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公開番号2025075573
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-15
出願番号2023186850
出願日2023-10-31
発明の名称セパレータ、及び電解装置
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C25B 9/65 20210101AFI20250508BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】さらに安定的に大量の水素を発生させることが可能なセパレータ、及び電解装置を提供する。
【解決手段】セパレータは、第一面、及び第二面を有するセパレータ本体と、第一面におけるセパレータ本体の一の対角線上に形成され、セパレータ本体を貫通する第一供給孔、及び第一排出孔と、第一供給孔と第一排出孔との間の領域に形成された複数の第一溝部と、第一供給孔から第一溝部までの間に広がるとともに第一供給孔から第一溝部に向かうに従って幅方向の寸法が次第に拡大する台形状の第一拡散流路と、第一溝部から第一排出孔までの間に広がるとともに第一溝部から第一排出孔に向かうに従って幅方向の寸法が次第に縮小する台形状の第一収束流路と、第一拡散流路内に設けられて流体を第一供給孔から第一溝部にかけて案内する第一拡散案内部と、第一収束流路内に設けられて流体を第一溝部から第一排出孔にかけて案内する第一収束案内部と、を備える。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
矩形板状をなし、厚さ方向の一方側を向く第一面、及び他方側を向く第二面を有するセパレータ本体と、
前記第一面における前記セパレータ本体の一の対角線上に形成され、前記第一面から前記第二面に向かって前記セパレータ本体を貫通する第一供給孔、及び第一排出孔と、
前記第一供給孔と前記第一排出孔との間の領域に形成され、前記セパレータ本体の長手方向に延びるとともに該長手方向に直交する幅方向に間隔をあけて配列された複数の第一溝部と、
前記第一供給孔から前記第一溝部までの間に広がるとともに前記第一面側から前記第二面側に向かって凹み、前記第一面側から見て前記第一供給孔から前記第一溝部に向かうに従って前記幅方向の寸法が次第に拡大する台形状の第一拡散流路と、
前記第一溝部から前記第一排出孔までの間に広がるとともに前記第一面側から前記第二面側に向かって凹み、前記第一面側から見て前記第一溝部から前記第一排出孔に向かうに従って前記幅方向の寸法が次第に縮小する台形状の第一収束流路と、
前記第一拡散流路内に設けられて、流体を前記第一供給孔から前記第一溝部にかけて案内する第一拡散案内部と、
前記第一収束流路内に設けられて、流体を前記第一溝部から前記第一排出孔にかけて案内する第一収束案内部と、
を備えるセパレータ。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記第一拡散案内部は、前記第一供給孔を中心とする放射状に複数配列され、前記第一収束案内部は、前記第一排出孔を中心とする放射状に複数配列されている請求項1に記載のセパレータ。
【請求項3】
前記第一排出孔の径寸法は、前記第一供給孔の径寸法よりも大きい請求項1又は2に記載のセパレータ。
【請求項4】
前記第二面に形成された第二溝部をさらに備え、該第二溝部の前記幅方向における寸法は、前記第一溝部の前記幅方向における寸法よりも大きい請求項1又は2に記載のセパレータ。
【請求項5】
前記第一拡散流路における前記第一供給孔に前記幅方向から対向する斜辺が前記幅方向に対してなす角度は、24°以上50°以下である請求項1又は2に記載のセパレータ。
【請求項6】
前記第一排出孔の径寸法は、前記第一供給孔の径寸法の1.4倍から5.5倍である請求項1又は2に記載のセパレータ。
【請求項7】
前記第二溝部の前記幅方向における寸法は、前記第一溝部の前記幅方向における寸法の1/2以下である請求項4に記載のセパレータ。
【請求項8】
電解セルスタックと、
前記電解セルスタックに電解液を供給する電解液供給部と、
前記電解セルスタックに電圧を印加する電源部と、
を備え、
前記電解セルスタックは、
前記厚さ方向に互いに間隔をあけて配列された請求項1又は2に記載のセパレータと、
隣り合う2つの前記セパレータの間に1つずつ配置された複数の電解セルと、
