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公開番号
2024149021
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-18
出願番号
2023062659
出願日
2023-04-07
発明の名称
信号処理回路および信号処理方法
出願人
国立研究開発法人情報通信研究機構
代理人
弁理士法人有古特許事務所
主分類
H10N
60/12 20230101AFI20241010BHJP()
要約
【課題】電流源およびSQUIDによって発生する電圧信号を従来よりも適切に処理し得る信号処理回路を提供する。
【解決手段】信号処理回路は、パルス信号が伝送する第1伝送経路と、パルス信号が第1伝送経路を伝送することによって、第1伝送経路と磁気結合する第1磁場入力部および第2磁場入力部を備えるSQUIDと、電流源およびSQUIDと接続する第2伝送経路と、第1磁場入力部と磁気結合する第1伝送経路の部分と第2磁場入力部と磁気結合する第1伝送経路の部分との間の第1伝送経路に設けられ、パルス信号を遅延させる遅延回路と、を備える。遅延回路で設定されたパルス信号の遅延時間は、パルス信号の立ち上がり時間と立ち下がり時間の合計時間よりも短く、かつ。第1磁場入力部における磁場の向きと第2磁場入力部における磁場の向きとが逆方向であることによって、第2伝送経路を伝送する電圧信号のパルス幅が遅延時間に等しくなる。
【選択図】図2A
特許請求の範囲
【請求項1】
所定レベルからピーク値までの立ち上がり時間に比べて前記ピーク値から前記所定レベルまでの立ち下がり時間が長いパルス信号が伝送する第1伝送経路と、
前記パルス信号が前記第1伝送経路を伝送することによって、前記第1伝送経路と磁気結合する第1磁場入力部および第2磁場入力部を備える超伝導量子干渉素子と、
電流源および前記超伝導量子干渉素子と接続する第2伝送経路と、
前記第1磁場入力部と磁気結合する前記第1伝送経路の部分と前記第2磁場入力部と磁気結合する前記第1伝送経路の部分との間の前記第1伝送経路に設けられ、前記パルス信号を遅延させる第1遅延回路と、を備え、
前記第1遅延回路で設定された前記パルス信号の遅延時間は、前記立ち上がり時間と前記立ち下がり時間の合計時間よりも短く、かつ
前記第1磁場入力部における磁場の向きと前記第2磁場入力部における磁場の向きとが逆方向であることによって、前記第2伝送経路を伝送する電圧信号のパルス幅が前記遅延時間に等しくなる信号処理回路。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記パルス信号は、超伝導ナノストリップ単一光子検出器で検出された電流信号である請求項1に記載の信号処理回路。
【請求項3】
複数の前記第1伝送経路のそれぞれと接続する複数の前記超伝導ナノストリップ単一光子検出器と、前記第1伝送経路のそれぞれと磁気結合する複数の前記超伝導量子干渉素子と、複数の光源のそれぞれから前記超伝導ナノストリップ単一光子検出器のそれぞれに出射された光子を伝送する複数の光伝送路と、一対の前記超伝導量子干渉素子のそれぞれに対応する、一対の前記電圧信号のそれぞれの出力タイミングの時間差を前記遅延時間より長くするための遅延構造と、を備え、
前記超伝導量子干渉素子はそれぞれ、前記第2伝送経路において直列に接続されている請求項1または2に記載の信号処理回路。
【請求項4】
前記遅延構造は、前記光伝送路に設けられ、前記光伝送路を伝送する光子を遅延させる光ファイバーを備える請求項3に記載の信号処理回路。
【請求項5】
前記遅延構造は、隣接する前記超伝導量子干渉素子の間の前記第2伝送経路に設けられ、前記第2伝送経路を伝送する信号を遅延させる第2遅延回路を備える請求項3に記載の信号処理回路。
【請求項6】
所定レベルからピーク値までの立ち上がり時間に比べて前記ピーク値から前記所定レベルまでの立ち下がり時間が長いパルス信号が第1伝送経路を伝送するステップと、
前記パルス信号が第1伝送経路を伝送することによって、超伝導量子干渉素子の第1磁場入力部および第2磁場入力部のそれぞれで前記第1伝送経路と磁気結合が行われるステップと、
前記第1磁場入力部と磁気結合する前記第1伝送経路の部分と前記第2磁場入力部と磁気結合する前記第1伝送経路の部分との間に設けられた遅延回路によって、前記立ち上がり時間と前記立ち下がり時間の合計時間よりも短い遅延時間で前記パルス信号を遅延させるステップと、
前記磁気結合によって、電流源および前記超伝導量子干渉素子と接続する第2伝送経路を電圧信号が伝送する際に、前記第1磁場入力部における磁場の向きと、前記第2磁場入力部における磁場の向きとが逆方向であることによって、前記電圧信号のパルス幅が前記遅延時間に等しくなるように前記電圧信号の波形を整形するステップと、を備える信号処理方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は信号処理回路および信号処理方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
超伝導ナノストリップ単一光子検出器(Superconducting nanostrip single-photon detector;以下、SNSPD)は、従来の単一光子検出器(例えば、アバランシェ・フォトダイオード検出器)に比べて、高い検出効率、高い時間分解能(タイミングジッタ)、低い暗計数率などの優れた性能を備えているので、量子情報通信などの様々な分野への利用が期待されている。
