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公開番号
2024140050
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-10
出願番号
2023051037
出願日
2023-03-28
発明の名称
臨床検体からのウイルスの分離方法
出願人
国立大学法人 宮崎大学
代理人
個人
主分類
C12N
7/02 20060101AFI20241003BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】本発明の目的は、効率的にウイルス分離する方法を提供することである。
【解決手段】前記課題は、本発明のインターフェロン関連タンパク質が不活化された動物細胞に、ウイルス及びインターフェロン誘導物質を含む可能性のある臨床検体を接触させる工程、及び前記動物細胞からウイルスを分離する工程、を含む、臨床サンプルからのウイルスの分離方法によって解決することができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
インターフェロン関連タンパク質が不活化された動物細胞に、ウイルス及びインターフェロン誘導物質を含む可能性のある臨床検体を接触させる工程、及び
前記動物細胞からウイルスを分離する工程、
を含む、臨床サンプルからのウイルスの分離方法。
続きを表示(約 830 文字)
【請求項2】
前記臨床検体が、血液、唾液、糞便、尿、涙、髄液、リンパ液、鼻腔スワブ、咽頭スワブ、直腸スワブ、皮膚パンチ、気管支肺胞洗浄液、膣洗浄液、精液、又は組織検体である、請求項1に記載のウイルスの分離方法。
【請求項3】
動物細胞が、ブタ、ウシ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、イヌ、及びネコからなる群から選択される動物由来の細胞である、請求項1に記載のウイルスの分離方法。
【請求項4】
前記インターフェロン関連タンパク質が、IFNAR1、IFNAR2、JAK1、STAT1、STAT2、及びIRF1からなる群から選択される、請求項1に記載のウイルスの分離方法。
【請求項5】
前記動物細胞が、前記ウイルスの自然宿主由来の動物細胞である、請求項1に記載のウイルスの分離方法。
【請求項6】
前記インターフェロン関連タンパク質の不活化が、インターフェロン関連タンパク質をコードする遺伝子の不活化である、請求項1に記載のウイルスの製造方法。
【請求項7】
インターフェロン関連タンパク質が不活化された動物細胞にウイルス検体を接触させる工程、及び
前記動物細胞からウイルスを回収する工程、
を含むウイルスの製造方法。
【請求項8】
動物細胞が、ブタ、ウシ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、イヌ、及びネコからなる群から選択される動物由来の細胞である、請求項7に記載のウイルスの製造方法。
【請求項9】
前記インターフェロン関連タンパク質が、IFNAR1、IFNAR2、JAK1、STAT1、STAT2、及びIRF1からなる群から選択される、請求項7に記載のウイルスの製造方法。
【請求項10】
前記動物細胞が、前記ウイルスの自然宿主由来の動物細胞である、請求項7に記載のウイルスの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、臨床検体からのウイルスの分離方法に関する。本発明によれば、高率に臨床サンプルからウイルスを分離することができる。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
新たなウイルス感染症が発見された場合、臨床検体から病原体であるウイルスの分離が必要である。ウイルス分離は、例えば細胞に臨床検体に含まれるウイルスを感染させて、細胞中で増殖させ、分離することができる(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
「クリニカル・マイクロバイオロジー・レビュー(Clinical Microbiology Reviews)」2007年、(米国)、第20巻、p.49-78
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、臨床検体からウイルスを分離できる効率は非常に低い。従って、本発明の目的は、効率的にウイルス分離する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、効率的にウイルス分離する方法について、鋭意研究した結果、驚くべきことに、インターフェロン関連タンパク質が不活化された動物細胞を用いることにより、効率的にウイルスを分離できることを見出した。
本発明は、こうした知見に基づくものである。
従って、本発明は、
[1]インターフェロン関連タンパク質が不活化された動物細胞に、ウイルス及びインターフェロン誘導物質を含む可能性のある臨床検体を接触させる工程、及び前記動物細胞からウイルスを分離する工程、を含む、臨床サンプルからのウイルスの分離方法、
[2]前記臨床検体が、血液、唾液、糞便、尿、涙、髄液、リンパ液、鼻腔スワブ、咽頭スワブ、直腸スワブ、皮膚パンチ、気管支肺胞洗浄液、膣洗浄液、精液、又は組織検体である、[1]に記載のウイルスの分離方法、
[3]動物細胞が、ブタ、ウシ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、イヌ、及びネコからなる群から選択される動物由来の細胞である、[1]又は[2]に記載のウイルスの分離方法、
