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公開番号2024172950
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023091032
出願日2023-06-01
発明の名称演算装置、演算方法
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人大塚国際特許事務所
主分類G06N 3/08 20230101AFI20241205BHJP(計算;計数)
要約【課題】 ニューラルネットワークの演算とオンライン学習とを並列に実行可能な技術を提供すること。
【解決手段】 ニューラルネットワークのオンライン学習において更新対象ではない第1係数を用いて、該ニューラルネットワークの演算を行って第1特徴を取得する(第1処理)。第1特徴と、オンライン学習において更新対象となる第2係数と、を用いてニューラルネットワークの演算を行って第2特徴を取得する。第2係数と過去に取得した第2特徴とを用いてオンライン学習を行うことで該第2係数を更新する。第1処理と更新とは並列に実行される。
【選択図】 図5
特許請求の範囲【請求項1】
ニューラルネットワークのオンライン学習において更新対象ではない第1係数を用いて、該ニューラルネットワークの演算を行って第1特徴を取得する第1処理手段と、
前記第1特徴と、前記オンライン学習において更新対象となる第2係数と、を用いて前記ニューラルネットワークの演算を行って第2特徴を取得する第2処理手段と、
前記第2係数と、前記第2処理手段が過去に取得した第2特徴と、を用いて前記オンライン学習を行うことで該第2係数を更新する更新手段と
を備え、
前記第1処理手段による処理と前記更新手段による処理とは並列に実行される
ことを特徴とする演算装置。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
前記第1処理手段は、フレームと前記第1係数とを用いて該フレームの第1特徴を取得し、
前記第2処理手段は、前記フレームの第1特徴と、前記第2係数と、を用いて前記フレームの第2特徴を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の演算装置。
【請求項3】
前記第1処理手段は、第2フレームの第1特徴を取得し、
前記更新手段は、前記第2係数と、前記第2フレームよりも過去に入力された第1フレームの第2特徴と、を用いて前記オンライン学習を行うことで該第2係数を更新し、
前記第2処理手段は、前記第2フレームの第1特徴と、前記更新手段により更新された第2係数と、を用いて前記第2フレームの第2特徴を取得する
ことを特徴とする請求項2に記載の演算装置。
【請求項4】
さらに、
前記第1係数を保持する第1メモリと、
前記第2係数を保持する第2メモリと
を備え、
前記第1処理手段は、前記第1特徴を前記第1メモリに格納し、
前記第2処理手段は、前記第2特徴を前記第2メモリに格納する
ことを特徴とする請求項1に記載の演算装置。
【請求項5】
さらに、
前記第2特徴と、前記ニューラルネットワークにおける第3係数と、を用いて前記ニューラルネットワークの演算を行って第3特徴を取得する第3処理手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の演算装置。
【請求項6】
ニューラルネットワークのオンライン学習において更新対象ではない第1係数を用いて、該ニューラルネットワークの演算を行って第1特徴を取得する第1処理手段と、
前記第1特徴と、前記オンライン学習において更新対象となる第2係数と、を用いて前記ニューラルネットワークの演算を行って第2特徴を取得する第2処理手段と、
前記第2特徴と、前記ニューラルネットワークにおける第3係数と、を用いて前記ニューラルネットワークの演算を行って第3特徴を取得する第3処理手段と、
前記第2係数と前記第1特徴とに基づいて前記オンライン学習を行うことで該第2係数を更新する更新手段と
を備え、
前記第3処理手段による処理と前記更新手段による処理とは並列に実行される
ことを特徴とする演算装置。
【請求項7】
前記更新手段は、
前記第2係数と前記第1特徴とを用いて前記第2処理手段による演算と等価の演算を行って得られる特徴と、該第2係数と、を用いて該第2係数を更新する
ことを特徴とする請求項6に記載の演算装置。
【請求項8】
前記演算装置は組み込み機器であることを特徴とする請求項1に記載の演算装置。
【請求項9】
演算装置による演算方法であって、
前記演算装置の第1処理手段が、ニューラルネットワークのオンライン学習において更新対象ではない第1係数を用いて、該ニューラルネットワークの演算を行って第1特徴を取得する第1処理工程と、
前記演算装置の第2処理手段が、前記第1特徴と、前記オンライン学習において更新対象となる第2係数と、を用いて前記ニューラルネットワークの演算を行って第2特徴を取得する第2処理工程と、
前記演算装置の更新手段が、前記第2係数と、前記第2処理工程で過去に取得した第2特徴と、を用いて前記オンライン学習を行うことで該第2係数を更新する更新工程と
を備え、
前記第1処理工程と前記更新工程とは並列に実行される
ことを特徴とする演算方法。
【請求項10】
演算装置による演算方法であって、
前記演算装置の第1処理手段が、ニューラルネットワークのオンライン学習において更新対象ではない第1係数を用いて、該ニューラルネットワークの演算を行って第1特徴を取得する第1処理工程と、
前記演算装置の第2処理手段が、前記第1特徴と、前記オンライン学習において更新対象となる第2係数と、を用いて前記ニューラルネットワークの演算を行って第2特徴を取得する第2処理工程と、
