TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024117416
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-29
出願番号2023023506
出願日2023-02-17
発明の名称水電解装置
出願人株式会社SCREENホールディングス
代理人個人
主分類C25B 9/00 20210101AFI20240822BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】水電解装置において、回収される酸素ガスに混入する水素ガスを低減することができる技術を提供する。
【解決手段】水電解装置1は、本体部10と、水配管20と、酸素配管30と、水素配管40と、触媒フィルタ50と、を備える。本体部10は、複数のセル11を有する。各セル11は、電解質膜121、電解質膜121の一方の面に位置するアノード触媒層122、および、電解質膜121の他方の面に位置するカソード触媒層124を有する。水配管20は、本体部10に水を供給する。酸素配管30は、本体部10内にて発生した酸素ガスを本体部10外に導く。水素配管40は、本体部10内にて発生した水素ガスを本体部10外に導く。触媒フィルタ50は、酸素配管30において、水素ガスおよび酸素ガスから水を生成する反応を促進する触媒を含む。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
水電解装置であって、
電解質膜、前記電解質膜の一方の面に位置するアノード触媒層、および、前記電解質膜の他方の面に位置するカソード触媒層、を有する本体部と、
前記本体部に水を供給する水供給部と、
前記本体部内にて発生した酸素ガスを前記本体部外に導く酸素配管と、
前記本体部内にて発生した水素ガスを前記本体部外に導く水素配管と、
前記酸素配管において、水素ガスおよび酸素ガスから水を生成する反応を促進する触媒を含む触媒フィルタと、
を備える、水電解装置。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
請求項1に記載の水電解装置であって、
前記酸素配管は、前記触媒フィルタの出口側から鉛直上向き延びる部分を有する、水電解装置。
【請求項3】
請求項2に記載の水電解装置であって、
前記触媒フィルタは、前記本体部よりも鉛直上側に位置する、水電解装置。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の水電解装置であって、
前記酸素配管は、前記触媒フィルタの入口側から鉛直下方に延びる部分を有する、水電解装置。
【請求項5】
請求項4に記載の水電解装置であって、
前記触媒フィルタの直下に、前記本体部に供給された水の液面が保持される、水電解装置。
【請求項6】
請求項1または請求項2に記載の水電解装置であって、
前記触媒は、白金を含む、水電解装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書で開示される主題は、水電解装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、水(H

O)を電気分解することにより水素(H

)を製造する水電解装置が知られている。水素は温室効果ガスを排出しない燃料となるため、水電解装置は、脱炭素化に貢献できる技術として、近年特に注目されている。水電解装置は、高分子電解質膜を用いたものがある。この種の水電解装置は、セルとセパレータとが交互に積層された積層構造を有する。各セルは、電解質膜と、電解質膜の両面に形成された触媒層とを有する。
【0003】
水電解が行われる場合、アノード側触媒層とカソード側触媒層との間に、電圧が印加されるとともに、アノード側の触媒層に水が供給される。これにより、次の電気化学反応式に示されるように、アノード側の触媒層においては、水から水素イオンと酸素と電子が生成される。そして、カソード側の触媒層においては、水素イオンと電子とから、水素が生成される。カソード側で発生した水素およびアノード側で発生した酸素は、適宜回収される。
(アノード側) 2H