[4]前記インターフェロン関連タンパク質が、IFNAR1、IFNAR2、JAK1、STAT1、STAT2、及びIRF1からなる群から選択される、[1]~[3]のいずれかに記載のウイルスの分離方法、
[5]前記動物細胞が、前記ウイルスの自然宿主由来の動物細胞である、[1]~[4]のいずれかに記載のウイルスの分離方法、
[6]前記インターフェロン関連タンパク質の不活化が、インターフェロン関連タンパク質をコードする遺伝子の不活化である、[1]に記載のウイルスの製造方法、
[7]インターフェロン関連タンパク質が不活化された動物細胞にウイルス検体を接触させる工程、及び前記動物細胞からウイルスを回収する工程、を含むウイルスの製造方法、
[8]動物細胞が、ブタ、ウシ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、イヌ、及びネコからなる群から選択される動物由来の細胞である、[7]に記載のウイルスの製造方法、
[9]前記インターフェロン関連タンパク質が、IFNAR1、IFNAR2、JAK1、STAT1、STAT2、及びIRF1からなる群から選択される、[7]又は[8]に記載のウイルスの製造方法、
[10]前記動物細胞が、前記ウイルスの自然宿主由来の動物細胞である、[7]~[9]のいずれかに記載のウイルスの製造方法、
[11]前記インターフェロン関連タンパク質の不活化が、インターフェロン関連タンパク質をコードする遺伝子の不活化である、[7]~[10]のいずれかに記載のウイルスの製造方法、
[12]インターフェロン関連タンパク質が不活化された、ブタ、ウシ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、イヌ、又はネコ由来の細胞、
[13]前記インターフェロン関連タンパク質が、IFNAR1、IFNAR2、JAK1、STAT1、STAT2、及びIRF1からなる群から選択される、[12]に記載の細胞、及び
[14]前記インターフェロン関連タンパク質の不活化が、インターフェロン関連タンパク質をコードする遺伝子の不活化である、[12]又は[13]に記載の細胞、
に関する。
【発明の効果】
【0006】
本発明のウイルスの分離方法によれば、臨床検体から効率的にウイルスを分離することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
インターフェロン関連タンパク質をコードするIFNAR1遺伝子ノックアウトされた細胞株(1-20株、2-20株、3-9株、及び4-11株)、又はStat2遺伝子がノックアウトされた細胞株(1-3株)の、インターフェロンβに応答性の抗レンチウイルス活性を示したグラフである。
インターフェロン関連タンパク質をコードするIFNAR1遺伝子ノックアウトされた細胞株(1-20株、2-20株、3-9株、及び4-11株)、又はStat2遺伝子がノックアウトされた細胞株(1-3株)のインターフェロン処理による抗アカバネウイルス作用を示したグラフである。
インターフェロン関連タンパク質をコードするIFNAR1遺伝子ノックアウトされた細胞株(1-20株、2-20株、3-9株、及び4-11株)、又はStat2遺伝子がノックアウトされた細胞株(1-3株)の、インターフェロンβに応答性のインターフェロン刺激遺伝子(Mx-1、ISG15、及びViperin)の活性化を示したグラフである。
IFNAR1遺伝子ノックアウト4-11株、及びStat2遺伝子ノックアウト1-3株のPoly(I:C)処理によるウイルス増殖を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[1]ウイルスの分離方法
本発明のウイルスの分離方法は、インターフェロン関連タンパク質が不活化された動物細胞に、ウイルス及びインターフェロン誘導物質を含む可能性のある臨床検体を接触させる工程、及び前記動物細胞からウイルスを分離する工程、を含む。
【0009】
《臨床検体》
本発明のウイルスの分離方法において使用する臨床検体は、ウイルス及びインターフェロン誘導物質を含む可能性のある検体である限りにおいて、特に限定されるものではない。本明細書において、「臨床検体」は、なんらかの疾患の症状を示す動物(ヒトを含む)から得られた検体、又は疾患の症状がないがウイルスが感染している可能性のある動物から得られた検体を意味する。
臨床検体は、動物から得られた検体である限りにおいて限定されるものではなく、例えば、消化器(食道、胃、小腸、又は大腸など)、筋肉、骨、神経(脳、脊髄、又は末梢神経など)の器官から得られた検体が挙げられる。より具体的には、血液、唾液、糞便、尿、涙、髄液、リンパ液、又は組織検体が挙げられる。組織検体としては、様々な生体器官に含まれる組織から得られた検体が含まれる。
【0010】
臨床検体の採取方法としては、本分野で通常使用される採取方法を限定することなく用いることができる。生体から採取する場合、例えば、注射器、カテーテル等による採取、生検による採取等が挙げられる
また、臨床検体は動物の斃死体から採取してもよく、斃死体からの採取も、本分野で通常使用される採取方法を限定することなく用いることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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