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公開番号2024129867
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023039229
出願日2023-03-14
発明の名称距離測定装置
出願人ユニパルス株式会社
代理人
主分類G01B 7/00 20060101AFI20240920BHJP(測定;試験)
要約【課題】電極と測定対象物との間の距離を精度良く計測する。
【解決手段】第1交流定電流発生部1221は、定電圧交流信号生成部121が生成した基準交流電圧vrefに基づいて、交流定電流iを発生させ、第1整流部1401及び第1LPF部1501が、第1電極と測定対象物との間の静電容量体に、当該交流定電流iを流したときの静電容量体にかかる第1電圧Vnを出力する。また、第2交流定電流発生部1222は、定電圧交流信号生成部121が生成した基準交流電圧vrefに基づいて、交流定電流iを発生させ、第2整流部1402及び第2LPF部1502が、静電容量が固定の容量素子に、当該交流定電流iを流したときの当該静電容量にかかる第2電圧Vdを出力する。除算部160は、第1電圧Vnを第2電圧Vdで除算し、算出部170が、当該除算結果に基づいて、測定ギャップgを算出する。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
第1電極及び前記第1電極を取り囲むようにして配置された少なくとも1つの第2電極を含む電極ヘッドを有し前記第1電極と、接地された測定対象物との間の距離を静電容量の変化で測定する距離測定装置であって、
接地された容量素子と、
所定の周波数を有する基準交流電圧を生成する定電圧交流信号生成部と、
前記基準交流電圧に基づき、前記所定の周波数を有する交流定電流を発生させる第1交流定電流発生部及び第2交流定電流発生部と、
前記第1電極と前記測定対象物との間の静電容量体に、前記第1交流定電流発生部が発生した前記交流定電流を流したときの前記静電容量体にかかる第1電圧を出力する第1電圧出力部と、
前記容量素子に、前記第2交流定電流発生部が発生した前記交流定電流を流したときの前記容量素子にかかる第2電圧を出力する第2電圧出力部と、
前記第1電圧及び前記第2電圧に基づいて、前記距離を測定する測定部と、
を備えることを特徴とする距離測定装置。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記測定部は、
前記第1電圧を前記第2電圧で除算する除算部と、
前記除算部による除算結果に基づいて、前記距離を算出する算出部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の距離測定装置。
【請求項3】
前記測定部は、
前記第1電圧からオフセット電圧を差し引いた差電圧を前記第2電圧で除算する除算部と、
前記除算部による除算結果に基づいて、前記距離を算出する算出部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の距離測定装置。
【請求項4】
前記容量素子は、静電容量が固定である、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の距離測定装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、距離測定装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、微小なギャップや変位を測定するための非接触式の距離センサとして、測定プローブとワークとの間の距離に応じた静電容量を測定する静電容量型センサがある。
【0003】
図2(A)には、静電容量型センサの基本的な構成である距離測定装置900Aが示されている。図2(A)に示されるように、距離測定装置900Aは、交流定電流源910を備えている。交流定電流回路910が発生する定電流Iの角周波数をω、電極ELとワークWK間の静電容量体の静電容量をC
X
とすると、静電容量体にかかる電圧V
m
は、交流のオームの法則から、次の(1)式で与えられる。

m
=I/(ωC
X
) …(1)
【0004】
ここで、理想的な平行平板コンデンサの場合、電極ELの面積をA、真空誘導率をε
0
、測定ギャップgの比誘電率をε
S
とすると、静電容量C
X
は、C
X
=(ε
0
ε
S
A)/gで与えられるため、測定ギャップgは、次の(2)式で与えられる。
g=ε
0
ε
S
A/C
X
=[(ω×ε
0
ε
S
A)/I]×V
m
…(2)
【0005】
しかしながら、距離測定装置900Aでは、図2(A)に示されるように、接地されたワークWKに対向した有限の大きさの電極の端部で電気力線が乱れて平行電場では無くなる。このため、距離測定装置900Aでは、電気力線の乱れにより、C
X
=(ε
0
ε
S
A)/gの関係が得られず、正確な測定ギャップgを測定することができない。
【0006】
こうした電気力線の乱れを解消するものとして、図2(B)に示される距離測定装置900Bがある。距離測定装置900Bは、図2(B)に示されるように、電極として中心電極EL
c
とガード電極EL
g
とを備えている。また、距離測定装置900Bは、交流定電流回路910と、インピーダンス変換回路920である電圧バッファ回路とを備えている。
【0007】
距離測定装置900Bの中心電極EL
c
は、ワークWKとの間の測定ギャップgを計測するためのセンシングを行う。ガード電極EL
g
は、中心電極EL
c
が行うセンシングを補助する。ガード電極EL
g
の電位は、後述するように、中心電極EL
c
の電位と等しくなるため、中心電極EL
c
とガード電極EL
g
とは、あたかも一体の電極のように振る舞う。この結果、接地されたワークWKに対向した有限の大きさの電極の端部での電気力線の乱れはガード電極EL
g
の外周部のみで生じ、中心電極EL
c
の直下では平行な電気力線が保たれる。このため、静電容量C
X
の逆数が測定ギャップgに比例する関係、すなわち、1/C
X
=g/(ε
0
ε
S
A)の関係が得られることになる。
【0008】
このため、(1)式と、静電容量C
X
の逆数が測定ギャップgに比例する関係とから、次の(3)式が得られる。

m
=I/(ωC
X

=[I/(ωε
0
ε
S
A)]×g …(3)
このように、電圧V
m
は測定ギャップgに比例した値となり、電圧V
m
を利用することは、測定ギャップgを測定するのに都合がよい。
【0009】
また、距離測定装置900Bでは、インピーダンス変換回路920の入力は中心電極EL
c
に接続され、インピーダンス変換回路920の出力はガード電極EL
g
に接続されている。このため、中心電極EL
c
及びガード電極EL
g
は交流的に同電位となるので、中心電極EL
c
からガード電極EL
g
へ電流が流れることはない。この結果、中心電極EL
c
とガード電極EL
g
との間の浮遊容量の影響はキャンセルされる。
【0010】
また、距離測定装置900Bでは、中心電極EL
c
は、シールド編組の同軸ケーブルCVの内部導体に接続され、インピーダンス変換回路920の出力に接続されたガード電極EL
g
は、内部導体と絶縁されている同軸ケーブルCVの外側導体に接続されている。このため、インピーダンス変換回路920は、ドリブンシールドとして作用し、同軸ケーブルCV内の内部導体と外部導体間の静電容量の影響はキャンセルされる。
(【0011】以降は省略されています)

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