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公開番号
2024175239
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-18
出願番号
2023092853
出願日
2023-06-06
発明の名称
多孔質金属部材
出願人
三菱マテリアル株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C25B
11/031 20210101AFI20241211BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】十分な強度を有するとともに気体や液体に対する圧力損失が低く、CO
2
還元を効率的に行うことが可能な多孔質金属部材を提供する。
【解決手段】金属材料からなり、多孔質構造をなす部材本体と、この部材本体の少なくとも一面側に形成されたAg触媒層と、を備えており、気孔率が73%以上95%以下の範囲内とされ、CO
2
からCOを生成する際のファラデー効率が10%以上とされていることを特徴とする。前記Ag触媒層の厚さが100nm以上であることが好ましい。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
金属材料からなり、多孔質構造をなす部材本体と、この部材本体の少なくとも一面側に形成されたAg触媒層と、を備えており、
気孔率が73%以上95%以下の範囲内とされ、
CO
2
からCOを生成する際のファラデー効率が10%以上とされていることを特徴とする多孔質金属部材。
続きを表示(約 210 文字)
【請求項2】
前記Ag触媒層の厚さが100nm以上であることを特徴とする請求項1に記載の多孔質金属部材。
【請求項3】
前記部材本体を構成する金属材料が、チタン、銅、ステンレス、銀のいずれかからなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の多孔質金属部材。
【請求項4】
圧力損失が1.0kPa未満であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の多孔質金属部材。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属骨格を有する多孔質金属部材に関するものであり、特にCO
2
還元用の電極として適した多孔質金属部材に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
地球温暖化が加速する現在において、特に大気中のCO
2
ガスなどのGHG削減が世界共通の課題である。
近年は、大気中の二酸化炭素を原料として、有用な化成品に利用する CCU(Carbon dioxide Capture,Utilization)技術の開発が加速している。二酸化炭素は炭素の酸化数は+4で最高酸化数状態であり、標準生成ギブスエネルギーが約400kJ/molと非常に安定な化合物である。二酸化炭素を有用な化成品に変換するためには、大量のエネルギーにより炭素を還元する必要がある。二酸化炭素をエネルギー効率よく還元できる技術の開発が求められている。
【0003】
近年になり、高分子性のイオン交換膜から構成された電解セルを用いた共電解法が着目されている(例えば、特許文献1、2参照)。共電解法とは電気化学セル中において、アノードで酸化反応による電解、カソードで還元反応による電解を同時に行う技術である。例えば、アノードに水、カソードにKHCO
3
水溶液やCO
2
ガスを原料として用いることにより、H
2
Oの電解から生じたプロトンを用いて、CO
2
を還元することができる。触媒としてAgを用いた場合には、高ファラデー効率でCO
2
からCOガスを得ることができる。
【0004】
原料としてCO
2
ガスを用いた場合には、イオン交換膜が乾燥によるイオン伝導率が低下する課題がある。一方、イオン交換膜の含水率を保つことを目的に、カソード原料にKHCO
3
水溶液中を原料に用いる場合には、CO
2
ガスの拡散律速による反応速度の制限が課題となっている。またカソードには、CO
2
原料のほかにイオン交換膜や触媒表面の洗浄を目的とし、液体もしくは気体状のリンス剤を電解装置に供給することもある(例えば、特許文献3参照)。
このため、カソードには、ガス・液体を効率的に反応面まで供給することを目的とした多孔質形状の拡散層が必要である。加えて多孔質拡散層には反応面への電流を供給する役割も求められる。現在では、表面にAg触媒を担持した厚み数百μm程度のカーボンペーパーが、多孔質形状の拡散層として用いられることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-049861号公報
特開2022-040803号公報
特開2022-141239号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、Ag触媒を担持したカーボンペーパーにおいては、機械強度が弱いために、電解セル中でつぶれてしまうおそれがあった。また、気体や液体に対する圧力損失が高くなり、エネルギー効率が低下する課題があった。
【0007】
本発明は、以上のような事情を背景とてなされたものであって、十分な強度を有するとともに気体や液体に対する圧力損失が低く、CO
2
還元を効率的に行うことが可能な多孔質金属部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような課題を解決して、前記目的を達成するために、本発明の態様1の多孔質金属部材は、金属材料からなり、多孔質構造をなす部材本体と、この部材本体の少なくとも一面側に形成されたAg触媒層と、を備えており、気孔率が73%以上95%以下の範囲内とされ、CO
2
からCOを生成する際のファラデー効率が10%以上とされていることを特徴としている。
【0009】
本発明の態様1の多孔質金属部材によれば、金属材料からなり、多孔質構造をなす部材本体を有しており、気孔率が73%以上95%以下の範囲内とされているので、気体および液体の圧力損失が低くなり、気体および液体を安定して流通することができる。また、強度を確保することができ、電極として安定して使用することができる。
そして、部材本体の少なくとも一面側に形成されたAg触媒層が形成され、CO
2
からCOを生成する際のファラデー効率が10%以上とされていることから、CO
2
還元用の電極として利用した際に、CO
2
還元を効率良く行うことが可能となる。
【0010】
本発明の態様2の多孔質金属部材は、本発明の態様1の多孔質金属部材において、前記Ag触媒層の厚さが100nm以上であることを特徴としている。
本発明の態様2の多孔質金属部材によれば、Agの触媒作用を確実に奏功せしめることができ、CO
2
還元を効率良く行うことが可能となる。また、長期間使用した場合であっても、Agの触媒作用が劣化することを抑制でき、安定して使用することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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