TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024131154
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023041245
出願日2023-03-15
発明の名称二酸化炭素還元電解槽、並びに、当該二酸化炭素還元槽を用いる、一酸化炭素の製造方法及びエチレンの製造方法
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C25B 9/00 20210101AFI20240920BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】ガスクロスオーバーが抑制される二酸化炭素還元電解槽、並びに、当該二酸化炭素還元槽を用いる、一酸化炭素の製造方法及びエチレンの製造方法を提供する。
【解決手段】二酸化炭素還元用カソードと、前記カソードに気体の二酸化炭素を供給する二酸化炭素流路と、酸化反応が進行するアノードと、前記アノードに電解液を供給する電解液流路と、前記カソードと前記アノードとの間に隔膜として配置される多孔膜と、前記二酸化炭素流路に供給する二酸化炭素を加湿する加湿装置と、を有し、前記多孔膜の第1の面が前記カソードに接し、かつ前記多孔膜の第2の面が前記アノードに接する構造を有する、二酸化炭素還元電解槽、当該二酸化炭素還元電解槽を用いる一酸化炭素の製造方法、及び二酸化炭素還元電解槽を用いるエチレンの製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
二酸化炭素還元用カソードと、
前記カソードに気体の二酸化炭素を供給する二酸化炭素流路と、
酸化反応が進行するアノードと、
前記アノードに電解液を供給する電解液流路と、
前記カソードと前記アノードとの間に隔膜として配置される多孔膜と、
前記二酸化炭素流路に供給する二酸化炭素を加湿する加湿装置と、
を有し、
前記多孔膜の第1の面が前記カソードに接し、かつ前記多孔膜の第2の面が前記アノードに接する構造を有する、二酸化炭素還元電解槽。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
前記多孔膜の水分保有率が50~1000%である、請求項1に記載の二酸化炭素還元電解槽。
【請求項3】
前記多孔膜の水に対する接触角θが140度以下である、請求項1に記載の二酸化炭素還元電解槽。
【請求項4】
前記多孔膜の1.0MK

CO

の水溶液で湿潤させたときのバブルポイントが0.1MPa以上である、請求項1に記載の二酸化炭素還元電解槽。
【請求項5】
前記多孔膜の膜厚が5~1000μmである、請求項1に記載の二酸化炭素還元電解槽。
【請求項6】
前記多孔膜の気孔率が50~98%である、請求項1に記載の二酸化炭素還元電解槽。
【請求項7】
前記多孔膜の平均細孔径が3μm以下である、請求項1に記載の二酸化炭素還元電解槽。
【請求項8】
前記多孔膜の曲路率が10以下である、請求項1に記載の二酸化炭素還元電解槽。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の二酸化炭素還元電解槽を用いる、一酸化炭素の製造方法。
【請求項10】
請求項1~8のいずれか一項に記載の二酸化炭素還元電解槽を用いる、エチレンの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素還元電解槽、並びに、当該二酸化炭素還元槽を用いる、一酸化炭素の製造方法及びエチレンの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
カーボンニュートラルを通じた持続可能な社会の実現のために、二酸化炭素を燃料や化学品に変換して利用する技術が求められている。二酸化炭素電解還元反応(CO2RR)は、再生可能エネルギー由来などの電力を用いて二酸化炭素を直接電気化学的に還元し有価物へと変換する反応であり、カーボンニュートラル実現のための有力な手段として注目されている。
【0003】
二酸化炭素還元電解槽において、カソードでは二酸化炭素が還元されて一酸化炭素やエチレン等の化学品が発生し、アノードでは水の酸化反応によって酸素が発生する。カソードでは水の還元反応による水素発生が併発することから、二酸化炭素を優先的に還元するためにはカソードへの効率的な二酸化炭素の供給が重要となる。このような観点から、二酸化炭素還元電解用のカソードとしてガス拡散電極が広く用いられている。これは多孔質構造のカソードを用いて、カソードのうちアノードに近い面は電解液と接し、もう一方の面は二酸化炭素ガスを含む気相と接するようにしたものであり、カソードへの二酸化炭素の拡散が大幅に促進される。(例えば、非特許文献1参照)
【0004】
特許文献1には、多孔膜に電解液を染み込ませることによって、多孔膜に隔膜とイオン伝導体の両方の機能を付与したものを用い、カソードのガス拡散電極とアノードの間に多孔膜を配置し、カソード、多孔膜、アノードを接合させた二酸化炭素還元電解槽の構成が記載されている。カソード、多孔膜、アノードを接合することにより電極間距離が小さくなり、セル電圧が小さくなる傾向にある。また、目的化合物である一酸化炭素が97.8%という高い選択率で得られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-56136号公報
【非特許文献】
【0006】
T. Burdyny and W. A. Smith, Energy. Environ. Sci., 12, 1442-1453, (2019)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
非特許文献1では、カソードのガス拡散電極とアノードの間にイオン交換膜等の隔膜を配置し、さらにカソードとイオン交換膜の間にイオン伝導体である電解質水溶液(電解液)を流通させる電解液流路を配置した二酸化炭素還元電解槽について数値シミュレーションを行い、このような電解槽構成では、電解液流路の存在によってカソードとアノードの間の距離(電極間距離)が必然的に大きくなってしまい、イオン伝導抵抗によってセル電圧が大きくなると記載されている。
【0008】
また、特許文献1において、カソードで生成したガス、又はアノードで生成したガスが多孔膜を介して相互に移動する現象(ガスクロスオーバー)が記載されている。クロスオーバーしたガスは、反対の極性を持つ電極と再反応し、電解の効率を低下してしまうため、多孔膜は高いガス遮断性を有することが好ましい。特許文献1では、多孔膜が厚いとガスクロスオーバーを低減できる傾向にあり、一方で、多孔膜が薄いとイオン伝導抵抗を低減できる傾向にあることから、多孔膜の膜厚が1~500μmであることが好ましいと記載されている。
【0009】
そこで本発明では、ガスクロスオーバーが抑制される二酸化炭素還元電解槽、並びに、当該二酸化炭素還元槽を用いる、一酸化炭素の製造方法及びエチレンの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、供給する二酸化炭素を加湿する加湿装置を有する二酸化炭素還元電解槽を用いることで、ガスクロスオーバーが抑制されることを見出し、本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

