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公開番号2024131353
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023041562
出願日2023-03-16
発明の名称温度センサ
出願人三菱マテリアル株式会社
代理人個人
主分類G01K 1/16 20060101AFI20240920BHJP(測定;試験)
要約【課題】 低熱伝導の基材であっても基材の影響を回避し、配線からの排熱を抑制して高い測温特性を得ることができる温度センサを提供する。
【解決手段】 絶縁性基板2と、絶縁性基板の上面に設けられた感熱素子3と、絶縁性基板の上面に形成され感熱素子に一端が接続された一対のパターン配線5と、絶縁性基板の下面であって感熱素子の直下に配され絶縁性基板よりも熱伝導率の高い材料で形成された下面集熱膜と、パターン配線上に形成された絶縁性膜6と、少なくともパターン配線上の絶縁性膜を覆って絶縁性基板よりも熱伝導率の高い材料で形成された上面伝熱膜7と、絶縁性基板を上下に貫通していると共に下面集熱膜と上面伝熱膜とに接続され絶縁性基板よりも熱伝導率の高い材料で形成されたスルーホール9とを備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
絶縁性基板と、
前記絶縁性基板の上面に設けられた感熱素子と、
前記絶縁性基板の上面に形成され前記感熱素子に一端が接続された一対のパターン配線と、
前記絶縁性基板の下面であって少なくとも前記パターン配線の直下に配され前記絶縁性基板よりも熱伝導率の高い材料で形成された下面集熱膜と、
少なくとも前記パターン配線上に形成された絶縁性膜と、
少なくとも前記パターン配線上の前記絶縁性膜を覆って前記絶縁性基板よりも熱伝導率の高い材料で形成された上面伝熱膜と、
前記絶縁性基板を上下に貫通していると共に前記下面集熱膜と前記上面伝熱膜とに接続され前記絶縁性基板よりも熱伝導率の高い材料で形成されたスルーホールとを備えていることを特徴とする温度センサ。
続きを表示(約 250 文字)【請求項2】
請求項1に記載の温度センサにおいて、
前記パターン配線の前記上面伝熱膜下に配された部分が、折り返して延在していることを特徴とする温度センサ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の温度センサにおいて、
前記上面伝熱膜が、前記感熱素子を囲んで形成されていることを特徴とする温度センサ。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の温度センサにおいて、
前記スルーホールが、前記パターン配線の近傍に複数形成されていることを特徴とする温度センサ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、高い熱応答性及び測温特性を有する温度センサに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ガラスエポキシ(ガラエポ)基板やFPC基板等をベースにサーミスタ等の感熱素子を搭載した温度センサでは、被測定物との接触面に、集熱を目的とした金属膜等の集熱膜を設けた温度センサが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、絶縁性フィルムと、絶縁性フィルムの表面にサーミスタ材料でパターン形成された薄膜サーミスタ部と、薄膜サーミスタ部の上及び下の少なくとも一方に複数の櫛部を有して互いに対向してパターン形成された一対の櫛型電極と、一対の櫛型電極に接続され絶縁性フィルムの表面にパターン形成された一対のパターン電極と、絶縁性フィルムの裏面であって薄膜サーミスタ部の直下に絶縁性フィルムよりも熱伝導率の高い材料でパターン形成された集熱膜とを備えている温度センサが記載されている。
さらに、特許文献2にも、絶縁性基板の一面に感熱膜と電極とを形成すると共に絶縁性基板の他面に金属等の集熱膜を形成した感熱素子を備えた温度センサが記載されている。
【0004】
このような従来の温度センサ101は、例えば図3及び図4に示すように、被測定物Sに設置される温度センサであって、PCB基板102と、PCB基板102の上面に設けられた感熱素子103と、PCB基板102の下面であって少なくとも感熱素子103の直下に配され金属等の集熱膜104と、PCB基板102の上面に形成され感熱素子103に一端が接続された一対のパターン配線105と、感熱素子103を樹脂で封止した素子保護部103aとを備えている。
【0005】
この温度センサ101では、被測定物Sに集熱膜104を接触させた状態で設置される。
なお、一対のパターン配線105の他端は、一対の外部のリード線106にハンダ107で接続され、接続部分が樹脂封止部108で封止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2016-138773号公報
実全平4-3325号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
温度センサの使用温度域は、その用途に応じて異なり、温度域毎に使用可能な基板材質にも制限がある。特に近年、自動車のEV化に伴って、使用温度域が~200℃域の要求が多くなっており、~150℃において対応可能なAlベース基板やFPC基板等を用いた温度センサでは対応が困難であり、パワーデバイス用の基板材質等を用いる必要がある。しかしながら、このような基板材質は、低熱伝導で厚い基板のため、測温特性が悪くなってしまう問題があった。
そのため、例えば従来の上記温度センサ101では、集熱膜104によって熱応答性を高めているが、~200℃域の対応のために低熱伝導かつ厚いPCB基板102を使用しなければならないと共に、パターン配線105及びリード線106からの排熱によって熱応答性が低下してしまう問題があった。
【0008】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、低熱伝導の基材であっても基材の影響を回避し、配線からの排熱を抑制して高い測温特性を得ることができる温度センサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係る温度センサは、絶縁性基板と、前記絶縁性基板の上面に設けられた感熱素子と、前記絶縁性基板の上面に形成され前記感熱素子に一端が接続された一対のパターン配線と、前記絶縁性基板の下面であって少なくとも前記パターン配線の直下に配され前記絶縁性基板よりも熱伝導率の高い材料で形成された下面集熱膜と、少なくとも前記パターン配線上に形成された絶縁性膜と、少なくとも前記パターン配線上の前記絶縁性膜を覆って前記絶縁性基板よりも熱伝導率の高い材料で形成された上面伝熱膜と、前記絶縁性基板を上下に貫通していると共に前記下面集熱膜と前記上面伝熱膜とに接続され前記絶縁性基板よりも熱伝導率の高い材料で形成されたスルーホールとを備えていることを特徴とする。
【0010】
この温度センサでは、絶縁性基板を上下に貫通していると共に下面集熱膜と上面伝熱膜とに接続され絶縁性基板よりも熱伝導率の高い材料で形成されたスルーホールを備えているので、下面集熱膜で受けた被測定物の熱がスルーホールを介して上面伝熱膜に伝わることで、上面伝熱膜下の絶縁性膜を介してパターン配線も多く加温される。このようにパターン配線が、下面集熱膜と上面伝熱膜とに挟まれることで加温され、パターン配線の他端側からの排熱が抑制されることで、高い熱応答性が得られ、測温特性が向上し、高精度な温度測定が可能になる。したがって、低熱伝導の絶縁性基板であっても、スルーホールで接続された下面集熱膜と上面伝熱膜との間にパターン配線が介在することで、基板(基材)の影響を回避し、高い測温特性を得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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