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公開番号2024137420
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-07
出願番号2023048942
出願日2023-03-24
発明の名称印刷システム、その制御方法及びプログラム
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人ひのき国際特許事務所
主分類B65H 5/00 20060101AFI20240927BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】 除電装置を備える印刷システムにおいて、シート種類と印刷環境に適した除電制御の設定値の設定は容易ではなかった。
【解決手段】 印刷手段100と、印刷手段により印刷されたシートの除電処理を行う除電処理装置200-3aとを備える印刷システムであって、除電設定の履歴から、印刷ジョブで使用されると特定されたシート種類と一致し、印刷環境の湿度の値が所定の範囲に入る履歴情報を検索する検索手段S806と、検索された1つ又は複数の履歴情報を操作部の画面に表示する表示手段S807、検索された履歴情報に基づき除電設定に設定する設定手段S808と、を有することを特徴とする。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
印刷手段と、前記印刷手段により印刷されたシートの除電処理を行う除電処理装置とを備える印刷システムであって、
除電設定の履歴から、印刷ジョブで使用されると特定されたシート種類と一致し、印刷環境の湿度の値が所定の範囲に入る履歴情報を検索する検索手段と、
検索された1つ又は複数の履歴情報を操作部の画面に表示する表示手段、
検索された履歴情報に基づき除電設定に設定する設定手段と、
を有することを特徴とする印刷システム。
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
前記設定手段は、前記操作部の画面に表示された履歴情報を参照したユーザが設定値を指示することにより除電設定に設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項3】
前記設定手段は、前記履歴情報に湿度の値が一致したものがある場合は、該履歴情報の設定値を除電設定に設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項4】
印刷時の除電設定を履歴として記録する記録手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の印刷システム。
【請求項5】
シート種類を区別する要素は、坪量、表面性である
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の印刷システム。
【請求項6】
印刷手段と、前記印刷手段により印刷されたシートの除電処理を行う除電処理装置とを備える印刷システムであって、
除電設定の履歴から、印刷ジョブで使用されると特定されたシート種類と一致し、印刷環境のパラメータの値が所定の範囲に入る履歴情報を検索する検索手段と、
検索された1つ又は複数の履歴情報を操作部の画面に表示する表示手段、
検索された履歴情報に基づき除電設定に設定する設定手段と、
を有することを特徴とする印刷システム。
【請求項7】
印刷手段と、前記印刷手段により印刷されたシートの除電処理を行う除電処理装置とを備える印刷システムの制御方法であって、
除電設定の履歴から、印刷ジョブで使用されると特定されたシート種類と一致し、印刷環境のパラメータの値が所定の範囲に入る履歴情報を検索する検索工程と、
検索された1つ又は複数の履歴情報を操作部の画面に表示する表示工程、
検索された履歴情報に基づき除電設定に設定する設定工程と、
を有することを特徴とする印刷システムの制御方法。
【請求項8】
請求項7に記載の印刷システムの制御方法を、コンピュータに実行させるためのプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、除電装置を備えた印刷システム、その制御方法及びプログラムに関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
印刷作業に用いる記録媒体(以下代表して「シート」という。)は、電子写真プロセスの過程における残荷電、もしくはシート搬送中に生じる搬送ローラーやガイドとの僅かな摩擦により、静電気を帯びた状態で搬送される。そしてこの静電気により、シート同士が貼り付いてしまうことがある。また、埃や紙粉が成果物に付着することによる成果物品質の低下を引き起こす。
ここで、普通紙等はシート自体が持つ電気抵抗が低く、紙内で電荷が移動しやすいため、帯電量自体も小さく、解消も早い。これに対して厚紙や合成紙、コート紙といった合成樹脂(プラスチック)を用いたシートは、シート自体が持つ電気抵抗が高く、紙内での電荷移動が起こりにくい。そのため、結果として合成紙やコート紙のようなシートほど帯電しやすく、電荷が残りやすいという傾向がある。
また、環境(気温など)、特に湿度の影響を受けやすく、湿度が低い環境ほど空気中への放電量が減る影響で、静電気を帯びやすくなることが一般的に知られている。仮にシート同士が貼り付いた状態で後処理を行うと、シートの整合処理に影響を及ぼし、後処理の品質が低下するばかりか、後処理時の給紙不良や搬送不良によるジャムを誘発し、シートや機器へダメージを与えかねない。そのため、このようなリスクを発生させないよう、後処理の実施前に、印刷工程後のシートの静電気を除電することが望ましい。
そこで、シート搬送方向の下流に位置する搬送ローラー対に対して電圧を印加することで、シートに帯電した電荷を打ち消す方法が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平11-258881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
