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公開番号2024129687
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-27
出願番号2023039042
出願日2023-03-13
発明の名称ポリアミド組成物
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08L 77/00 20060101AFI20240919BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】射出成形時の流動性に優れ、引張強度、並びに120℃及び180℃における耐熱エージング性にも優れるポリアミド成形品を得ることが可能なポリアミド組成物を提供する。
【解決手段】(A)ポリアミドと、(B)ポリエチレンイミンホモポリマー又はポリエチレンイミンコポリマーと、を含有し、前記(B)ポリエチレンイミンホモポリマー又はポリエチレンイミンコポリマーは、重量平均分子量が1300超5000未満であり、前記(B)ポリエチレンイミンホモポリマー又はポリエチレンイミンコポリマーは、所定式で定義される分岐度DBが66未満である、ことを特徴とする、ポリアミド組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)ポリアミドと、(B)ポリエチレンイミンホモポリマー又はポリエチレンイミンコポリマーと、を含有するポリアミド組成物であって、
前記(B)ポリエチレンイミンホモポリマー又はポリエチレンイミンコポリマーは、重量平均分子量が1300超5000未満であり、
前記(B)ポリエチレンイミンホモポリマー又はポリエチレンイミンコポリマーは、下記式1:
DB=100×(X+Z)/(X+Y+Z) (式1)
[式中、Xは、全アミノ基に占める第一級アミノ基のモル比率を表し、Yは、全アミノ基に占める第二級アミノ基のモル比率を表し、Zは、全アミノ基に占める第三級アミノ基のモル比率を表す。]で定義される分岐度DBが66未満である、ことを特徴とする、ポリアミド組成物。
続きを表示(約 200 文字)【請求項2】
(C)有機熱安定剤を更に含有する、請求項1に記載のポリアミド組成物。
【請求項3】
(D)アジン系染料を更に含有する、請求項1又は2に記載のポリアミド組成物。
【請求項4】
(E)カーボンブラックを更に含有する、請求項1又は2に記載のポリアミド組成物。
【請求項5】
(F)充填材を更に含有する、請求項1又は2に記載のポリアミド組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアミド組成物に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
ポリアミドは、強度、耐熱性及び耐薬品性に優れる。また、ポリアミドは、比重にも優れている、すなわち金属よりも比重が小さい。このような特性を有することから、ポリアミドは、従来から金属代替材料として、自動車の機構部品等に使用されている。
【0003】
自動車部品の中には、高温の環境(例えば120~180℃)に長時間晒されるものもある。この場合、部品材料には、高温の環境に長時間おかれても強度を保持する熱安定性(以下、「長期耐熱エージング性」という)が求められる。また、ポリアミドの射出成形時の流動性は、成形品の生産性や金型の設計に大きく寄与する因子であって、部品によっては高い流動性が求められる場合がある。このような部品に使用される材料には、120~180℃での長期耐熱エージング性と、高い流動性及び強度とが求められる。
【0004】
ポリアミドに用いられる熱安定剤として、ハロゲン化銅及びそれと併用されるハロゲン化アルカリ金属が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、これらの熱安定剤の添加は、熱安定剤としての効果は大きい反面、この熱安定剤に含まれるハロゲン化物イオンによって、電気抵抗率の低下が引き起こされるという課題がある。以上の制約から、120~180℃における長期耐熱エージング性と、高い電気抵抗率を両立することは難しく、今もなお活発に検討がなされている。ポリアミドの電気特性を損なわずに長期耐熱エージング性を向上させる技術として、例えば、立体障害フェノール、芳香族アミン、立体障害アミンといった有機熱安定剤を使用する方法が知られている。しかしながら、有機熱安定剤単独での使用では、180℃における耐熱エージング性は不十分である。
【0005】
一方で、ポリアミド樹脂の長期耐熱エージング性を向上させる技術として、ポリエチレンイミンを、ポリアミドに効果的な熱安定剤として添加する方法が知られている(例えば、特許文献2、3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平8-325382号公報
特開2019-116607号公報
特表2012-512301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2及び3では、銅のハロゲン化物を併用する例のみが示されている。また、特許文献2及び3では、160℃以上での長期耐熱エージング性が優れることが示されているが、120℃での長期耐熱エージング性が示されていない。ポリエチレンイミンを使用する場合、120℃での長期耐熱エージング性を高める効果は、銅のハロゲン化物ほどには大きくなく、十分な性能が得られないことがある。また、ポリエチレンイミンの添加量を増やすと、成形品の強度が低下する傾向もある。すなわち、従来のポリアミドの技術においては、120~180℃での長期耐熱エージング性、高流動性、高電気抵抗率、及び高強度のすべてを同時に満たすことは困難であった。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、射出成形時の流動性に優れ、引張強度、並びに120℃及び180℃における耐熱エージング性にも優れるポリアミド成形品を得ることが可能なポリアミド組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者が鋭意検討した結果、ポリアミドに、所定の分子量及び分岐度の条件を満たすポリエチレンイミンを配合することで、上記課題の解決に有利となることを見出し、本発明をするに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、以下の通りである。
[1](A)ポリアミドと、(B)ポリエチレンイミンホモポリマー又はポリエチレンイミンコポリマーと、を含有するポリアミド組成物であって、
前記(B)ポリエチレンイミンホモポリマー又はポリエチレンイミンコポリマーは、重量平均分子量が1300超5000未満であり、
前記(B)ポリエチレンイミンホモポリマー又はポリエチレンイミンコポリマーは、下記式1:
DB=100×(X+Z)/(X+Y+Z) (式1)
[式中、Xは、全アミノ基に占める第一級アミノ基のモル比率を表し、Yは、全アミノ基に占める第二級アミノ基のモル比率を表し、Zは、全アミノ基に占める第三級アミノ基のモル比率を表す。]で定義される分岐度DBが66未満である、ことを特徴とする、ポリアミド組成物。
[2](C)有機熱安定剤を更に含有する、[1]に記載のポリアミド組成物。
[3](D)アジン系染料を更に含有する、[1]又は[2]に記載のポリアミド組成物。
[4](E)カーボンブラックを更に含有する、[1]~[3]のいずれかに記載のポリアミド組成物。
[5](F)充填材を更に含有する、[1]~[4]のいずれかに記載のポリアミド組成物。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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