キヤノン電子株式会社
撥水部材
6か月前
有限会社シーエス技術研究所
電解用陽極
4か月前
有限会社シーエス技術研究所
電解用電極
4か月前
三菱マテリアル株式会社
皮膜付端子材
2か月前
株式会社カネカ
水素生成システム
24日前
京セラ株式会社
共電解装置
1か月前
株式会社大阪ソーダ
電解槽
4か月前
株式会社ケミカル山本
電解研磨装置用電極
4か月前
トヨタ自動車株式会社
水電解装置
2か月前
トヨタ自動車株式会社
水電解セル
4か月前
トヨタ自動車株式会社
水電解装置
3か月前
トヨタ自動車株式会社
水電解装置
6か月前
トヨタ自動車株式会社
水電解セル
4か月前
株式会社神戸製鋼所
端子材料および端子
5か月前
株式会社ナノバブル研究所
微細生成物発生装置
5か月前
株式会社豊田中央研究所
水電解システム
1か月前
トヨタ自動車株式会社
水電解装置
3か月前
トヨタ自動車株式会社
水電解装置
3か月前
三恵技研工業株式会社
外装品及びその製造方法
5か月前
トヨタ自動車株式会社
水電解装置
4か月前
株式会社豊田中央研究所
水電解システム
1か月前
トヨタ自動車株式会社
水電解装置
3か月前
トヨタ自動車株式会社
水電解セル
4か月前
トヨタ自動車株式会社
水電解装置
2か月前
本田技研工業株式会社
二酸化炭素電解装置
4か月前
TDK株式会社
電子部品の製造装置
6か月前
本田技研工業株式会社
二酸化炭素電解装置
4か月前
トヨタ自動車株式会社
膜電極接合体
6か月前
東ソー株式会社
食塩電解用酸素還元電極とその製造方法
4か月前
トヨタ自動車株式会社
水電解システム
4か月前
株式会社荏原製作所
めっき装置
今日
株式会社大気社
電着装置
4か月前
株式会社東芝
電解装置
6か月前
トヨタ自動車株式会社
水電解システム
6か月前
株式会社荏原製作所
めっき装置
18日前
トヨタ自動車株式会社
水電解システム
4か月前
続きを見る