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公開番号2024141490
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023053178
出願日2023-03-29
発明の名称建設機械
出願人日立建機株式会社
代理人弁理士法人相原国際知財事務所
主分類H01M 8/04 20160101AFI20241003BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】水素吸蔵合金が未活性の状況で、水素タンクからの水素を燃料電池に供給していち早く作業開始できると共に、水素吸蔵合金を迅速に暖機して水素タンクを小型化できる建設機械を提供する。
【解決手段】第1及び第2水素吸蔵合金18a,18bにより水素吸蔵合金18を構成し、吸蔵合金出口温度Tが活性判定温度T0未満のときには、切換弁30を水素タンク19側に切り換えて、水素タンク19からの水素を燃料電池17aに供給すると共に、開閉弁27を閉弁して燃料電池17aから受熱した冷却水を第1水素吸蔵合金18aのみに流通させて早期に暖機する。温度Tが活性判定温度T0以上になると、切換弁30を水素吸蔵合金18側に切り換えて、水素吸蔵合金18からの水素を燃料電池17aに供給し、開閉弁27を開弁して燃料電池17aからの冷却水を第1及び第2水素吸蔵合金18a,18bに流通させる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
水素吸蔵合金に吸蔵された水素を燃料電池に供給し、前記燃料電池から出力される電力により動力源を作動させる一方、前記水素吸蔵合金の冷態時には、前記燃料電池からの排熱により前記水素吸蔵合金を暖機する燃料電池システムを搭載した建設機械において、
前記水素吸蔵合金は、第1の吸蔵領域と第2の吸蔵領域とを有し、
水素を貯蔵する水素タンクと、
前記水素タンクからの水素を前記燃料電池に供給する第1の供給源切換位置と前記第1の吸蔵領域からの水素を前記燃料電池に供給する第2の供給源切換位置との間で切換可能な水素供給源切換部と、
前記燃料電池からの排熱を前記第1の吸蔵領域に供給する第1の排熱切換位置と前記排熱を前記第1の吸蔵領域及び前記第2の吸蔵領域にそれぞれ供給する第2の排熱切換位置との間で切換可能な排熱切換部と、
を備えたことを特徴とする建設機械。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記水素供給源切換部及び前記排熱切換部を制御するコントローラを備え、
前記コントローラは、
前記第1の吸蔵領域の暖機が完了したか否かを判定し、
前記第1の吸蔵領域の暖機完了が判定されていないときには、前記水素供給源切換部を前記第1の供給源切換位置に切り換えると共に、前記排熱切換部を前記第1の排熱切換位置に切り換え、
前記第1の吸蔵領域の暖機完了が判定されたときには、前記水素供給源切換部を前記第2の供給源切換位置に切り換えると共に、前記排熱切換部を前記第2の排熱切換位置に切り換えることを特徴とする請求項1に記載の建設機械。
【請求項3】
前記燃料電池から前記水素吸蔵合金に供給される排熱は、前記水素吸蔵合金と前記水素吸蔵合金との間で循環する冷却水により供給されるものであることを特徴とする請求項1に記載の建設機械。
【請求項4】
前記水素吸蔵合金から流出する冷却水の温度を検出する吸蔵合金出口温度センサと、
前記水素供給源切換部及び前記排熱切換部を制御するコントローラと、を備え、
前記コントローラは、
前記吸蔵合金出口温度センサにより検出された前記冷却水の温度が所定の温度未満のときには、前記水素供給源切換部を前記第1の供給源切換位置に切り換えると共に、前記排熱切換部を前記第1の排熱切換位置に切り換え、
前記吸蔵合金出口温度センサにより検出された前記冷却水の温度が所定の温度以上のときには、前記水素供給源切換部を前記第2の供給源切換位置に切り換えると共に、前記排熱切換部を前記第2の排熱切換位置に切り換えることを特徴とする請求項3に記載の建設機械。
【請求項5】
前記コントローラは、前記排熱切換部の前記第2の排熱切換位置への切換を徐々に実行する
ことを特徴とする請求項2に記載の建設機械。
【請求項6】
前記第1の吸蔵領域は、前記第2の吸蔵領域よりも高い断熱性を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の建設機械。
【請求項7】
前記水素タンクは、前記燃料電池システムの稼動中において、前記燃料電池から要求される水素量を超えて前記水素吸蔵合金から放出される余剰水素が貯蔵される
ことを特徴とする請求項1に記載の建設機械。
【請求項8】
前記水素タンクは、車体に対して脱着可能に搭載されている
ことを特徴とする請求項1に記載の建設機械。
【請求項9】
前記第1の吸蔵領域及び前記第2の吸蔵領域は、互いに独立した水素吸蔵合金からなる