【0003】
ここで、SNSPDは、約2.3ケルビン(K)程度の冷凍機内での動作が必要不可欠となるが、多数個のSNSPDの受光部が配されたマルチピクセルSNSPDアレイを冷凍機内で動作させるには、SNSPDより出力されるパルス信号読出に必要となる伝送ケーブルの数が増加する。すると、外部からケーブルを介して生じる熱侵入が引き起され、これにより、マルチピクセルSNSPDアレイの極低温動作が困難になる可能性がある。このため、SNSPDの多チャンネル化には、冷凍機内でSNSPDの信号を多重化し、高い読み出し速度を維持しながら、ケーブル数を低減可能なシステム設計が必要となる。また、1台の冷凍機に実装できるSNSPDの素子数は、冷凍機の冷却パワーと多チャンネルのSNSPDシステムの消費電力で決まる。従って、拡張性の高い多チャンネルのSNSPDシステムの実用化には、低消費電力性に優れた多重読み出し方式の開発が必要となる。
【0004】
そこで、本開示者らは、SNSPDの個数よりも少ない伝送ケーブル数でマルチピクセルSNSPDアレイの信号を読み出すための超伝導単一磁束量子(SFQ)または超伝導量子干渉素子(Superconducting quantum interference device;以下、SQUID)を備える信号処理回路を提案した(例えば、特許文献1-5などを参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5419122号公報
特許第5846626号公報
特許第5875045号公報
特許第6598302号公報
国際公開第2020/179554号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、一例として、電流源およびSQUIDによって発生する電圧信号を従来よりも適切に処理し得る信号処理回路および信号処理方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様(aspect)の信号処理回路は、所定レベルからピーク値までの立ち上がり時間に比べて前記ピーク値から前記所定レベルまでの立ち下がり時間が長いパルス信号が伝送する第1伝送経路と、前記パルス信号が前記第1伝送経路を伝送することによって、前記第1伝送経路と磁気結合する第1磁場入力部および第2磁場入力部を備えるSQUIDと、電流源および前記SQUIDと接続する第2伝送経路と、前記第1磁場入力部と磁気結合する前記第1伝送経路の部分と前記第2磁場入力部と磁気結合する前記第1伝送経路の部分との間の前記第1伝送経路に設けられ、前記パルス信号を遅延させる第1遅延回路と、を備え、前記第1遅延回路で設定された前記パルス信号の遅延時間は、前記立ち上がり時間と前記立ち下がり時間の合計時間よりも短く、かつ前記第1磁場入力部における磁場の向きと前記第2磁場入力部における磁場の向きとが逆方向であることによって、前記第2伝送経路を伝送する電圧信号のパルス幅が前記遅延時間に等しくなる。
【0008】
本開示の一態様の信号処理方法は、所定レベルからピーク値までの立ち上がり時間に比べて前記ピーク値から前記所定レベルまでの立ち下がり時間が長いパルス信号が第1伝送経路を伝送するステップと、前記パルス信号が第1伝送経路を伝送することによって、SQUIDの第1磁場入力部および第2磁場入力部のそれぞれで前記第1伝送経路と磁気結合が行われるステップと、前記第1磁場入力部と磁気結合する前記第1伝送経路の部分と前記第2磁場入力部と磁気結合する前記第1伝送経路の部分との間に設けられた遅延回路によって、前記立ち上がり時間と前記立ち下がり時間の合計時間よりも短い遅延時間で前記パルス信号を遅延させるステップと、前記磁気結合によって、電流源および前記SQUIDと接続する第2伝送経路を電圧信号が伝送する際に、前記第1磁場入力部における磁場の向きと、前記第2磁場入力部における磁場の向きとが逆方向であることによって、前記電圧信号のパルス幅が前記遅延時間に等しくなるように前記電圧信号の波形を整形するステップと、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一態様の信号処理回路および信号処理方法は、電流源およびSQUIDによって発生する電圧信号を従来よりも適切に処理し得る、という効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1Aは、従来の信号処理回路の一例を示す図である。
図1Bは、SNSPDから出力されるパルス信号一例を示す図である。
図2Aは、第1実施形態の信号処理回路の一例を示す図である。
図2Bは、図2Aの信号処理回路によって処理される信号のタイムチャートの一例を示す図である。
図3は、SQUIDに入力する磁場をキャンセルさせることで、電圧信号の信号波形を適切に整形できることをシミュレーションによって検証した結果の一例を示す図である。
図4Aは、第2実施形態の信号処理回路の一例を示す図である。
図4Bは、図4Aの信号処理回路によって処理される信号のタイムチャートの一例を示す図である。
図5Aは、第2実施形態の変形例の信号処理回路の一例を示す図である。
図5Bは、図5Aの信号処理回路によって処理される信号のタイムチャートの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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