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公開番号2024142016
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023053958
出願日2023-03-29
発明の名称印刷装置
出願人ブラザー工業株式会社
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類B41J 2/165 20060101AFI20241003BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】酸など前処理剤に含まれる成分がインクと反応することにより不具合が発生する可能性を低減することが可能な印刷装置を提供する。
【解決手段】印刷装置は、セット位置に位置する前又は後に、酸、塩、並びに、酸および塩、のうち何れか1つを含有する前処理剤を塗布する前処理が行われる被印刷媒体を搬送方向に搬送するプラテンと、ノズルが設けられたノズル面を有し、セット位置に対して搬送方向にある印刷位置にて、プラテンにより搬送された被印刷媒体にノズルから液体を吐出する吐出処理を行う吐出ヘッドと、ノズル面を覆うキャップと、ノズル面がキャップに覆われるキャップ位置と、ノズル面とキャップとが離間するアンキャップ位置との間でキャップの位置を切り替えるキャップ切替機構と、を備え、キャップ切替機構は、印刷開始指示があった後にキャップをアンキャップ位置に移動させる。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
セット位置に位置する前又は後に、酸、塩、並びに、酸および塩、のうち何れか1つを含有する前処理剤を塗布する前処理が行われる被印刷媒体を搬送方向に搬送するプラテンと、
ノズルが設けられたノズル面を有し、前記セット位置に対して前記搬送方向にある印刷位置にて、前記プラテンにより搬送された前記被印刷媒体に前記ノズルから液体を吐出する吐出処理を行う吐出ヘッドと、
前記ノズル面を覆うキャップと、
前記ノズル面が前記キャップに覆われるキャップ位置と、前記ノズル面と前記キャップとが離間するアンキャップ位置との間で前記キャップの位置を切り替えるキャップ切替機構と、を備え、
前記キャップ切替機構は、印刷開始指示があった後に前記キャップを前記アンキャップ位置に移動させる、印刷装置。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記キャップ切替機構は、前記前処理の終了後に前記キャップを前記アンキャップ位置に移動させる、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
制御装置と、
前記セット位置と前記印刷位置との間に設けられて前記前処理を行う前処理装置と、
前記搬送方向において前記セット位置と前記前処理装置との間又は前記前処理装置と前記印刷位置との間に設けられて前記被印刷媒体の高さが所定値以上であるか否かを検知するセンサと、をさらに備え、
前記制御装置は、前記セット位置に位置する前記被印刷媒体を前記プラテンにより前記搬送方向に搬送させた後、前記センサから前記被印刷媒体の高さが前記所定値以上であることを示す検知信号を受信しない場合に前記前処理装置により前記前処理を行わせる処理を実行し、
前記キャップ切替機構は、前記前処理の終了後に前記キャップを前記アンキャップ位置に移動させる、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項4】
制御装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記前処理の終了から前記吐出処理の開始までの間に、前記被印刷媒体を支持する前記プラテンを前記搬送方向に前記印刷位置まで搬送し、又は、前記被印刷媒体を支持する前記プラテンを前記印刷位置を通過させて前記搬送方向へ搬送した後に所定の折り返し位置にて折り返させて前記搬送方向とは逆方向へ前記印刷位置まで搬送する搬送処理を実行し、
前記搬送処理において前記プラテンを前記搬送方向へ搬送して前記印刷位置に着く前又は前記印刷位置を通過した後に、前記キャップ切替機構は前記キャップを前記アンキャップ位置に移動させる、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記制御装置は、前記プラテンを、前記搬送方向に搬送して前記印刷位置に停止させる第1処理、又は、前記折り返し位置にて折り返させて前記逆方向へ搬送して前記印刷位置に停止させる第2処理を実行し、
前記キャップ切替機構は、前記第1処理又は前記第2処理の終了後に前記キャップを前記アンキャップ位置に移動させる、請求項4に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記キャップ切替機構は、前記プラテンが前記印刷位置に停止してから一定時間が経過した後に前記キャップを前記アンキャップ位置に移動させる、請求項5に記載の印刷装置。
【請求項7】
制御装置と、
前記セット位置と前記印刷位置との間に設けられて前記前処理を行う前処理装置と、
前記印刷位置から前記前処理装置へ向かう方へ送風する送風機と、をさらに備え、
前記制御装置は、前記印刷開始指示を受けた後に前記送風機を停止させ、
前記キャップ切替機構は、前記送風機が停止した後に前記キャップを前記アンキャップ位置に移動させる、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項8】
制御装置をさらに備え、
前記吐出ヘッドは、
第1液体を前記被印刷媒体に吐出する第1吐出ヘッドと、
前記第1液体とは異なる第2液体を前記被印刷媒体に吐出する第2吐出ヘッドと、を含み、
前記第1吐出ヘッドおよび前記第2吐出ヘッドを支持しつつ所定の移動方向に移動するキャリッジをさらに備え、
前記制御装置は、