ことを特徴とする請求項1に記載の建設機械。
【請求項10】
前記第1の吸蔵領域及び前記第2の吸蔵領域は、単一の水素吸蔵合金を区画して構成されていることを特徴とする請求項1に記載の建設機械。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池システムを搭載した建設機械に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
油圧ショベル等の建設機械には燃料電池システムを搭載したものがあり、水素吸蔵合金に吸蔵した水素を燃料電池に供給し、発電された電力により動力源を作動させて稼動している。水素吸蔵合金は暖機が完了して活性化するまで十分な水素を放出できないため、例えば低温環境下でシステム起動した場合等には、暖機完了までの期間中に燃料電池に供給される水素に不足が生じる。このような状況では、オペレータの操作に応じた要求電力が燃料電池から出力されず、所望の建設機械の動作を実行できないことから作業効率の点で改善の余地があった。
【0003】
例えば特許文献1には、水素を貯蔵する水素高圧バッファタンクを備えた燃料電池システムが開示されている。この燃料電池システムは、燃料電池に対して水素吸蔵合金と水素高圧バッファタンクとを選択的に接続可能に構成されている。低温環境下でのシステム起動時等には、燃料電池に水素高圧バッファタンクを接続し、貯蔵されている水素を燃料電池に供給している。そして、これと並行して燃料電池からの排熱を利用して水素吸蔵合金を暖機し、暖機が完了すると水素吸蔵合金側に切り換えて、吸蔵されている水素を燃料電池に供給している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-253258号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した低温環境下でのシステム起動時等では、水素吸蔵合金の暖機が完了するまでにかなりの時間を要し、その間の作業中に燃料電池は要求電力を出力するために多くの水素を消費する。このような多量の水素を貯蔵するために水素高圧バッファタンクに大きな容量が求められ、必然的に水素高圧バッファタンクが大型化して車体への搭載に支障が生じてしまうという問題がある。
【0006】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、水素吸蔵合金が活性化していない状況で、水素タンクからの水素を燃料電池に供給していち早く作業を開始できると共に、水素吸蔵合金を迅速に暖機して活性化することで水素タンクの容量を縮小して小型化することができる建設機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明の建設機械は、水素吸蔵合金に吸蔵された水素を燃料電池に供給し、前記燃料電池から出力される電力により動力源を作動させる一方、前記水素吸蔵合金の冷態時には、前記燃料電池からの排熱により前記水素吸蔵合金を暖機する燃料電池システムを搭載した建設機械において、前記水素吸蔵合金が、第1の吸蔵領域と第2の吸蔵領域とを有し、水素を貯蔵する水素タンクと、前記水素タンクからの水素を前記燃料電池に供給する第1の供給源切換位置と前記第1の吸蔵領域からの水素を前記燃料電池に供給する第2の供給源切換位置との間で切換可能な水素供給源切換部と、前記燃料電池からの排熱を前記第1の吸蔵領域に供給する第1の排熱切換位置と前記排熱を前記第1の吸蔵領域及び前記第2の吸蔵領域にそれぞれ供給する第2の排熱切換位置との間で切換可能な排熱切換部と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の建設機械によれば、水素吸蔵合金が未だ活性化していない状況で、水素タンクからの水素を燃料電池に供給していち早く作業を開始できると共に、水素吸蔵合金を迅速に暖機して活性化することで水素タンクの容量を縮小して小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態の油圧ショベルを示す側面図である。
油圧ショベルに搭載された燃料電池システムを示す構成図である。
コントローラが実行する水素供給源切換ルーチンを示すフローチャートである。
低温環境下でのシステム起動した場合の制御状況を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を油圧ショベルに具体化した一実施形態を説明する。
図1は、本実施形態の油圧ショベルを示す側面図であり、まず、同図に基づき油圧ショベルの概略構成を説明する。なお、以下の説明では、油圧ショベルに搭乗したオペレータを主体として前後、左右、上下方向を表現する。
(【0011】以降は省略されています)

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