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公開番号2024129591
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-27
出願番号2023038906
出願日2023-03-13
発明の名称導電膜及び光電変換素子
出願人パナソニックIPマネジメント株式会社
代理人個人,個人
主分類H10K 30/50 20230101AFI20240919BHJP()
要約【課題】光電変換素子における導電膜として、真空蒸着に比べ、常圧下で短時間に正孔輸送層の上に形成できると共に、導電ペーストを用いた場合にも正孔輸送層への導電ペーストの溶剤による影響を抑制できる導電膜を提供する。
【解決手段】光電変換素子における導電膜は、光電変換素子の正孔輸送層の上に形成する、第1層及び第2層の2層で構成される導電膜であって、第1層は、正孔輸送層に接して設けられ、第1層は、高分子材料と、添加物として、アンモニウム塩又はアルカリ金属塩を含み、第2層は、導電性フィラーと、高分子材料とを含み、添加物は、高分子材料100重量部に対し、80~1400重量部含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
光電変換素子の正孔輸送層の上に形成する、第1層及び第2層の2層で構成される導電膜であって、
前記第1層は、前記正孔輸送層に接して設けられ、前記第1層は、高分子材料と、添加物として、アンモニウム塩又はアルカリ金属塩とを含み、
前記第2層は、前記第1層の上に設けられ、前記第2層は、導電性フィラーと、高分子材料とを含み、
前記添加物は、前記高分子材料100重量部に対し、80~1400重量部含む、
導電膜。
続きを表示(約 210 文字)【請求項2】
前記第1層に含まれる添加物は、正孔輸送層に含まれるドーパントである、請求項1に記載の導電膜。
【請求項3】
前記導電性フィラーは、カーボン系材料である、請求項1又は2に記載の導電膜。
【請求項4】
前記導電性フィラーは、カーボンナノチューブである。請求項3に記載の導電膜。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の導電膜を用いて形成した、光電変換素子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、導電膜、該導電膜を備える電極、並びに該電極を備える光電変換素子に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
太陽電池として使用することができる、光エネルギーを電力に変換する光電変換素子が知られている(例えば、特許文献1参照。)。例えば、化学式ABX

(Aは1価のカチオン、Bは2価のカチオン、Xはハロゲンアニオン)により示されるペロブスカイト型結晶、および、その類似の構造体を光電変換材料として用いた、ペロブスカイト太陽電池の研究開発が進められている(例えば、特許文献2参照。)。太陽電池には、電流を流す為の導電膜が備えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6339037号公報
WO2022/176335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献2のペロブスカイト太陽電池は、受光面側から順に、基板、第1電極、光電変換層、中間層、正孔輸送層、第2電極の順で備える。ペロブスカイト太陽電池の特徴として、有機系材料を含む光電変換層や中間層を塗布方法で形成できる点がある。特許文献2の実施例において、第2電極は、金属の真空蒸着によって導電膜を形成している。真空蒸着による導電膜形成は、低抵抗で薄い導電膜が形成可能であるが、例えば1m角のような大面積に形成する場合においては、長い時間を要する為、生産性の向上という点で改善の余地がある。
【0005】
一方、導電性ペーストを用いることで、金属の真空蒸着のような真空装置を必要とせず、かつ、真空蒸着に比べ短時間で導電膜が形成可能であるが、導電性ペーストに含まれる溶剤が、有機系材料を含む光電変換層や正孔輸送層を溶解し、光電変換性能が悪化する場合がある。
【0006】
そこで、本開示は、光電変換素子における導電膜として、真空蒸着に比べ、常圧下で短時間に正孔輸送層の上に形成できると共に、導電ペーストを用いた場合にも正孔輸送層への導電ペーストの溶剤による影響を抑制できる導電膜を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本開示に係る導電膜は、光電変換素子の正孔輸送層の上に形成する、第1層及び第2層の2層で構成される導電膜であって、第1層は、正孔輸送層に接して設けられ、第1層は、高分子材料と、添加物として、アンモニウム塩又はアルカリ金属塩とを含み、第2層は、第1層の上に設けられ、第2層は、導電性フィラーと、高分子材料とを含み、添加物は、前記高分子材料100重量部に対し、80~1400重量部含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示に係る導電膜によれば、常圧下で、短時間で光電変換素子に導電膜を成膜でき、かつ、導電性ペーストを用いた場合でも光電変換性能を損なわない光電変換素子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施の形態1に係る光電変換素子の断面構造を示す模式断面図である。
実施例1~4及び比較例1~2の第2電極の第1層の構成を示す表1である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
第1の態様に係る導電膜は、光電変換素子の正孔輸送層の上に形成する、第1層及び第2層の2層で構成される導電膜であって、第1層は、正孔輸送層に接して設けられ、第1層は、高分子材料と、添加物として、アンモニウム塩又はアルカリ金属塩とを含み、第2層は、第1層の上に設けられ、第2層は、導電性フィラーと、高分子材料とを含み、添加物は、高分子材料100重量部に対し、80~1400重量部含む。
(【0011】以降は省略されています)

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