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公開番号2024145038
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023057266
出願日2023-03-31
発明の名称銅箔及び複合フィルム
出願人古河電気工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C25D 5/16 20060101AFI20241004BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】樹脂との優れた密着性と優れた成形性を有する銅箔を提供する。
【解決手段】銅箔10が備える2つの表面のうち少なくとも一方の表面10aは、凹凸を有する凹凸表面である。そして、この凹凸表面の算術平均波長Wλaは10μm以上80μm以下であり、且つ、算術平均傾斜角WΔaは0.4°以上4°以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
銅箔であって、
前記銅箔が備える2つの表面のうち少なくとも一方の表面は、凹凸を有する凹凸表面であり、
前記凹凸表面の算術平均波長Wλaが10μm以上80μm以下であり、且つ、算術平均傾斜角WΔaが0.4°以上4°以下である銅箔。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
前記凹凸表面の算術平均うねりWaが0.07μm以上0.45μm以下である請求項1に記載の銅箔。
【請求項3】
前記凹凸表面の展開面積比Sdrが0.007以上0.200以下である請求項1に記載の銅箔。
【請求項4】
厚さが5μm以上30μm以下である請求項1に記載の銅箔。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の銅箔と、該銅箔が備える2つの表面のうち1つの表面又は2つの表面の上に積層された樹脂層と、を備える複合フィルム。
【請求項6】
EMI対策フィルムとして使用される請求項5に記載の複合フィルム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は銅箔及び複合フィルムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォン、医療機器、自動車等の電子機器については、高集積化、高性能化が進んでおり、それとともに電子機器の電磁干渉(EMI:Electromagnetic Interference)を抑制するEMI対策の重要性が増している。そのため、電子機器の筐体内外からの電磁波による該電子機器の誤作動、通信データ品質の劣化などの不具合を防ぐために、ノイズフィルタ、電磁波吸収シート等の部材が電子機器に用いられている。
このような部材の中でも、EMI対策フィルムと呼ばれる複合フィルムが、多くの電子機器に用いられている。EMI対策フィルムは、金属等からなる電磁波遮蔽層と、導電性を有する樹脂材料からなる樹脂層とが積層された構造を有する複合フィルムである。電磁波遮蔽層としては、高い導電率、シールド性、工業生産性の観点から、銅箔が用いられることがある。
【0003】
電子機器にEMI対策フィルムを装着する際には、通常は、電磁波遮蔽層が樹脂層を介して電子機器内の金属部分に貼り付けられる。近年、スマートフォン等の電子機器における部品の実装の高密度化に伴い、EMI対策フィルムは狭い空間に実装されることが多くなっている。また、電子機器の高周波数化が進んでいるため、EMI対策フィルムによって電磁ノイズの漏洩を十分に抑制することが求められている。よって、EMI対策フィルムには、集積回路、フレキシブル基板等の貼り付け対象物に貼り付けた際に、貼り付け対象物の形状に追従して変形しやすい優れた成形性が求められる。
【0004】
EMI対策フィルムを貼り付け対象物に貼り付ける際には、張出し加工、絞り加工等の立体加工がEMI対策フィルムに対して施される場合があるが、銅箔は薄いので、減肉が生じ割れに至るおそれがある。そして、銅箔の表面に凹凸が有る場合は、凹部は特に薄く応力集中が生じやすいため、立体加工が行われた際には減肉して割れが生じやすい。よって、EMI対策フィルムには、立体加工を施しても割れが生じにくく、且つ、貼り付け対象物の形状に追従して変形しやすいという、優れた成形性が求められている。また、EMI対策フィルムには、銅箔と樹脂層との密着性が優れていることも求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6805382号公報
特許第6379071号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1及び特許文献2には、優れた成形性を有する複合フィルムが開示されている。しかしながら、スマートフォン等の電子機器においては、部品の実装の高密度化がますます進んでいるため、EMI対策フィルム等の複合フィルムには成形性のさらなる向上が求められている。
本発明は、樹脂との優れた密着性と優れた成形性を有する銅箔及びその銅箔を使用した優れた成形性を有する複合フィルムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明者らは、銅箔の表面形状に着目し鋭意研究を行った。その結果、緩やかな凹凸形状を銅箔の表面に一様に設けると、立体加工が施された際に、銅箔の表面に一様に存在する凹部それぞれに対して減肉が分散して生じることとなるため、特定の凹部のみが減肉して銅箔に割れが生じるという現象を抑制することができることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明の一態様に係る銅箔は、銅箔が備える2つの表面のうち少なくとも一方の表面は、凹凸を有する凹凸表面であり、凹凸表面の算術平均波長Wλaが10μm以上80μm以下であり、且つ、算術平均傾斜角WΔaが0.4°以上4°以下であることを要旨とする。
また、本発明の他の態様に係る複合フィルムは、上記本発明の一態様に係る銅箔と、該銅箔が備える2つの表面のうち1つの表面又は2つの表面の上に積層された樹脂層と、を備えることを要旨とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る銅箔は、樹脂との優れた密着性と優れた成形性を有し、その銅箔を使用した複合フィルムは、優れた成形性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の一実施形態に係る複合フィルムを説明する断面図である。
図1の複合フィルムの変形例を説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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