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公開番号2024123875
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2023031662
出願日2023-03-02
発明の名称めっき装置
出願人株式会社荏原製作所
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C25D 21/12 20060101AFI20240905BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】基板上に膜厚平坦性の高いめっきを形成するための適切な制御パラメータを決定する。
【解決手段】めっき装置は、基板の外縁部を流れる電流密度を推定する推定部と、前記推定された電流密度と、前記めっき装置の動作態様を指定する制御パラメータとに基づいて、めっき液から前記基板に流れ込むめっき電流密度を算出する電流密度算出部であって、前記電流密度算出部は、前記めっき装置の異なる複数の動作態様のそれぞれについて前記めっき電流密度を算出する、電流密度算出部と、前記算出されためっき電流密度の各々に基づいて、前記複数の動作態様のそれぞれについて、前記基板上に形成されるめっきの膜厚を算出する膜厚算出部と、前記算出された前記めっき装置の動作態様ごとのめっき膜厚に基づいて、最適な動作態様に対応する制御パラメータを決定する制御パラメータ決定部と、を備える。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
基板をめっきするためのめっき装置であって、
めっき液を収容するためのめっき槽と、
前記基板を保持するための基板ホルダと、
前記基板ホルダに保持された前記基板と対向するように前記めっき槽内に配置されたアノードと、
前記基板ホルダに保持された前記基板の近傍に配置され、前記めっき液の電位を測定するように構成された電位センサと、
前記電位センサによる前記めっき液の電位の測定値に基づいて、前記基板の外縁部を流れる電流密度を推定するように構成された推定部と、
前記推定された電流密度と、前記めっき装置の動作態様を指定する制御パラメータとに基づいて、前記めっき液から前記基板に流れ込むめっき電流密度を算出するように構成された電流密度算出部であって、前記電流密度算出部は、前記めっき装置の異なる複数の動作態様のそれぞれについて前記めっき電流密度を算出する、電流密度算出部と、
前記電流密度算出部によって算出された前記めっき電流密度の各々に基づいて、前記複数の動作態様のそれぞれについて、前記基板上に形成されるめっきの膜厚を算出するように構成された膜厚算出部と、
前記膜厚算出部によって算出された前記めっき装置の動作態様ごとのめっき膜厚に基づいて、最適な動作態様に対応する制御パラメータを決定するように構成された制御パラメータ決定部と、
を備え、前記制御パラメータ決定部によって決定された制御パラメータを用いて前記基板に対してめっき処理を実施する、
めっき装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記めっき装置の前記動作態様は、複数種類の制御パラメータの組み合わせによって指定され、
前記電流密度算出部は、前記複数種類の制御パラメータの組ごとに前記めっき電流密度を算出するように構成され、
前記制御パラメータ決定部は、前記膜厚算出部によって算出された前記めっき装置の動作態様ごとのめっき膜厚に基づいて、最適な動作態様に対応する制御パラメータの組を決定するように構成される、
請求項1に記載のめっき装置。
【請求項3】
前記制御パラメータは、i)前記基板の回転、ii)前記基板の部分的遮蔽、iii)前記めっき液の撹拌、iv)前記基板と前記アノード間に流す電流設定値、のうちの1または複数に関するパラメータである、請求項2に記載のめっき装置。
【請求項4】
前記制御パラメータ決定部は、算出されためっき膜厚の平坦性を基準として前記制御パラメータの決定を行うように構成される、請求項1に記載のめっき装置。
【請求項5】
前記推定部は、状態方程式および観測方程式を用いて前記電流密度を推定するように構成された状態空間モデルとして実装され、前記状態方程式は、前記基板の外縁部を流れる前記電流密度に関する時間発展を記述する方程式であり、前記観測方程式は、前記基板の外縁部を流れる前記電流密度と前記電位センサの位置における前記めっき液の電位との関係を記述する方程式である、請求項1から4のいずれか1項に記載のめっき装置。
【請求項6】
前記めっき槽、前記基板ホルダ、前記アノード、および前記電位センサを少なくとも含むめっきモジュールを備え、
前記電流密度と前記めっき液の電位との前記関係は、前記めっきモジュールの3Dモデ
ルを表す関数に基づく、請求項5に記載のめっき装置。
【請求項7】
前記状態空間モデルは、前記電位センサの前記測定値に基づいて、前記基板の外縁部を流れる前記電流密度の推定結果を補正するように構成されたカルマンフィルタをさらに備える、請求項5に記載のめっき装置。