前記演算装置の第3処理手段が、前記第2特徴と、前記ニューラルネットワークにおける第3係数と、を用いて前記ニューラルネットワークの演算を行って第3特徴を取得する第3処理工程と、
前記演算装置の更新手段が、前記第2係数と前記第1特徴とに基づいて前記オンライン学習を行うことで該第2係数を更新する更新工程と
を備え、
前記第3処理工程と前記更新工程とは並列に実行される
ことを特徴とする演算方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ニューラルネットワークの演算とオンライン学習を実行するための技術に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
画像中の物体を検出する手法として、ニューラルネットワークを用いた物体検出処理がある。また、動画像において、ある時刻の画像(フレーム)中の検出された物体を、以降その物体が動画像中に存在する間検出し続ける技術である、物体追跡を必要とするシステムがある。検出された追跡対象の物体は、同じ種類の物体でも撮影環境や、物体そのものにより特徴が少しずつ異なる。特徴の差異が物体追跡の精度低下を招く場合がある。
【0003】
物体追跡の精度向上のために、オンライン学習が用いられる。非特許文献1では、ニューラルネットワークを用いた物体追跡の手法が開示されている。オンライン学習は、ニューラルネットワークによる推論結果を用いて、その重み係数の一部を更新する処理である。
【0004】
一方、デジタルカメラなどの組み込み撮像機器は、限られた演算性能とメモリ容量で必要とされる処理を実現しなければならない。特許文献1に開示の演算装置は、畳み込み演算部とCPU(Central Processing Unit)によってニューラルネットワーク演算とその後の後処理を効率的に実行している。これに加えて、オンライン学習処理を加えた場合においても、ニューラルネットワーク演算の性能低下を抑制しつつオンライン学習処理を実行できる演算装置が要望される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-9566号公報
【非特許文献】
【0006】
“Discriminative and Robust Online Learning for Siamese Visual Tracking”, J. Zhou et al., Vol 34 No 07: AAAI-20 Technical Tracks 7(2020)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
オンライン学習では、ニューラルネットワークの重み係数を更新するために推論結果を利用する。したがって、オンライン学習では、推論の結果を取得後、該結果を利用してニューラルネットワークの重み係数の更新処理を実行しなければならない。この場合、1フレームあたりの処理時間は、推論時間とオンライン学習の処理時間の総和となる。オンライン学習を適用することで、適用しない場合と比較して1フレームあたりの処理時間が増加し、物体追跡のフレームレートが悪化する。よって、処理時間の増大を抑制しつつ推論とオンライン学習を実行可能な演算技術が望まれる。本発明は、ニューラルネットワークの演算とオンライン学習とを並列に実行可能な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一様態は、ニューラルネットワークのオンライン学習において更新対象ではない第1係数を用いて、該ニューラルネットワークの演算を行って第1特徴を取得する第1処理手段と、前記第1特徴と、前記オンライン学習において更新対象となる第2係数と、を用いて前記ニューラルネットワークの演算を行って第2特徴を取得する第2処理手段と、前記第2係数と、前記第2処理手段が過去に取得した第2特徴と、を用いて前記オンライン学習を行うことで該第2係数を更新する更新手段とを備え、前記第1処理手段による処理と前記更新手段による処理とは並列に実行されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ニューラルネットワークの演算とオンライン学習とを並列に実行可能な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
ニューラルネットワークの演算とオンライン学習の概要を示すブロック図。
ニューラルネットワークタスクとオンライン学習タスクを実行するための従来の演算装置の構成例を示すブロック図。
ニューラルネットワークタスクおよびオンライン学習タスクを実行する場合におけるCPU203およびCNN処理部201のそれぞれの動作の一例を示す図。
演算装置の構成例を示すブロック図。
CNN処理部401およびCPU403により実行される処理構成を示すブロック図。
メモリ402およびメモリ406に格納するデータを示す図。
演算装置により実行されるニューラルネットワークタスクおよびオンライン学習タスクを説明するための図。
CPU403の動作を示すフローチャート。
CNN処理部401およびCPU403により実行される処理構成を示すブロック図。
メモリ402およびメモリ406に格納するデータを示す図。
演算装置により実行されるニューラルネットワークタスクおよびオンライン学習タスクを説明するための図。
CNN処理部401およびCPU403により実行される処理構成を示すブロック図。
メモリ402およびメモリ406に格納するデータを示す図。
演算装置により実行されるニューラルネットワークタスクおよびオンライン学習タスクを説明するための図。
CPU403の動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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