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公開番号
2024128709
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-24
出願番号
2023037862
出願日
2023-03-10
発明の名称
温度センサ
出願人
三菱マテリアル株式会社
代理人
個人
主分類
G01K
1/16 20060101AFI20240913BHJP(測定;試験)
要約
【課題】 熱が封止樹脂から外部に放出することを抑制し、測温精度を向上させることができる温度センサを提供すること。
【解決手段】 絶縁性基板2と、絶縁性基板の上面に設けられた感熱素子3と、絶縁性基板の上面に設けられ感熱素子を覆う断熱層部4と、絶縁性基板の上面に設けられ断熱層部を封止する樹脂封止部5とを備え、断熱層部が、少なくとも気体を含んで樹脂封止部よりも熱伝導率が低い。これにより、断熱性が高く、感熱素子周囲の樹脂封止部から熱が逃げてしまうことを抑制して、測温精度を向上させることができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
絶縁性基板と、
前記絶縁性基板の上面に設けられた感熱素子と、
前記絶縁性基板の上面に設けられ前記感熱素子を覆う断熱層部と、
前記絶縁性基板の上面に設けられ前記断熱層部を封止する樹脂封止部とを備え、
前記断熱層部が、少なくとも気体を含んで前記樹脂封止部よりも熱伝導率が低いことを特徴とする温度センサ。
続きを表示(約 540 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の温度センサにおいて、
前記断熱層部が、空気で形成されていることを特徴とする温度センサ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の温度センサにおいて、
前記断熱層部と前記樹脂封止部との間に、前記樹脂封止部よりも赤外線の反射率が高い材料で形成された赤外線反射カバー部を備えていることを特徴とする温度センサ。
【請求項4】
請求項3に記載の温度センサにおいて、
前記赤外線反射カバー部が、ドーム状に形成されていることを特徴とする温度センサ。
【請求項5】
請求項3に記載の温度センサにおいて、
前記赤外線反射カバー部が、内面が鏡面となったアルミニウムで形成されていることを特徴とする温度センサ。
【請求項6】
請求項1に記載の温度センサにおいて、
前記断熱層部が、気体を含有した発泡樹脂で形成されていることを特徴とする温度センサ。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の温度センサにおいて、
前記絶縁性基板の下面に接着され前記絶縁性基板よりも熱伝導率の高い材料で形成された高熱伝導ベース基板を備えていることを特徴とする温度センサ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高い測温特性を有する温度センサに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、ガラスエポキシ(ガラエポ)基板やFPC基板等の絶縁性基板をベースにサーミスタ等の感熱素子を搭載した温度センサでは、絶縁性基板上で感熱素子をエポキシ樹脂で封止したものが知られている。
例えば、特許文献1には、圧着端子と、圧着端子上に設置した絶縁性フィルムと、絶縁性フィルム上に設けられた薄膜サーミスタの感熱素子と、絶縁性フィルム上で感熱素子を樹脂で封止した樹脂封止部とを備えた温度センサが記載されている。
【0003】
このような従来の温度センサ101は、PCB基板を用いた場合、例えば図5に示すように、PCB基板102と、PCB基板102の上面に設けられた感熱素子103と、PCB基板102の上面に形成され感熱素子103に一端が接続された一対のパターン配線(図示略)と、感熱素子103をエポキシ樹脂で封止した素子保護部103aとを備えている。
なお、一対のパターン配線105の他端は、一対の外部のリード線106にハンダ107で接続され、PCB基板102の上面全体が樹脂封止部108で封止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-161434号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
すなわち、従来の温度センサでは、感熱素子をエポキシ樹脂で直接封止しているため、熱がエポキシ樹脂を介して外部に放出されてしまい、測温精度を向上させることが難しいという不都合があった。
【0006】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、熱が封止樹脂から外部に放出することを抑制し、測温精度を向上させることができる温度センサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係る温度センサは、絶縁性基板と、前記絶縁性基板の上面に設けられた感熱素子と、前記絶縁性基板の上面に設けられ前記感熱素子を覆う断熱層部と、前記絶縁性基板の上面に設けられ前記断熱層部を封止する樹脂封止部とを備え、前記断熱層部が、少なくとも気体を含んで前記樹脂封止部よりも熱伝導率が低いことを特徴とする。
【0008】
この温度センサでは、断熱層部が、少なくとも気体を含んで樹脂封止部よりも熱伝導率が低いので、断熱性が高く、感熱素子周囲の樹脂封止部から熱が逃げてしまうことを抑制して、測温精度を向上させることができる。
【0009】
第2の発明に係る温度センサは、第1の発明において、前記断熱層部が、空気で形成されていることを特徴とする。
すなわち、この温度センサでは、断熱層部が、空気で形成されているので、固体材料で形成するよりも高い断熱性を有することができる。
【0010】
第3の発明に係る温度センサは、第1又は第2の発明において、前記断熱層部と前記樹脂封止部との間に、前記樹脂封止部よりも赤外線の反射率が高い材料で形成された赤外線反射カバー部を備えていることを特徴とする。
すなわち、この温度センサでは、断熱層部と樹脂封止部との間に、樹脂封止部よりも赤外線の反射率が高い材料で形成された赤外線反射カバー部を備えているので、熱が赤外線として外側の樹脂封止部へ放射されてしまうことを防止でき、さらに断熱効果を高めることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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