O → 4H

+ O

+ 4e

(カソード側) 2H

+ 2e

→ H

【0004】
実際の水電解装置では、水電解においてカソード側で発生した水素が、電解質膜を透過して、アノード側に移動する場合があった。この場合、水素の混入によって、高純度の酸素を回収することが困難となる。特許文献1では、アノード側の触媒層に、酸化イリジウムに加えて白金が配合される。これにより、アノード側において、白金の触媒機能により、アノード側に透過してきた水素が、酸素と化合して水が生成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2008-240069号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、アノード側の触媒層に白金を配合した場合、電解性能が低下するおそれがあった。このため、他の方法で、回収される酸素に混入する水素を低減することが求められている。
【0007】
本発明の目的は、水電解装置において、回収される酸素ガスに混入する水素ガスを低減することができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、第1態様は、水電解装置であって、電解質膜、前記電解質膜の一方の面に位置するアノード触媒層、および、前記電解質膜の他方の面に位置するカソード触媒層、を有する本体部と、前記本体部に水を供給する水供給部と、前記本体部内にて発生した酸素ガスを前記本体部外に導く酸素配管と、前記本体部内にて発生した水素ガスを前記本体部外に導く水素配管と、前記酸素配管において、水素ガスおよび酸素ガスから水を生成する反応を促進する触媒を含む触媒フィルタとを備える。
【0009】
第2態様は、第1態様の水電解装置であって、前記酸素配管は、前記触媒フィルタの出口側から鉛直上向き延びる部分を有する。
【0010】
第3態様は、第2態様の水電解装置であって、前記触媒フィルタは、前記本体部よりも鉛直上側に位置する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社カネカ
電解システム
6日前
古河電気工業株式会社
複合材および電気電子部品
13日前
株式会社トクヤマ
電解槽ユニット
12日前
日産化学株式会社
ガス拡散電極
20日前
有限会社サンコーテクニカ
筒型並列電極及びこれを用いた電解メッキ装置
13日前
株式会社日立製作所
電気化学反応システム
26日前
東芝エネルギーシステムズ株式会社
電解システム
26日前
日本特殊陶業株式会社
被覆基材、及び被覆基材の製造方法
13日前
日本特殊陶業株式会社
被覆基材、及び被覆基材の製造方法
13日前
日本特殊陶業株式会社
被覆基材、及び被覆基材の製造方法
13日前
トヨタ自動車株式会社
マスキング材および金属皮膜の成膜装置
13日前
株式会社豊田中央研究所
電気化学リアクタおよび人工光合成装置
20日前
中国電化工業株式会社
酸化皮膜層と表面処理アルミニウム材
13日前
大同工業株式会社
マスキング治具及びこれを用いた表面処理方法
5日前
日本軽金属株式会社
撥水部材及びその製造方法
19日前
DOWAメタルテック株式会社
銀めっき材、電気接点用の端子、及び銀めっき材の製造方法
6日前
パナソニックIPマネジメント株式会社
電解用電極及び次亜塩素酸発生機器
20日前
株式会社UACJ
アルミニウム材の製造方法
20日前
ニチコン株式会社
電解処理装置および金属の電解処理方法
20日前
東芝エネルギーシステムズ株式会社
高温水蒸気電解セル及びその製造方法
20日前
株式会社日立製作所
水電解システム、及び、水電解システムの運用方法
26日前
トヨタ自動車株式会社
マスキング材およびこれを用いた金属皮膜の成膜装置
13日前
日本高純度化学株式会社
電解金めっき液及び電解金めっき皮膜の製造方法
20日前
株式会社東芝
電解装置のシミュレータ、シミュレーション方法、及び電解装置
5日前
トーメイダイヤ株式会社
ゼロギャップ型水電解装置用触媒電極体並びに該電極体を用いたオゾン水の生成方法
9日前
YKK株式会社
面ファスナー成形用金型の製造方法、並びに面ファスナー及びその製造方法
12日前
東芝エネルギーシステムズ株式会社
固体酸化物形電気化学セル及び固体酸化物形電気化学セルスタック
19日前
インフィニューム インターナショナル リミテッド
電気塩素化に使用するための触媒アノード及び方法
22日前
株式会社東芝
溶接部の補修及び当たり面擦り合わせ共通治具とその使用方法
19日前
トヨタ自動車株式会社
二酸化炭素還元用電極触媒及び二酸化炭素還元方法
13日前
京セラ株式会社
水電解アノード用触媒および水電解用アノード
26日前
旭化成株式会社
水素発生用陰極、アルカリ水電解用陰極、陰極の製造方法、複極式電解セル、アルカリ水電解用電解槽及び水素製造方法
13日前
学校法人関東学院
最外層がフッ素樹脂である複合めっき皮膜の形成方法及びこの形成方法で形成した最外層がフッ素樹脂である複合めっき皮膜付き基板材
26日前
旭化成株式会社
運転支援装置、運転支援システム、運転支援方法および運転支援プログラム
今日
財團法人工業技術研究院
アノード触媒材料および水素発生用の水電解装置
7日前
ジーイー エナジー パワー コンバージョン テクノロジー リミテッド
複数のエレクトロライザーへの電力供給システム及び関連設備と方法
26日前
続きを見る