前記第1吐出ヘッドによる前記第1液体の吐出の後で且つ前記第2吐出ヘッドによる前記第2液体の吐出の前に、平面視において前記キャリッジが前記プラテンと重ならないように前記キャリッジを前記移動方向に前記プラテンから離間させた後、前記被印刷媒体を前記プラテンにより前記第2吐出ヘッドの印刷位置まで前記搬送方向に搬送させ、前記第2吐出ヘッドが前記印刷位置に位置するよう前記キャリッジを前記移動方向に沿って前記プラテン側に移動させて前記第2吐出ヘッドによる印刷を実行する、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項9】
前記キャップ切替機構は、前記キャリッジが前記移動方向に前記プラテンから離間した後に前記キャップを前記キャップ位置に移動させ、かつ、前記キャリッジが前記移動方向に沿って前記プラテン側に移動する前に前記キャップを前記アンキャップ位置に移動させる、請求項8に記載の印刷装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、搬送方向に移動可能なトレイに載置された被印刷媒体に印刷を行う印刷装置が知られている。例えば特許文献1には、セット位置でトレイにセットされた被印刷媒体をセット方向に沿って印刷開始位置まで一旦搬送させた後、当該印刷開始位置から上記セット方向とは逆方向に搬送させつつ印刷を行う印刷装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-002726号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、被印刷媒体に前処理剤を塗布する印刷装置がある。この前処理剤にはインクを固着させる成分が含まれることがある。上記従来の印刷装置において酸又は塩を含有する前処理剤を塗布する場合には、プリンタ内で前処理剤の一部がミスト状になって当該プリンタ内で舞う恐れがあり、また、被印刷媒体に塗布された前処理剤から酸等が揮発する。そのため、揮発した酸等又は上記ミストがノズル内のインクと反応して当該インクが固着する。その結果、インクが不吐出になったり、又は被印刷媒体におけるインクの色が変わってしまう等の不具合が起こる可能性があった。
【0005】
本発明は、酸など前処理剤に含まれる成分がインクと反応することにより不具合が発生する可能性を低減することが可能な印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の印刷装置は、セット位置に位置する前又は後に、酸、塩、並びに、酸および塩、のうち何れか1つを含有する前処理剤を塗布する前処理が行われる被印刷媒体を搬送方向に搬送するプラテンと、ノズルが設けられたノズル面を有し、前記セット位置に対して前記搬送方向にある印刷位置にて、前記プラテンにより搬送された前記被印刷媒体に前記ノズルから液体を吐出する吐出処理を行う吐出ヘッドと、前記ノズル面を覆うキャップと、前記ノズル面が前記キャップに覆われるキャップ位置と、前記ノズル面と前記キャップとが離間するアンキャップ位置との間で前記キャップの位置を切り替えるキャップ切替機構と、を備え、前記キャップ切替機構は、印刷開始指示があった後に前記キャップを前記アンキャップ位置に移動させるものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明に従えば、被印刷媒体がセット位置に位置する前又は後に当該被印刷媒体に対して前処理が行われる。つまり、前処理を行う前処理装置を印刷装置とは別に設ける態様(印刷装置にセットする前の被印刷媒体に対してユーザが手動で前処理行う態様を含む)を採ることができ、又は、当該前処理装置を印刷装置の構成要素として当該印刷装置に設ける態様を採ることができる。前処理装置を印刷装置とは別に設ける態様においては、印刷開始指示を受けた後にキャップをアンキャップ位置に移動させることで、被印刷媒体Wに塗布された前処理剤から揮発した酸等が、印刷開始指示を受ける前にノズル内のインクと反応する可能性を低減することができる。これにより、前記反応に基づくインクの固着に起因した不吐出又は被印刷媒体におけるインクの変色等の不具合が起こる可能性を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
一実施形態に係る印刷装置の正面図である。
図1の印刷装置のII-II線断面図である。
図1の印刷装置の構成を示すブロック図である。
図4Aはキャップがキャップ位置にある状態を示す図であり、図4Bはキャップがアンキャップ位置にある状態を示す図である。
図5Aは印刷装置における処理の第1工程を示す模式図であり、図5Bは印刷装置における処理の第2工程を示す模式図である。
図6Aは印刷装置における処理の第3工程を示す模式図であり、図6Bは印刷装置における処理の第4工程を示す模式図である。
印刷装置における処理の第5工程を示す模式図である。
図8Aは図6Aの第3工程の変形例を示す模式図であり、図8Bは図7の第5工程の変形例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態に係る印刷装置について図面を参照しながら説明する。以下に説明する印刷装置は本発明の一実施形態に過ぎない。従って、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で追加、削除および変更が可能である。
【0010】
本実施形態の印刷装置100は、例えばポリエステル製の布帛である被印刷媒体に対して、液体の例示としてのインクのインク滴を吐出することで印刷を行う。印刷装置100は、カラーインクと総称されるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K)の各色のインクのインク滴を被印刷媒体に吐出することで当該被印刷媒体にカラー画像を印刷する。被印刷媒体にカラー画像を印刷する場合には、布帛の色および材質の影響を低減するために下地インクとして白インク(W)のインク滴が先に吐出され、当該インク滴の上にカラーインクのインク滴が吐出される。以下、印刷装置100の構成について詳しく説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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