搬送ローラーに電圧を印加した構成(以下「除電ローラー」という。)による除電は、シートに帯電している電荷と逆の電荷を、除電ローラーを介してシートに与えることにより、帯電している静電気を打ち消すものである。
そのため、除電ローラーによる除電制御(除電ローラーへのシートと逆電荷の印加)は、シートの帯電量に合わせて実施される必要がある。
つまりこれは、湿度といった印刷環境やシートの銘柄ごとに、最適な除電用の電荷調整値というものが存在するということである。
そして、仮に不適切な電荷調整の状態で、シートに対して除電制御を実施すると、逆に帯電を引き起こしてしまうこととなり、更なるシートの貼り付きに繋がってしまう恐れがある。そのため、このような事態を防ぐための対策が必要である。
そこで本発明は、シート種類と印刷環境に適した除電制御の設定値を、過去の設定履歴を参照することで、除電制御の設定を容易とする印刷システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決すべく、本発明は、印刷手段と、前記印刷手段により印刷されたシートの除電処理を行う除電処理装置とを備える印刷システムであって、除電設定の履歴から、印刷ジョブで使用されると特定されたシート種類と一致し、印刷環境の湿度の値が所定の範囲に入る履歴情報を検索する検索手段と、検索された1つ又は複数の履歴情報を操作部の画面に表示する表示手段、検索された履歴情報に基づき除電設定に設定する設定手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
シートの種類と印刷環境に適した除電制御の設定値を、過去の設定履歴を参照することで、除電制御の設定を容易とすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本実施例における最小のシステム構成図
印刷装置のハードウェアブロック図
印刷システムの断面図
印刷装置に具備された操作部を示す図
除電装置のハードウェアブロック図
除電装置に具備された操作部の図
除電処理の説明模式図
第1の実施形態のフローチャート
除電設定の履歴を示す図
印刷開始確認画面を示す図
第2の実施形態のフローチャート
印刷開始確認画面を示す図
【発明を実施するための形態】
【0008】
<第1の実施形態>
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
なお、以下の実施の形態には特許請求の範囲係る発明を限定するものでなく、まった実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
図1の本実施例の最も簡単な構成であり、印刷システム1000、クライアントコンピュータ102(以下「PC」という。)を有し、それらは相互にネットワーク101を介して接続されている。
そして、PC102はネットワーク101を介して、印刷システム1000へ印刷ジョブであるPDL(ページ記述言語)コードデータを送信することが可能である。
【0009】
・印刷システムのハードウェア構成
次に、図2のハードウェアブロック図を用いて印刷システム1000の説明を行う。
印刷システム1000は、図中点線で囲まれた部分である印刷装置100とシート処理装置200とを有する。
なお、印刷装置100には、任意の台数のシート処理装置200を接続することができる。
また、本実施形態では、印刷装置100として、コピー機能及びプリンタ機能等、複数の機能を有するMFP(Multi Function Peripheral)を例にとり説明する。
しかしながら、印刷装置100はコピー機能のみ、あるいは、プリンタ機能のみの単一機能型の印刷装置であってもよい。
本実施形態では、一例として、印刷システム1000が以下に説明する各種構成要件を具備するものとする。
印刷システム1000は、印刷装置100で印刷されたシートに対するシート処理を印刷装置100に接続されたシート処理装置200により実行できるように構成されている。
ただし、シート処理装置200を接続せずに印刷装置100のみで印刷システム1000を構成することも可能である。
シート処理装置200は、印刷装置100と通信可能に構成され、印刷装置100からの指示を受け後述するようなシート処理を実行することができる。
スキャナ部201は、原稿上の画像を読み取り、これを画像データに変換し他のユニットに転送する。
外部I/F202は、ネットワーク101に接続された他の装置との間でデータの送受信を行う。
【0010】
プリンタ部203は、入力された画像データに基づく画像をシート上に印刷する。
操作部204は図4のような構成となっており、ハードキー入力部(キー入力部)402や、タッチパネル部401を有し、それらを介してユーザからの指示を受付ける。
また、操作部204は、操作部204が有するタッチパネル部401に各種表示を行う。
CPU(制御部)205は、印刷システム1000が有する各種ユニットの処理や動作等を統括的に制御する。即ち、印刷装置100及び印刷装置100に接続されたシート処理装置200の動作も制御する。
ROM207は、CPU205によって実行される各種コンピュータプログラムを記憶する。例えば、ROM207は、後述するフローチャートの各種処理をCPU205に実行させる為のプログラムや、後述する各種設定画面を表示するために必要な表示制御プログラムを記憶する。また、ROM207は、PC102から受信したPDLコードデータをCPU205が解釈し、ラスタイメージデータに展開する動作を実行するためのプログラムを記憶する。他にも、ROM207は、ブートシーケンスやフォント情報等を記憶する。
RAM208は、スキャナ部201や外部I/F202から送られてきた画像データやPDLコードデータ、ROM207からロードされた各種プログラム、設定情報を記憶する。またRAM208は、シート処理装置200に関する情報(印刷装置100に接続されている各シート処理装置200の種類や機能に関する情報等)を記憶する。
CPU205は、RAM208に記憶されたこれらシート処理装置200に関する情報を制御に利用することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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