波数に基づいて全センサおよび選択周波数の適応重み周波数応答を計算し、計算されていない周波数に係る適応重み周波数応答については補間処理をする。高い計算量を要する適応重み周波数応答の計算を行う周波数の数を、上記のように選択により間引くことで、計算量を減らすことができる。このため、適応整相処理における妨害音抑圧性能低下を抑制しつつ、全体の計算量を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施の形態1に係る適応整相処理装置100を中心とする適応整相処理システムの構成を示す図である。
実施の形態1に係る適応整相処理装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
実施の形態1に係る適応整相処理装置100が行う適応整相処理方法の手順の一例を説明する図である。
実施の形態1に係る適応重みに関するインパルス応答長制限に関して説明する図である。
従来技術における妨害音抑圧性能について説明する図である。
実施の形態1に係る適応整相処理装置100における妨害音抑圧性能について説明する図である。
実施の形態2に係る適応整相処理装置100を中心とする適応整相システムの構成を示す図である。
従来技術における妨害音抑圧性能について説明する図である。
実施の形態2に係る適応整相処理装置100における妨害音抑圧性能について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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