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公開番号2024129846
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023039197
出願日2023-03-14
発明の名称SmFeN系希土類磁石の製造方法
出願人トヨタ自動車株式会社,日亜化学工業株式会社
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類H01F 41/02 20060101AFI20240920BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】磁気特性に優れたSmFeN系希土類磁石の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明は、SmFeN系希土類磁石の製造方法であって、SmFeN系異方性磁性粉末として、粒径の大きな粉末及び粒径の小さな粉末を使用し、当該粉末をリン酸源により表面処理してリン酸被覆する際に、当該粉末を別々にその粒径に適した温度により乾燥処理する、方法に関する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
(i)体積基準による累積粒度分布の50%粒径(D
50
)が3.0±0.3μmである第1のSmFeN系異方性磁性粉末及びD
50
が1.6±0.3μmである第2のSmFeN系異方性磁性粉末を準備する原料準備工程と、
(ii)第1のSmFeN系異方性磁性粉末をリン酸源処理し、80℃以上150℃未満の温度で乾燥して、第1のリン酸被覆SmFeN系異方性磁性粉末を得る乾燥工程と、
(iii)第2のSmFeN系異方性磁性粉末をリン酸源処理し、150℃以上250℃以下の温度で乾燥して、第2のリン酸被覆SmFeN系異方性磁性粉末を得る乾燥工程と、
(iv)(ii)の工程で得られた第1のリン酸被覆SmFeN系異方性磁性粉末と(iii)の工程で得られた第2のリン酸被覆SmFeN系異方性磁性粉末とZnを含む改質材粉末とを混合して、混合粉末を調製する混合工程と、
(v)(iv)の工程で得られた混合粉末を磁場中で圧縮成形して、磁場成形体を得る圧縮成形工程と、
(vi)(v)の工程で得られた磁場成形体を加圧焼結して、焼結体を得る焼結工程と、を含むSmFeN系希土類磁石の製造方法。
続きを表示(約 270 文字)【請求項2】
(iv)の工程において、第1のリン酸被覆SmFeN系異方性磁性粉末と第2のリン酸被覆SmFeN系異方性磁性粉末との質量比(第1のリン酸被覆SmFeN系異方性磁性粉末:第2のリン酸被覆SmFeN系異方性磁性粉末)が、8:2~9:1である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
(ii)の工程において、乾燥温度が、80℃以上140℃以下である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
(iii)の工程において、乾燥温度が、160℃以上220℃以下である、請求項1又は2に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、SmFeN系希土類磁石の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
高性能希土類磁石としては、Sm-Co系希土類磁石及びNd-Fe-B系希土類磁石が実用化されているが、近年、これら以外の希土類磁石が検討されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、Sm、Fe、及びNを含有し、少なくとも一部がTh

Zn
17
型又はTh

Ni
17
型の結晶構造を有する主相と、Zn及びFeを含有し、前記主相の周囲に存在する副相と、Sm、Fe、及びN、並びにZnを含有し、前記主相と前記副相との間に存在する中間相と、を備え、前記副相のFeの平均含有量が、前記副相全体に対して、33原子%以下である、希土類磁石が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-053437号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、磁気特性に優れたSmFeN系希土類磁石の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
SmFeN系希土類磁石の保磁力を向上させる手段として、当該磁石の原料となるSmFeN系異方性磁性粉末の粒子表面を亜鉛(Zn)やリン酸源により表面処理する手法がある。特に、リン酸源による表面処理は、低温加圧焼結及び熱処理時のα-Fe析出を防止する効果を有する。
【0007】
しかしながら、本発明者らは、SmFeN系異方性磁性粉末の粒子表面にリン酸を被覆する際の乾燥温度によっては、当該粒子表面におけるFeとZnとの改質反応が阻害され、その結果、バルク体の残留磁束密度及び保磁力もまた低い値となってしまう場合があることを見出した。
【0008】
そこで、本発明者らは、前記課題を解決するための手段を種々検討した結果、SmFeN系希土類磁石の製造方法において、SmFeN系異方性磁性粉末として、粒径の大きな粉末(大粒子粉末)及び粒径の小さな粉末(小粒子粉末)を使用し、大粒子粉末及び小粒子粉末をリン酸源により表面処理してリン酸被覆する際に、大粒子粉末及び小粒子粉末を別々にその粒径に適した温度により乾燥処理することによって、その後得られたSmFeN系希土類磁石が高保磁力を有することを見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)(i)体積基準による累積粒度分布の50%粒径(D
50
)が3.0±0.3μmである第1のSmFeN系異方性磁性粉末及びD
50
が1.6±0.3μmである第2のSmFeN系異方性磁性粉末を準備する原料準備工程と、
(ii)第1のSmFeN系異方性磁性粉末をリン酸源処理し、80℃以上150℃未満の温度で乾燥して、第1のリン酸被覆SmFeN系異方性磁性粉末を得る乾燥工程と、
(iii)第2のSmFeN系異方性磁性粉末をリン酸源処理し、150℃以上250℃以下の温度で乾燥して、第2のリン酸被覆SmFeN系異方性磁性粉末を得る乾燥工程と、
(iv)(ii)の工程で得られた第1のリン酸被覆SmFeN系異方性磁性粉末と(iii)の工程で得られた第2のリン酸被覆SmFeN系異方性磁性粉末とZnを含む改質材粉末とを混合して、混合粉末を調製する混合工程と、
(v)(iv)の工程で得られた混合粉末を磁場中で圧縮成形して、磁場成形体を得る圧縮成形工程と、
(vi)(v)の工程で得られた磁場成形体を加圧焼結して、焼結体を得る焼結工程と、を含むSmFeN系希土類磁石の製造方法。
(2)(iv)の工程において、第1のリン酸被覆SmFeN系異方性磁性粉末と第2のリン酸被覆SmFeN系異方性磁性粉末との質量比(第1のリン酸被覆SmFeN系異方性磁性粉末:第2のリン酸被覆SmFeN系異方性磁性粉末)が、8:2~9:1である、(1)に記載の方法。
(3)(ii)の工程において、乾燥温度が、80℃以上140℃以下である、(1)又は(2)に記載の方法。
(4)(iii)の工程において、乾燥温度が、160℃以上220℃以下である、(1)~(3)のいずれか1つに記載の方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によって、磁気特性に優れたSmFeN系希土類磁石の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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