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公開番号2024165968
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2023082601
出願日2023-05-18
発明の名称水電解装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類C25B 9/00 20210101AFI20241121BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】発熱によりセルが高温となることを抑制し、且つ高いH2ガスの発生効率を達成できる水電解装置の提供。
【解決手段】電源と、正極、負極、正極端子、負極端子及び水を含む電解液を有するセルと、電圧センサ及び温度センサの少なくとも一方と、水位センサと、電解液に水を注入する水注入部と、水注入部からの水の注入量を制御する制御部と、を有し、水電解反応を生じさせてH2ガスを取り出し、(a)及び(b)の少なくとも一方を満たす際に、電解液の水位が正極と正極端子及び負極と負極端子の境界線より低い場合に水の注入量を増量し、境界線より高い場合に水の注入量を減量するよう制御する、水電解装置。
(a)セル電圧が1.7V超となった際
(b)電解液温度が50℃超となった際
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電源と、
正極、負極、前記電源及び前記正極に接続する正極端子、前記電源及び前記負極に接続する負極端子、並びに水を含む電解液を有するセルと、
前記セルにかかる電圧を検知する電圧センサ、及び前記電解液の温度を検知する温度センサの少なくとも一方と、
前記電解液の水位を検知する水位センサと、
前記電解液に水を注入する水注入部と、
前記水注入部からの前記水の注入量を制御する制御部と、
を有し、
水電解反応を生じさせてH

ガスを取り出す水電解装置であって、
下記(a)及び(b)の少なくとも一方を満たす際に、前記水位センサで検知した前記電解液の水位が、前記正極と前記正極端子との境界線及び前記負極と前記負極端子との境界線より低い場合には、前記水注入部からの前記水の注入量を増量し、前記電解液の水位が前記境界線より高い場合には、前記水注入部からの前記水の注入量を減量するよう、前記制御部により制御する、水電解装置。
(a)前記電圧センサで検知した前記電圧が1.7V超となった際
(b)前記温度センサで検知した前記電解液の温度が50℃超となった際
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
前記セルがニッケル水素蓄電池である、請求項1に記載の水電解装置。
【請求項3】
前記ニッケル水素蓄電池が、使用済みの蓄電池である、請求項2に記載の水電解装置。
【請求項4】
前記電解液の水位が、前記境界線と一致する場合を100%とした場合に、80%以上の水位となるよう、前記制御部により前記水の注入量が制御される、請求項1に記載の水電解装置。
【請求項5】
前記水注入部から前記電解液に前記水が注入される際に、前記正極端子及び前記負極端子に前記水が接触しないように注入が行われる、請求項1に記載の水電解装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、水電解装置に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、燃料電池自動車や、発電用のエネルギーとして水素(H