【請求項8】
前記基板の前記外縁部は、前記基板の前記基板ホルダによって把持される部分である、請求項1に記載のめっき装置。
【請求項9】
前記電流密度算出部により算出される前記めっき電流密度は、前記基板の前記外縁部よりも内側の領域における電流密度である、請求項8に記載のめっき装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、めっき装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
めっき装置は、基板を保持する基板ホルダと、めっき液が収容されるめっき槽と、基板ホルダに保持された基板と対向するようにめっき槽内に配置されたアノードとを備える。めっき装置において、基板上に形成されるめっきの膜厚平坦性を向上させるための技術開発が行われている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第7133699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
めっき装置には、基板上に形成されるめっきの膜厚分布に影響する様々な制御パラメータが存在する。めっき装置を用いてめっき処理を実施するにあたり、基板上に膜厚平坦性の高いめっきを形成するための適切な制御パラメータを決定することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[形態1]形態1によれば、基板をめっきするためのめっき装置であって、めっき液を収容するためのめっき槽と、前記基板を保持するための基板ホルダと、前記基板ホルダに保持された前記基板と対向するように前記めっき槽内に配置されたアノードと、前記基板ホルダに保持された前記基板の近傍に配置され、前記めっき液の電位を測定するように構成された電位センサと、前記電位センサによる前記めっき液の電位の測定値に基づいて、前記基板の外縁部を流れる電流密度を推定するように構成された推定部と、前記推定された電流密度と、前記めっき装置の動作態様を指定する制御パラメータとに基づいて、前記めっき液から前記基板に流れ込むめっき電流密度を算出するように構成された電流密度算出部であって、前記電流密度算出部は、前記めっき装置の異なる複数の動作態様のそれぞれについて前記めっき電流密度を算出する、電流密度算出部と、前記電流密度算出部によって算出された前記めっき電流密度の各々に基づいて、前記複数の動作態様のそれぞれについて、前記基板上に形成されるめっきの膜厚を算出するように構成された膜厚算出部と、前記膜厚算出部によって算出された前記めっき装置の動作態様ごとのめっき膜厚に基づいて、最適な動作態様に対応する制御パラメータを決定するように構成された制御パラメータ決定部と、を備え、前記制御パラメータ決定部によって決定された制御パラメータを用いて前記基板に対してめっき処理を実施する、めっき装置が提供される。
【0006】
[形態2]形態2によれば、形態1のめっき装置において、前記めっき装置の前記動作態様は、複数種類の制御パラメータの組み合わせによって指定され、前記電流密度算出部は、前記複数種類の制御パラメータの組ごとに前記めっき電流密度を算出するように構成され、前記制御パラメータ決定部は、前記膜厚算出部によって算出された前記めっき装置の動作態様ごとのめっき膜厚に基づいて、最適な動作態様に対応する制御パラメータの組を決定するように構成される。
【0007】
[形態3]形態3によれば、形態2のめっき装置において、前記制御パラメータは、i)前記基板の回転、ii)前記基板の部分的遮蔽、iii)前記めっき液の撹拌、iv)前記基板と前記アノード間に流す電流設定値、のうちの1または複数に関するパラメータ
である。
【0008】
[形態4]形態4によれば、形態1のめっき装置において、前記制御パラメータ決定部は、算出されためっき膜厚の平坦性を基準として前記制御パラメータの決定を行うように構成される。
【0009】
[形態5]形態5によれば、形態1から4のいずれか1のめっき装置において、前記推定部は、状態方程式および観測方程式を用いて前記電流密度を推定するように構成された状態空間モデルとして実装され、前記状態方程式は、前記基板の外縁部を流れる前記電流密度に関する時間発展を記述する方程式であり、前記観測方程式は、前記基板の外縁部を流れる前記電流密度と前記電位センサの位置における前記めっき液の電位との関係を記述する方程式である。
【0010】
[形態6]形態6によれば、形態5のめっき装置において、前記めっき槽、前記基板ホルダ、前記アノード、および前記電位センサを少なくとも含むめっきモジュールを備え、
前記電流密度と前記めっき液の電位との前記関係は、前記めっきモジュールの3Dモデルを表す関数に基づく。
(【0011】以降は省略されています)

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