を有する電解装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、セパレータ、及び電解装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
水素を生成するための装置として、水を電気分解する装置(電解装置)が知られている。この種の装置として、下記特許文献1に記載されたものが例示される。この装置では、イオン交換膜によって陰極室と陽極室に区画された電解槽内に水を充填し、陰極と陽極に電力を供給することで水の電気分解が行われる。陰極室では水と電子の反応によって水素が発生する。この反応によって生じた水酸化物イオンはイオン交換膜を透過して陽極室に到達する。陽極室ではこの水酸化物イオンから、酸素と水が発生する。このような反応が継続することで、大量の水素を得ることができるとされている。
【0003】
また、この種の装置では、複数の電解セルを配列することで、処理能力の向上を図っている。電解セル同士の間には、板状のセパレータと呼ばれる部材が介在している。セパレータの表面には、水等の流体を流すための流路が形成されている。下記特許文献1に係るセパレータでは、水の供給孔から、長手方向中央部の凹部(溝部)に至るまで、三角形状の流路が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4451954号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のように供給孔の近傍の流路が三角形状をしている場合、流体が溝部全体に広がらず、不均一になってしまう虞がある。すると、電気分解反応が円滑に進まず、水素の生成量に影響が及ぶ可能性がある。
【0006】
本開示は上記課題を解決するためになされたものであって、さらに安定的に大量の水素を発生させることが可能なセパレータ、及び電解装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示に係るセパレータは、矩形板状をなし、厚さ方向の一方側を向く第一面、及び他方側を向く第二面を有するセパレータ本体と、前記第一面における前記セパレータ本体の一の対角線上に形成され、前記第一面から前記第二面に向かって前記セパレータ本体を貫通する第一供給孔、及び第一排出孔と、前記第一供給孔と前記第一排出孔との間の領域に形成され、前記セパレータ本体の長手方向に延びるとともに該長手方向に直交する幅方向に間隔をあけて配列された複数の第一溝部と、前記第一供給孔から前記第一溝部までの間に広がるとともに前記第一面側から前記第二面側に向かって凹み、前記第一面側から見て前記第一供給孔から前記第一溝部に向かうに従って前記幅方向の寸法が次第に拡大する台形状の第一拡散流路と、前記第一溝部から前記第一排出孔までの間に広がるとともに前記第一面側から前記第二面側に向かって凹み、前記第一面側から見て前記第一溝部から前記第一排出孔に向かうに従って前記幅方向の寸法が次第に縮小する台形状の第一収束流路と、前記第一拡散流路内に設けられて、流体を前記第一供給孔から前記第一溝部にかけて案内する第一拡散案内部と、前記第一収束流路内に設けられて、流体を前記第一溝部から前記第一排出孔にかけて案内する第一収束案内部と、を備える。
【0008】
本開示に係る電解装置は、電解セルスタックと、前記電解セルスタックに電解液を供給する電解液供給部と、前記電解セルスタックに電圧を印加する電源部と、を備え、前記電解セルスタックは、前記厚さ方向に互いに間隔をあけて配列された請求項1から7のいずれか一項に記載のセパレータと、隣り合う2つの前記セパレータの間に1つずつ配置された複数の電解セルと、を有する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、さらに安定的に大量の水素を発生させることが可能なセパレータ、及び電解装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の実施形態に係る電解装置の全体構成を示す概略構成図である。
本開示の実施形態に係る電解セルスタックの一部を模式的に示す図である。
本開示の実施形態に係る電解セルスタックの一部を模式的に示す分解斜視図である。
本開示の実施形態に係るセパレータの構成を示す平面図である。
図4のV-V線における断面図である。
本開示の実施形態に係る電解セルスタックを模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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