)ガスの需要が高まっており、H

ガスの製造方法の研究も進められている。なお、H

ガスの製造する方法としては、例えば水(H

O)を水電解反応によって水素(H

)ガスと酸素(O

)ガスに分けて回収する方法が挙げられる。
【0003】
例えば、特許文献1には、水電解セルと電源とを含み、前記水電解セルは、第1電極と、第2電極と、アルカリ水溶液とを含み、前記第1電極と前記第2電極とは、それぞれ前記アルカリ水溶液に接触しており、前記第1電極と前記第2電極とは、互いに離れて配置されており、前記第1電極は、水素吸蔵合金を含み、前記水素吸蔵合金は、20℃において0.2MPa以上の平衡解離圧を有し、前記第1電極と、前記第2電極とは、それぞれ前記電源に接続されており、前記電源は、前記第1電極が陰極となり、かつ前記第2電極が陽極となるように、両極間に電圧を印加し、前記アルカリ水溶液の電気分解により、前記第1電極において水素ガスが発生する、水素ガスの製造装置、が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、水溶液から水素ガスを発生させるシステムであって:第1作用電極と第1レドックス活性電極とを含む第1区画;および第2作用電極と第2レドックス活性電極とを含む第2区画を含み、前記第1区画および前記第2区画の各々が、水溶液を受け入れるために構成された入口を有し、前記第1作用電極が電源に接続可能であり、かつ前記電源によって印加された電圧に応答して前記水溶液中の水の還元をもたらし、それによって水素ガスおよび水酸化物イオンを発生させるように構成されており、前記第2作用電極が、前記電源に接続可能であり、かつ、前記電源によって印加された電圧に応答して水酸化物イオンの酸化をもたらしてそれによって酸素ガスおよび水を発生させるように構成されており、さらに前記第2レドックス活性電極および前記第1レドックス活性電極が、互いに対して電気接続可能であり、かつ各々が、水酸化物イオンの存在下で可逆的に酸化を受けることおよび水の存在下で還元を受けてそれによって水酸化物イオンを生成することができ、前記第1区画と前記第2区画とが相互に分離されている、システム、が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-17628号公報
特表2017-534764号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
なお、水電解反応によって水が消費されて電解液の水位が下がると、電解液に浸漬されている正極及び負極が露出し、さらにこの状態で電圧がかけ続けられると発熱が生じる。特に電解液が無くなって正極及び負極が露出しきると、強い発熱が生じてセルが高温となる可能性がある。そのため、電解液の量が多めになるよう管理することが予想される。しかし、電解液の水位が高くなると、正極に接続する正極端子及び負極に接続する負極端子も電解液に浸漬され、この端子が電解液に浸漬された表面において水電解反応以外の他の反応が生じる。その結果、他の反応に電荷が消費されて、H

ガスの発生効率が低下することとなる。
【0007】
本開示は、以上の点に鑑み、発熱が生じてセルが高温となることを抑制し、且つ高いH

ガスの発生効率を達成できる水電解装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための手段は、以下の態様を含む。
<1> 電源と、
正極、負極、前記電源及び前記正極に接続する正極端子、前記電源及び前記負極に接続する負極端子、並びに水を含む電解液を有するセルと、
前記セルにかかる電圧を検知する電圧センサ、及び前記電解液の温度を検知する温度センサの少なくとも一方と、
前記電解液の水位を検知する水位センサと、
前記電解液に水を注入する水注入部と、
前記水注入部からの前記水の注入量を制御する制御部と、
を有し、
水電解反応を生じさせてH

ガスを取り出す水電解装置であって、
下記(a)及び(b)の少なくとも一方を満たす際に、前記水位センサで検知した前記電解液の水位が、前記正極と前記正極端子との境界線及び前記負極と前記負極端子との境界線より低い場合には、前記水注入部からの前記水の注入量を増量し、前記電解液の水位が前記境界線より高い場合には、前記水注入部からの前記水の注入量を減量するよう、前記制御部により制御する、水電解装置。
(a)前記電圧センサで検知した前記電圧が1.7V超となった際
(b)前記温度センサで検知した前記電解液の温度が50℃超となった際
<2> 前記セルがニッケル水素蓄電池である、<1>に記載の水電解装置。
<3> 前記ニッケル水素蓄電池が、使用済みの蓄電池である、<2>に記載の水電解装置。
<4> 前記電解液の水位が、前記境界線と一致する場合を100%とした場合に、80%以上の水位となるよう、前記制御部により前記水の注入量が制御される、<1>~<3>のいずれか1項に記載の水電解装置。
<5> 前記水注入部から前記電解液に前記水が注入される際に、前記正極端子及び前記負極端子に前記水が接触しないように注入が行われる、<1>~<4>のいずれか1項に記載の水電解装置。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、発熱が生じてセルが高温となることを抑制し、且つ高いH

ガスの発生効率を達成できる水電解装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の実施形態に係る水電解装置を示す概略断面図である。
図1において電解液の水位が下がった状態を示す概略断面図である。
図1において電解液の水位が上がった状態を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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